第47回 概要
2021年2月1日
日時 |
2021年2月1日(月) 午後4時~ |
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出席者 |
鈴木秀美 委員、難波功士 委員、羽牟正一 社長、谷口泰規 常務取締役 事務局 |
欠席者 |
蔵本一也 委員長(後日、意見聴取) |
委員会では冒頭、社長から「昨年は本当にコロナウイルスの影響で、わが社も大変大きな影響を受けました。今からどういう世界になっていくのか、世界観が変わるぐらいの大きな変化だったと思います。我々は、報道機関として、視聴者の皆さんに正確な情報を迅速にお伝えすることが1番の使命だと考えています。なかなか先の見えない状況ですので、同時に健全な娯楽や文化をお伝えすることもテレビの非常に大きな使命だと思っています。コロナ禍において、テレビを見ていただける機会も確実に増えてきています。テレビの若者離れが昨今言われていますけれども、その中で幸いにしてわが社の個人視聴率などは少しずつ上向きになってきています。この機会を活かして、テレビの魅力を増やすような番組作りに注力してまいりますので、今年もどうぞよろしくお願いします」と挨拶がありました。
議事の概要は以下のとおりです。
「胸いっぱいサミット!」韓国をめぐる発言に関するBPO委員との研修会開催
昨年1月24日に「胸いっぱいサミット」での韓国をめぐる発言について、BPO放送倫理検証委員会から、放送倫理違反があったという意見が当社に通知、公表をされたのを受け、調査を担当されたBPO委員と関西テレビ社員及び番組制作に携わる外部スタッフが参加して意見交換を行う研修会を実施すると報告を受けました。この件について委員からは、「放送倫理検証委員会の委員が、この問題についてどう思っているのか、直接お話をうかがえる貴重な機会だと思う。意見書で出された内容の意味なども質問をして確認をしていただければ、研修に参加された方たちの理解も深まると思うので、ぜひこの機会をうまく活用していただけたらと思う」といった意見や、「BPOの意見書には、制作者たちが視聴者にお詫びをした局の判断などに対して十分に納得していないのではないかと感じたとの記載があり、研修会では委員と関西テレビ社員がしっかりと議論をして頂くのがいいと思う」といった意見を出しました。
視聴者からよせられた番組への意見と対応について
番組でタレントが食品の製造工場を訪ね、マスクではなくマウスシールドをして製造体験をしていたことに対して、視聴者からマウスシールドではなくマスクをすべきではないかといった意見が複数件寄せられたと報告を受けました。この件について、委員からは「通常、食品を製造する場所では帽子、マスク、手袋の着用が必須のはずなので、今回はマスクをすべきだった。マウスシールドで大丈夫なのかと視聴者を心配させることになったと思う」、「制作現場の意見としてマスクだと映像的に厳しいとあったが、この1年でマスクをしているのが普通になっているので、これまでの常識にとらわれる必要はないと思う」、「今はどうすれば感染のリスクを一番軽減できるのか、リスクマネジメントの観点から考えていかなければいけない」といった意見を出しました。
ドラマの過去の回想シーンで、女性が襲われるシーンが長くて衝撃的で精神的に苦痛を受けたといった意見が複数件寄せられたと報告を受けました。制作では、暴力的なシーンの描写には賛否両論あることは承知しているが、このシーンはストーリー上、不可欠であったため議論の結果、放送する判断をしたということです。この件について委員からは、「ストーリー上、そのシーンが大事なのは理解できるが、実際にそのシーンを見ていて、私も視聴者と同じような感想を持った。多くの人が見る番組だとこれはやり過ぎだろうと思う人は必ずいるので、ストーリー上の必要性とどうバランスを取るのか今後の検討課題として頂きたい」、「番組を制作する上で過激なシーンや暴力シーンが出てくることはやむを得ないと思う。ただ、そうしたシーンを繰り返し使うようなことは避けるべきだと思う」、「事前にスタッフで議論をする際には、議論の場に男性、女性両方入り、さらにさまざまな年代の人が入って議論をするべきだ」といった意見を出しました。
街頭インタビューで、本人のご家族の話をしていたにもかかわらず本人の話だと勘違いをする内容の放送になってしまい、このご家族に多大な迷惑をかけてしまったと報告がありました。この件について委員からは、「2度とこういうことがないようにどうすれば再発防止ができるのか改めて考えて頂きたい」、「限られた時間の中でシナリオを満たすことに意識が行き過ぎている感じがして、制作現場の余裕のなさを感じる」、「こういうことが起こると視聴者の信頼を損ねることにもなるので、なぜこんなことになったのか再発防止について徹底的に議論をしていただきたい」といった意見を出しました。
視聴者からの意見、感想を受け付ける投稿フォームの性別欄に関して、「なぜ性別を必須で入力をしないといけないのか疑問に感じる。LGBTへの理解がテレビ局にあるのなら、必須ではなく任意とすべきではないか」という意見や「男女どちらかを選ばなければいけないことに大変苦しく感じる」といった意見が寄せられたと報告を受けました。この件について委員からは、「この性別記入に関しては、性別を記入したくないとか、あるいは第三の性の欄を作れという声があって、最近ドイツでも裁判で争われたりするような論点になっている。少なくとも男性か女性かどちらかしか選べないような記入フォームというのは、性に関する多様化という観点からも、廃止するのが適切だと思う」、「大学でも未だに男女別の名簿を使っていたりして、変えられていない現状がある。ただ社会調査などの世界では、基本的には性別欄はなくなっていて、回答欄があったとしても任意になっているので、それが世の中の流れだと思って頂きたい」、「一番いいのは、性別欄自体をなくすことが理想だと思う。今後は性別だけではなく、年齢を尋ねることもなくしていこうという動きになっていくかもしれない」といった意見を出しました。
オンブズ・カンテレ委員会特選賞の実施予定について
例年実施している「オンブズ・カンテレ委員会特選賞」の募集を1月から実施しており、2月に行う全社員による第1次投票を通過した番組と活動について各委員が個別に審査したうえで、4月もしくは5月の委員会で番組部門と活動部門の最優秀賞を決定したいと事務局から報告を受けました。
社員から委員への直接通知について
この期間における社員等からの直接通知案件は、ありませんでした。
以上