関西テレビ放送株式会社


番組審議会
No.588 2017.9.14
関西テレビ
「おかべろ夏SP」について審議
出席の委員

上村洋行 司馬遼太郎記念館 館長 司馬遼太郎記念財団 理事長(委員長) / 井口文彦 産経新聞社大阪本社 執行役員 編集局長 / 井上章一 国際日本文化研究センター教授 / 金山順子 適格消費者団体 ひょうご消費者ネット 理事 消費生活アドバイザー / 高江洲ひとみ 弁護士 /
通崎睦美 音楽家 文筆家 / 難波功士 関西学院大学 社会学部長 教授 / 早嶋茂 株式会社旭屋書店 代表取締役社長(敬称略50音順)

関西テレビ

福井澄郎 代表取締役社長 / 宮川慶一 専務取締役 / 安藤和久 制作局長 / 田中士郎 制作技術局長 / 岡山誠 編成部長 / 西澤宏隆 スポーツ部長 / 萩原守 報道番組部長

9月14日(木)に開催された第588回番組審議会では、8月5日(土) 放送「おかべろ夏SP」が審議されました。90分拡大版の審議ながら、かえって「おかべろ」レギュラー版(30分)に「トークバラエティ」としての高い評価をいただくこととなり、SP版は冗長とするご意見もありました。

「おかべろ」は、裏話を聞けるゲストトークが秀逸なレギュラー版が好きだが、今回の夏SPも楽しく見た。裏話トークがなかったのは残念だが、「バーベキュー企画」も工夫のキャスティングだ。寛平さんらの「秘伝ハンター 隠し味を探し出せ!」は「箸休め」ね。
「夏SP」のうち、スタジオトークはおもしろかった。「秘伝ハンター」も、おもしろかった。別にあれで当該店に行こうとは思わないが、寛平さんとショージさんとほんこんさんの、しょうもないやりとりがおもしろかった。
吉本新喜劇の古いファンだ。女性初の酒井藍新座長を、岡村MCが「大変だから、もう辞退したら」とイジるのは、新喜劇の場面そのもので面白い。退屈したのは「バーベキュー企画」。芸人の仲間内会話だけでは、トークバラエティの妙味はない。
ほのぼのとした持ち味の番組で、出演者もうるさくなく、脱力して視た。酒井藍さんを中心としたトーク部分と、バーベキュー企画、「秘伝ハンター」の3部構成。1時間半はちょっとしんどい…。視聴者は好きなところだけ流し見するのだろうか。

「おかべろ」レギュラー版(土曜午後30分)への言及は、さらに…

今回のSP版以外のレギュラー版も、拝見している。岡村さんも田村さんも二人とも聞き出し上手で、ゲストの素の部分、普段見れない姿を、うるさくすることなく引き出す感じで、「あ、こんなふうにMCするんだな」と印象もよい。
トークゲストの本人以外の、ゆかりの人物が裏話するコーナーが秀逸だ。ゲストを席外しさせて、本人不在でマネジャーから裏話を聞き出すというような演出。ゲストの知らない顔の話に親近感もわく楽しいコーナーで、SP版では、なかったのが残念。
最近のレギュラー回での、チャン・グンソクさんのゲストトークは、「インスタ・ライブ」で話題になっていた、という。放送をリアルタイムで視聴してくれず、誰かが画面にとってインスタ上に流す。こうした視聴について局側の見解を伺いたい。

SP版とレギュラー版の「似て非なる」異同について、さらに…

1時間半のSPよりも普段のレギュラー30分のほうが「ずっと好き」かな。手頃な30分で「インスタ・ライブ」で結構みんな見る人気番組になっている。「バーベキューないほうがいいな」、「SPじゃないほうがいいな」、そんな印象がどうしてもある。
吉本新喜劇に引っ張られ、大阪らしいコンテンツの空気感を、色濃く漂わせていた今回のSPだが、客観的に「おかべろ」がおもしろかったのかどうかはわからない。通常回の「おかべろ」のゲスト人選、どういう人をどういうふうに呼ぼうとしてるのか、聞いてみたい。

トークバラエティの番組の柱、ゲストトークについて

吉本新喜劇の舞台裏の苦労話やエピソードがおもしろかった。80%がばかばかしい話題であったとしても、20%に人生の参考になり、視聴者と共有すべき珠玉の情報が散りばめられていることが、トークバラエティの質を担保する「秘伝のタレ」だ。
藍ちゃんが親を安心させるために高卒で奈良県警に就職。戦略的に警察就職とはびっくりで、虎視眈々、確信犯でお笑いの道に進んだという。「へぇー」と思った。若い人に聞かせてやりたいぐらいのいい話だ。即興の新喜劇のベタベタな感じも、楽しかった。
番組の柱は、ゲストトークだが、SPの割には物足りない。酒井藍新座長とのトークは、「親の反対封じに公務員経由した」というネタ話があるなら、親のインタビューや、吉本新喜劇側の戦略や打算を、面白く掘り下げて欲しかった。
岡村MCは「毒のない」キャラ=すごくいい人感が前面に出てしまい、嫌みなひねった質問ができないみたいだ。素直にフンフンと、「聞き上手」ではあろうが、「キツいめの質問」で、ゲストがどういう反応をするだろうか、という視聴者の期待に応えて欲しい。

「岡村隆史」という、「才能」について

岡村さんは大げさなアクションをするわけでもなく、周りにいる人たちの引き出しを上手に、進行役としての立場をわきまえてやっていた。さすがに、大したものだ。
岡村さんはもっとはじけた人というイメージだったのだが、おとなしい。田村亮さんも結構おとなしい。何となく雰囲気が似ているイメージがあって、二人が似たようなタイプでMCになっていて、その役割分担をもう少し明確にしてもらったほうがいい。
岡村MCはトークの中で、「僕はまだ吉本新喜劇をやめたことになってない」「座員です」とか「座長は大変」とか、それはそれで興味深い話を披露。土曜日にリラックスして見るのにはちょうどいい番組だった。
新喜劇女性初座長を囲んでのトーク。岡村MCからは、「座長の仕事は大変だ」「何カ月も前から台本をつくったり座をまとめたり責任重大」「もう辞退したら」とツッコミ。酒井藍新座長のリアクション芸に期待したが…、これからだな。

歴代座長論にとどまらず、吉本興業の「吉本新喜劇」戦略に話題は及んだ

親の反対を「警察事務官」に就職してそらし、新喜劇入りを果たした藍さんの話はおもしろい。ただ未知やすえさんの「お前は阿呆やから働けと言われて、いたし方なくここ(新喜劇)にいた」という、あの話し方の間合いのほうがさらにおもしろい。
やすえさんが、東京で花開いた岡村さんを責める。「新喜劇のこと、どう思ってるの?」と。とっさに、「自分はまだ劇団員なんだ」と答える、その当たり障りのなさが「切ない」。劇団も、その答えで一応納得をして、収めたやすえさんも、悲しい。
花紀京・岡 八郎の吉本新喜劇は、吉本興業の看板だった。この「夏SP」は新喜劇を応援し、地元の演芸にエールを送るいい企画だとは思う。しかし、私は往時の至芸を思いだし、かえって今の新喜劇を「切ないな」と思ってしまった次第。

寛平さんらの「秘伝ハンター」企画への評をまとめると…

「秘伝ハンター」はグダグダの「関西」で、「グダッ」感がウリということであれば「超グダッ」で奏功。全体として何がしたいのかわからない。
「秘伝ハンター」は「どんな趣旨で入れてるのか」は謎だが、たしかに箸休めにはなる。関西圏のおいしいもの紹介で、情報コーナーとしての位置づけか。トーク番組は、トークだけ流すバージョンが多いが、「秘伝ハンター」が邪魔してるわけでもないし…。
寛平さん達の「秘伝ハンター」、おもしろく見たが、なるほど古さは感じる。「これは要らないわ」と「あってもええ」、「どうでもええな」と意見は分かれるだろう。私は、かつてのファンとして、とぼけた味に、ホッとするというところ。
「秘伝ハンター」での全ての会話が全部字幕表示されている。その文字がすごく大きくて、誰がしゃべってるかがわかるよう色分けまで…。ベタベタな関西弁をそのまま字幕に。新しいデフ・サービスなのかな?画面で人の顔を隠すような文字が気になった。

夏SP版特設の「バーベキュー企画」には、「季節需要」はあろうが、「冗長」との評

通常回にない「バーベキュー」企画、個人的にバーベキュー予定を控えていて参考になった。コーナー内のトークは記憶に残らないが、話題のドラマから鈴木伸之をキャスティングするなど、夏SP版の企画としてはよかったのではないか。
夏SP、若い視聴者を取り込む工夫として、鈴木伸之などのキャスティングがあるのだろう。「昔すごかった人」だけでは「私、知らないし…」とチャンネルを変える。「ターゲット設定」のバランスをとり、幅広く受け入れられる番組づくり…。
鈴木伸之も、全然おもしろくなかった。「何しに来とるねん」という優等生的なリアクションやトークをされてもおもしろくない。「尼神インターの渚」に「もっと突っ込んでくれや」と期待するが、ヤンキー娘が全然突っ込まない。延々とバーベキュー技術論をやられるだけで、辛かった。
バーベキュー企画は長過ぎた。「ひと手間かけたら絶品」というが、「レシピ情報」など視聴者に情報を提供する演出はない。しゃべりの部分と、中身で何を言いたいのかというのがどうも漫然としてしまって、長過ぎることの弊害が出た。

土曜午後の時間帯特性と、深夜トークの雰囲気感はミスマッチとのご指摘も

土曜昼の番組なのに、深夜の雰囲気感。時間感覚のわからなさが不可解。番組の軸は岡村MCとのゲストトークであるはずだが、レギュラー版と比べても、SPと銘打つ割にはもの足りない。吉本新喜劇女性初座長の掘り下げたエピソードも欲しかった。
「おかべろ」のタイトルは、「千円でベロベロに酔っぱらえる」 =「せんべろ」の派生語だろう。アルコール依存症であった中島らもさんが「せんべろな飲み屋」などと造語した。タイトル上は、夜中に軽く飲みながらリラックスしてしゃべる番組。なぜ土曜日の昼間なんだろう?

「関西発の番組!」といいながら、「バーベキュー」ロケまで「東京?」の???

関西発の番組を!といいながら、東京で全部撮られている。バーベキューまで東京。素敵な場所にも見えない。
この番組カンテレでつくってるはずなのに、「東京で収録してるのか」と正直驚いた。バーベキュー・ロケも関西でやってくれはったら、「あ、ここ行ってみようかな」となるが、関東ではちょっと行けない。コーナーとしてはおもしろかったが…。

番組審議会に出席して

制作局 制作部 ディレクター・泉 雄介
昨年秋にスタートした「おかべろ」も早1年。その絶好のタイミングで番組審議の題材にして頂いた事、まず感謝しております。MC岡村隆史さんのあの楽しくポップな空気感は「おかべろ」の屋台骨!全体としてゲストのトークを引き出すのもお上手だという印象も持ってもらえた事は喜ばしい事です。同じくレギュラーのロンブー亮さんと共に醸し出すあのリラックスした空気感は今後も大切にしていきたいと思います。
しかし、聞き上手だけでは物足りないというご指摘も頂き、いかにその空気感にスパイスを入れ込むか、ゲストなのか?VTRなのか?見つめ直す良いきっかけとなりました。この秋以降の課題として制作スタッフ一同で取り組んでまいります。

〒530-8408 大阪市北区扇町2丁目1-7 関西テレビ放送 番組審議会事務局

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