第16回 概要

2013年4月19日

日時

2013年4月19日 14時00分〜

出席者

蔵本一也 委員長、鈴木秀美 委員、難波功士 委員、
福井澄郎 社長

委員会では「スーパーニュースアンカー」における不適切な映像表現の問題が、BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送倫理検証委員会で審議入りとなったことについて報告を受けました。議事の概要は次の通りです。

「スーパーニュースアンカー」における不適切な映像表現の問題について

関西テレビからBPO審議入りの経過や今後の予定などについて説明があり、報道局長から「不適切な映像を放送し、視聴者に向けての説明責任を怠ってしまったと反省している」と発言がありました。

委員会からは次のような意見を出しました。
「『あるある』問題から6年が経ち、意識に変化がみられる。自分たちでルールを作り、ここまでなら大丈夫と勝手に解釈をしているのではないか。何でも相談できる組織に改革する必要がある。」
「公表しなかったことで隠ぺいと思われても仕方がないと感じる。この記者の場合、ちょっと忙しすぎたのではないか、一つ一つの仕事をもう少し丁寧に考えつつやる余裕があればよかったのではないか。」
「12月の時点では、取材源に迷惑をかけてはいけないという要素と不適切な映像を使用したことの総合考慮の中で判断したはずで、そこは説明すべきだ。視聴者の信頼を守ることと同じくらいに、内部告発者を守ることも大事だ。ただ世間に伝えるルートの選択肢はあったはずで、一切しなかったことは反省点だ。」

視聴者からの意見等について

2013年1月から3月放送分の視聴者からの主な意見とその対応について確認しました。その結果、人権侵害に該当する事案はないと判断しました。

報道番組におけるキャスターの発言に対し、視聴者から賛否多数の意見が寄せられていることについて、「個人的な思いがどうしても番組に出てくる。」といった意見を述べました。これに対し会社側から「この件に関しては、非常に思い入れがあるみたいで、やや暴走気味なところもあった。もう少しクールにいくべきだった。」との発言がありました。

バラエティ番組で、ある芸人が演じた芸が職業差別にあたるのではないか、という指摘が寄せられたことについて議論しました。委員会からは「不快に思う人がいるのもわかるが、放送をだめとしてしまうと、職業に関するものを何も扱えなくなってしまう。」「職業を侮蔑しているわけでもないし、人間臭さも感じた。これを無くしてしまうと、テレビは面白くなくなっていくと思う。だれがどう発言するかによっても変わる。」といった意見を出しました。

社員から委員への直接通知について

この期間における社員等からの「内部的自由の保障」に係る直接通知案件は、ありませんでした。

2012年の特選賞について審査し、「放送番組・DVD」部門は、ドラマ「ピロートーク 〜ベッドの思惑〜」と「スーパーニュースアンカー企画 被災地中継 雨ニモマケズをさがして」の2つに、「イベント・映画・その他活動」部門は「オープンスクール@カンテーレ」に決定しました。
委員会終了後、この3者に対して表彰を行いました。

次回第17回委員会は、7月19日(金)に開催予定です。

以上