番組審議会 議事録概要

No.671 2026.2.12

「菊池風磨のスポーツキングダム2025」 (12/14放送)について審議

放送日時
2025年12月14日(日)
16:05~17:20
視聴率
個人全体 関西3.1%(占拠率18.7%) 関東2.3%(占拠率14.6%)
オブザーバー
スポーツ部 部次長
プロデューサー
澤田淳司

参加者

委員

委員長

上村洋行(司馬遼太郎記念館 館長 司馬遼太郎記念財団 理事長)

委員長代行

難波功士(関西学院大学 社会学部 教授)

*井上章一(国際日本文化研究センター 所長)
上野信子(ジャトー株式会社 執行役員 関西国際交流団体協議会 理事)
黒川博行(作家)
高江洲ひとみ(弁護士)
通崎睦美(木琴奏者)
中村 将(産経新聞社大阪本社 大阪代表補佐兼編集局長兼写真報道局長)
早嶋 茂 (株式会社旭屋出版 代表取締役社長)

(敬称略50音順)*はオンライン出席

関西テレビ

岡 宏幸 代表取締役社長
西澤宏隆 取締役
小川悦司 スポーツ局長
南 知宏 制作局長
油野邦彦 総合技術局長
柴谷真理子 報道情報局長
乾 充貴 総合編成局長
青瀧博文 コンプライアンス推進局長

議題

  • 局に寄せられた視聴者からの意見苦情等の概要(1月分)報告
  • 審議番組「菊池風磨のスポーツキングダム2025」(12/14放送)
  • その他 番組全般、放送に対するご意見、質問等

第671回番組審議会では、1月分の視聴者対応報告のあと、「菊池風磨のスポーツキングダム2025」(12/14放送)について審議された。委員からの意見は下記に記載。

 「菊池風磨のスポーツキングダム2025」
番組概要

「菊池風磨のスポーツキングダム2025」(12/14放送)

「こんな勝負見たことない!」を番組コンセプトに、様々なトップアスリートが「競技の垣根を超えた真剣勝負」に挑む。今回もMCは菊池風磨!
スタジオでは、「ありえない対決」4企画の勝敗を独自目線で予想。
① 【飛距離No.1は誰だ!スーパーボール・ホームランバトル】
球界を代表する現役のホームランバッターが、スーパーボールでバッティングしたらどこまで飛んでいくのか?「NPB(日本プロ野球)公式球」と同じ大きさの「スーパーボール」を5スイング×2ラウンド打ち、最長飛距離(推定)で勝敗を決定する。
② 【日本最速ポニー vs リレー侍】
ヒトはウマより速く走れるのか?時速40kmを誇る2023年のポニー競馬王者「ツクモビジン号」と、東京世界陸上出場のリレー侍2名が100mずつバトンをつなぐリレー形式で繰り広げる200m真剣勝負。
③ 【究極のビンタ選手権】
もし、一流アスリートがビンタを行ったらどれくらいすごいのか…?
ビンタの威力を測定するオリジナルマシンを製作し、アスリートの「スピード×パワー」が生み出す「瞬間最大衝撃」を数値化し競いあう。
④ 【バレーボールvsサッカー スパイクPKバトル】
昨年放送の第1弾で好評だった、サッカーVSバレーボールという人気スポーツが激突する番組オリジナル競技。バレーボールのコートにサッカーのゴールが鎮座する異空間で、7本勝負、4本ゴールするか、止めるかで勝敗を決定する。

■出演者
●番組MC
菊池風磨(timelesz)

吉村崇(平成ノブシコブシ)、ウルフアロン、本田望結

●VTR出演
① 【飛距離No.1は誰だ!スーパーボール・ホームランバトル】
森下翔太選手(阪神タイガース)、杉本裕太郎選手、 太田椋選手(共にオリックス・バファローズ)
解説:糸井嘉男(元阪神タイガース)
ゲスト:森脇健児、バッテリィズ・寺家
進行&実況:石田一洋アナウンサー(カンテレ)
② 【日本最速ポニー vs リレー侍】
陸上:小池祐貴選手(日本代表)、鵜澤飛羽選手(日本代表)
競馬:ツクモビジン号&川田純煌君(中学2年生)(2023年全国ポニー競馬選手権・優勝コンビ)
ゲスト:カベポスター
実況:川島壮雄アナウンサー(カンテレ)
③ 【究極のビンタ選手権】
ウルフアロン選手(プロレス)、糸井嘉男(元プロ野球)、鏡優翔選手(レスリング)、﨑山雄太選手(やり投げ)、水谷隼(元卓球)
④ 【バレーボールvsサッカー 究極のスパイクPKバトル】
バレーボール:西田有志選手、中村駿介選手、西川馨太郎選手(全て大阪ブルテオン)
サッカー:中澤佑二(元日本代表DF)、坪井慶介(元日本代表DF)、南 雄太(元日本代表GK)
サッカー解説:松木安太郎(サッカー解説者)
バレーボール解説:山内晶大選手(日本代表)
進行&実況:岡安譲アナウンサー(カンテレ)

委員からのご意見

  • 「ポニー対リレー侍」では、展開の意外性と分かりやすさ、スピード感に加え、川田親子のやり取りが物語性を生み、スポーツに詳しくない視聴者でも感情移入できた。
  • スタジオの菊池風磨・吉村・ウルフアロンらの落ち着いたトーン、吉村の的確な補足により、競技の見どころが整理され“視聴者の代理人”として機能していた。
  • 普段スポーツ番組を見ないが楽しめた。家族視聴が想起できるバランスで、敷居を下げるバラエティ性がスポーツ初心者にも入口の広さを提供できたのではないか。
  • スーパーボール企画の“測定不能”は飛距離が競点なのに数値が出せず“視聴者を裏切る”結果に。技術検証不足が露呈し、企画としての説得力を失った。
  • カンテレとJRAとの信頼関係や川田将雅騎手の理解を背景に、実在の競馬場で成立した対決は番組の“本気度”を担保している。川田純煌少年騎手の経験価値も示せたのではないか。
  • 勝敗や数値以上に、アスリートの挑戦・悔しさ・達成の表情が視聴体験を牽引していた。スポーツ中継とは異なるエンタメ的魅力を引き出した点は「テレビの力」を感じた。
  • ビンタ企画は成立条件を満たさず目的も不明瞭。床の不安定・装置条件差で比較が無効、数値差の意味も伝わらず「酔客のパンチング」同然。怪我リスクや表現上の違和感もあった。
  • ポニー完全版の配信で、放送にのらなかった良質な言葉・場面を補完していた。メディア横断の編集設計が価値増幅に寄与した。
  • 出演者紹介・肩書きテロップの表記揺れなどで初見視聴者に不親切。基本情報の丁寧さが欠け、理解の妨げとなった。
  • 番組名に対し、菊池風磨の関与がVTR視聴中心で希薄に見える。本人の関与強化か、タイトル・構造の再設計が必要。
  • 「バレーvsサッカー」では作戦性と連携の妙が可視化され、アスリートの思考と駆け引きが伝わる構成になっていた。ディフェンダー追加など改良も奏功し、継続企画としての価値が示された。
  • 「セパタクロー×他競技」などの構想や、言語非依存のパフォーマンス映像は海外展開の余地がある。異種競技クロスのフォーマットの可能性など、今後の企画資産化への期待もある。

    上記のご意見への返答

    ●スーパーボールの測定不能は“想定超え”の結果
    事前の大学生テストでは問題なかったが、プロ選手が想定以上の打球を放ったためトラックマンが対応できず。準備不足だけでなく、プロの技術力が機材を超えてしまいました。
    ●ビンタ企画は“相撲の張り手”が原案でした。
    当初は大の里・安青錦ら力士をキャスティングして張り手対決を行う構想でしたが、怪我やスケジュールで出演NGが重なり、一般にも分かりやすい“ビンタ形式”に変更しました。ビンタの違いが視覚的に伝わらず、何が強さの根拠かが曖昧になりました。標的の破壊やより大きな衝撃表現など、視覚的インパクトを出す必要もありました。
    ●異種競技対決は成立直前で消える企画も多い。
    セパタクロー×バドミントン、バドミントン×フェンシングなど複数案が成立直前でNGになりました。キャスティングや安全要件がネックとなり、実現は非常に難しいですが、実現できないことを実現させることによって、その結果どうなのかという、一つの夢を叶える役割は果たしているのではと思っています。

    スポーツ部 部次長
    プロデューサー 澤田淳司

委員のご意見を受けて

スポーツ部 部次長
プロデューサー 澤田淳司
「意外と驚きがなかった」「ワクワク感がもっとほしい」
このような意見は、ショックな部分でもありましたが、このポイントを消化できれば、もっと面白いものができるという前向きな考えに変換することができました。そのためには、視聴者がどう見たらいいかのお膳立てと、見たことない勝負を「成立」させるための深いシミュレーションの大切さを痛感したのと同時に、番組MCで顔でもある菊池風磨さんの熱量がもっとストレートに伝わる仕掛けが必要だと感じました。頂戴した数々のご意見を忘れずに必ず次に活かしたいと思います。