番組審議会 議事録概要

No.674 2026.5.14

「銀河の一票」 (4/20初回放送)について審議

放送日時
2026年4月20日(月)
22:00~23:09
視聴率
個人全体 関西3.2%(占拠率13.7%) 関東2.9%(13.8%)
オブザーバー
東京制作部プロデューサー
佐野亜裕美

参加者

委員

委員長

上村洋行(司馬遼太郎記念館 館長 司馬遼太郎記念財団 理事長)

委員長代行

難波功士(関西学院大学 社会学部 教授)

*井上章一(国際日本文化研究センター 所長)
○上野信子(ジャトー株式会社 執行役員 関西国際交流団体協議会 理事)
黒川博行(作家)
高江洲ひとみ(弁護士)
通崎睦美(木琴奏者)
*中村将(産経新聞社 東京本社 正論調査室室長)
早嶋茂 (株式会社旭屋出版 代表取締役社長)

(敬称略・50音順) *はオンライン出席 ○はリポート出席

関西テレビ

西澤宏隆 取締役
南 知宏 制作局長
柴谷真理子 報道情報局長
油野邦彦 総合技術局長
小川悦司 スポーツ局長
青龍博文 コンプライアンス推進局長
立花一寛 編成部長(代理出席)

議題

  • 局に寄せられた視聴者からの意見苦情等の概要(4月分)報告
  • 審議番組「銀河の一票」(4/20放送)
  • その他(番組全般、放送に対するご意見・質問等)

第674回番組審議会では、議題1の報告の後、「銀河の一票」(4/20放送)について審議された。委員からの意見は下記のとおり。

 「銀河の一票」(4/20放送)
番組概要

「銀河の一票」(4/20初回放送)
政治家の不正を密告する告発文をきっかけに、すべてを失った与党幹事長の娘で秘書の星野茉莉(まつり)(黒木華)が、偶然出会った政治素人のスナックママ・月岡あかり(野呂佳代)を東京都知事にすべく選挙に挑む、新たな“選挙エンターテインメント”。若くして政治の世界で生きてきた女性と、市井に生きる女性がタッグを組み、都知事を目指して奮闘する50日間の物語。
■出演者■
黒木華 野呂佳代 三浦透子 渡邊圭祐 倉悠貴 / 小雪 本上まなみ / シシド・カフカ 岩谷健司 山口馬木也 / 木野花 岩松了 坂東彌十郎 松下洸平

委員からのご意見

  • 素人を知事候補に据え副知事を狙う構想は独創的であり、現実の制度とも重ねて考えられる着想として興味深い。
  • 黒木華の演技は安定感があり、感情表現の幅広さで作品全体を牽引しており、見応えのある主役像として高く評価できる。
  • 野呂佳代は予想以上の存在感を示し、主役に匹敵する魅力を発揮し、キャスティングの成功例として印象に残った。
  • 選挙や政治を題材にしながらも重くなりすぎず、エンターテインメントとして気軽に楽しめるバランスが好印象だった。
  • 政治や選挙の設定にリアリティが乏しく、荒唐無稽に感じられる部分が多く、物語に入り込みにくい。
  • テンポよく進む構成により視聴しやすく、説明過多にならずに視聴者を引き込む点が優れている。
  • ストーリーの方向性が曖昧で、シリアスとコメディのバランスが中途半端となり、作品の軸が見えにくい。
  • 人間味のある描写や人物の背景が丁寧に描かれており、政治ドラマでありながら感情移入しやすい作品となっている。
  • 印象的な台詞やテーマ性が物語の核となり、視聴者に考えさせる要素として効果的に機能している点が評価できる。
  • テーマへの期待が大きい分、現時点の描写が表層的に見え、深い社会性や批評性に欠ける。
  • 女性同士の関係性やバディ的構造が丁寧に描かれ、シスターフッド要素として作品の大きな魅力になっている。
  • 謎や伏線を適度に残しつつ物語を進めており、今後の展開への期待を持たせる構成として評価できる。
  • 映像や演出の意図が伝わりにくく、象徴的表現や設定の意味を視聴者が読み取りづらい部分がある。
  • 番宣やバラエティ出演など周辺施策が作品の世界観と乖離しており、ドラマの印象を損なう可能性がある。
  • オリジナル作品として新鮮さがあり、既存のリメーク作品とは異なる独自性を持つ点に好感が持てる。

    上記のご意見への返答

    ●本作は一般的な政治ドラマではなく、「選挙エンターテインメント」として制作した作品です。従来の重厚な政治描写とは異なる切り口を採り、より幅広い層の視聴者に楽しんでいただけるよう、新しい視点で選挙を描くことを意図しております。
    ●リアリティに関しては、物語としての荒唐無稽さを一定認識したうえで、制度や出来事そのものの正確性以上に、登場人物の感情や生き方が視聴者にとって実感を伴うものとなるよう、人物描写のリアルさを重視して制作しております。
    ●光の表現など一部の演出につきましては、現実的な描写に限らず、ファンタジー的な要素を取り入れております。明確な説明を行うのではなく、視聴者それぞれが自由に解釈できる余白を残すことを意図しております。
    ●オープニングや主題歌の演出については、作品の導入としての高揚感とともに、物語全体を象徴するメタファー的な意味合いを持たせることを意識して設計しております。後半では演出の変化も予定しております。

委員のご意見を受けて

制作局 東京制作部
プロデューサー 佐野亜裕美
この度は貴重な機会をいただきありがとうございました。撮影最終日と重なり、直接参加できず申し訳ありませんでした。少し乱暴な表現になりますが、評価が真っ二つに割れた審議会だったなと感じました。ある程度予想していたことではありましたが、改めて勉強になりました。毎回テーマになる「リアリティ」について、制作者として今後も知見を深めながら、そこに囚われすぎずに面白いドラマ作りに励んでいきたいと思います。ありがとうございました。