番組審議会 議事録概要

No.644 2023.5.11

「ひらけ!パンドラの箱 アンタッチャブるTV」について審議

放送日時
2023年4月25日(火)21:00~21:54 (第3回)
視聴率
個人全体
関西地区3.7%(占拠率11.8%)
関東地区2.3% (占拠率8.0%)
オブザーバー
クリエイティブ本部 制作局 東京制作部 プロデューサー
長野 聡

参加者

委員

委員長

上村洋行(司馬遼太郎記念館 館長 司馬遼太郎記念財団 理事長)

委員長代行

難波功士(関西学院大学 社会学部 教授)

井上章一※(国際日本文化研究センター 所長)
上野信子(ジャトー株式会社 顧問  関西国際交流団体協議会 理事)
黒川博行(作家)
高江洲ひとみ(弁護士)
通崎睦美(木琴奏者)
早嶋 茂(株式会社旭屋書店 取締役会長)
堀  洋(産経新聞社大阪本社 大阪代表補佐兼編集局長兼写真報道局長)

※レポート出席(敬称略50音順)

関西テレビ

羽牟正一 代表取締役社長
宮川慶一 専務取締役
岡 宏幸 コンテンツデザイン局長
小杉太二 報道局長
小寺健太 制作局長
高島公美 コーポレート局長
西澤宏隆 スポーツ局長
松林正和 制作技術統括局 制作技術センター長 (代理出席)

議題

  • 局に寄せられた視聴者からの意見苦情等の概要(4月分)報告
  • 審議番組「ひらけ!パンドラの箱 アンタッチャブるTV」
    (4/25 21:00~21:54放送)
  • その他 番組全般、放送に対するご意見、質問等

第644回番組審議会は、4月の視聴者対応報告のほか、審議番組は、4月にスタートした「ひらけ!パンドラの箱 アンタッチャブるTV」(第3回)。

 「ひらけ!パンドラの箱 アンタッチャブるTV」
番組概要

この番組は、“パンドラの箱”すなわち世の中にあふれる、「残念」「危険」「不思議」な事象に体当たり取材。時には触れてはいけない?ところにも切り込んでいく。

委員からのご意見

  • すごく面白かった。「評価」の時代になり、評価をするのも見るのも簡単になった。デジタル化時代においての検証というか、一つのよい切り口だと思う。
  • この番組をよしとするかしないか、大きく分かれると思う。良しとしない理由は、ちょっと上から目線で見ているようなところ、何か自分たちがよくしてあげるよみたいな嫌な感じを、そこはかとなく感じる。

    上記のご意見への返答

    一番気をつけているのが、「テレビが押しかけてやらせてもらっているということ」。そこはしっかり頭に入れてやらなければというのは常々思っています。

    プロデューサー 長野 聡

  • 面白かった。大レビュー時代という、その発想とか狙いがよかった。取材拒否が多いと思うが、その中で面白い取材対象を選んで、そこにアンタッチャブルをかませるというのはよかった。
  • テレビ・メディアの影響は大きい。二人で運営されていて、てんてこ舞いでサービスが行き届かなくなるかと心配になった。発信するメディアとしての姿勢として、検討もしながらの番組づくりが必要。
  • ウエブ上に誰が書いたかわからないレビューについて、現場へ行って確かめるという作業は、ある種ジャーナリスティックで、バラエティーの形としては珍しい。
  • 何故ピラミッドなのか、この温泉のご主人はえらく理知的だが、元々何やってきた人なのか、メニューが何故ギョーザしかないのか、突っ込みどころはいっぱいある。これが全部放置されて残念だった。
  • プレゼントした布団をきっかけに、将来発生する布団のクリーニング代はどうするのか、そんな覚悟や責任が番組にあるとは思えない一方で、一時しのぎの援助物資で終わらせるのは無責任。
  • アンタッチャブルが2人そろってロケをしている姿を見ることが珍しい、新しい感じがした。もう体当たりロケをするような芸歴ではないと思うが、やっぱり二人とも実力がある方たちで面白くなっている。
  • ピラミッド元氣温泉や、こういった中小企業や個人事業主さんたちが今課題になっているのが事業承継。社会的にも誰が今ある事業を承継するんだという問題はすごくある。日本の課題というか社会の課題というものもかいま見られた番組だった。
  • タイトルは、「ひらけ!パンドラの箱」。パンドラの箱はギリシャ神話に由来し、箱を開けたらあらゆる災いのもとが飛び出して、慌てて蓋を閉めたら、希望や期待だとかいうのだけが箱に残ったということ。このピラミッド元氣温泉と靴屋さんのどこがパンドラの箱を開けたことになるのか、言い過ぎでは。
  • ロケに出たタレントは腕がよくて面白かったが、抜き打ちチェックとか言っているものの、タレントがロケに行くと、スタッフがそれなりに下調べしているのだろうと視聴者が思ってしまわないか。
  • この番組は、変なところ、怪しいもの、あるいは不思議なもの、どういう人がそれに絡んでいるのかというその企画は大変いいと思う。アンタッチャブルの起用もいい。
  • ピラミッドの温泉旅館の91歳の主は、かくしゃくとしていて何となく面白い雰囲気を持った方のよう。その面をもっと引き出すことができなかったのか。無理やり笑わせようとするバラエティーの最も悪い部分を控え目にすることで、いい番組になったのではないか。
  • バラエティー番組はテレビ局の根幹をなすもの。中高年の視聴者も大事にしながらつくっていくということだと思う。

委員のご意見を受けて

クリエイティブ本部 制作局 東京制作部
プロデューサー 長野 聡
4月より新たに始まりました「アンタッチャブるTV」ですが、長く視聴者に愛されるような番組にするべく日々、試行錯誤を重ねております。
MCのアンタッチャブルさんにロケにも全力で稼働してもらい、陽気で楽しい、かつハラハラドキドキする番組を目指している中で、本日頂戴した委員の皆さんからのご意見は、大変貴重なものとなりました。ありがとうございました。