オンブズ・カンテレ委員会 特選賞の決定について

2022年5月25日

「オンブズ・カンテレ委員会特選賞」2部門の賞が次の通り決定いたしました。

※ 番組部門

特選賞

「報道ランナー防災SP揺れる災害医療~コロナ×巨大地震~」

委員の講評

  • 防疫と防災を結びつけ、非常に重要な問題を提起している。医療関係者などのインタビューにおいて、率直かつインパクトのある言葉を引き出している。
  • 2011年当時の映像はリアルで緊迫感があり、また、当時を知る医師らのコメントはこれ以上ないほど説得力のあるものでした。丁寧な取材の賜物と思います。さらに、コロナ禍の下での医療現場の現状を踏まえて、ここに巨大地震が起きた場合を想定したシミュレーションは、非常に見ごたえがあり、有用なものでした。ともすれば、目を背け、思考を停止してしまいたくなるような重い現実に対して、正面から向き合ったとても優れた番組だと思いました。
  • このたびのコロナ禍は、様々な社会構造において極めて大きな変化をもたらしましたが、まだその変化に対応しきれていないのが現実です。他方、日本国内においては、近年、震災に限らず、天候不順等を理由とする大規模災害も急増しています。自然環境の変化にも対応できてはいません。このような状況において、本番組は極めてタイムリーなものでした。災害は、一度でもその想定をしておけば、それだけでも対応に違いが出ますし、また、本番組の特集により防災上の課題が可視化されたことから、そのための具体的な対策や検討を開始することが可能となりました。こうした意味で、本番組は極めて社会的意義の大きいものだったように思われます。災害はないのが一番ですが、もしあったとしても、「あの番組があったからこそ、被害が最小限で済んだ」との声が挙がることに、私は期待したいと思います。
※ 活動部門

特選賞

「第1回全国招待大学対校男女混合駅伝」

委員の講評

  • 駅伝という競技は、どうしても関東(の大学)にばかり注目が集まってしまう中、大阪で新たな大会を立ち上げた点を高く評価したい。
  • 2021年3月時点でのコロナ禍の中で、このような大規模な駅伝大会を開催するには大変なご苦労があったかと推察されます。そのこと自体に意義があり、そのご尽力に敬意を表します。また、全国規模の男女混合駅伝は日本初とのことで、この点でも関西テレビの存在価値を高めることに寄与したと考えます。
  • 男女がともに集いた楽しむことのできる新しいスポーツイベントを立ち上げたところに、本活動の極めて大きな意義があると感じました。とりわけ近年は、様々なスポーツイベントにおいて男女混合種目が増え、東京オリンピックでも多くの新種目が実施されましたが、駅伝においては、従来より男女の力量差の大きさなどの事情からその開催が難しいと考えられてきました。しかし、本活動においては、各区間を短く設定しスピード駅伝の形をとるといった工夫を施すことによってその実現を可能とし、競技性とエンタテインメント性を両立させました。この点は、スポーツコンテンツづくりという意味で大いに評価されるべきだと思われます。今後もルールの微修正を図りつつ、本活動の継続ならびに定着がなされれば、テレビ局発のスポーツイベントに対する視聴者ならびに関係各位の信頼は高まるでしょうから、本活動は今後の同様の取組に向けた重要な第一歩となるようにも思われました。
表彰について

5/25(水)のオンブズ・カンテレ委員会後に行われた表彰式で、各部門の特選賞作品・活動の担当者に、賞状、副賞目録を授与しました。

以上