本記事では、複数の転職エージェントに登録するべき理由と合わせて、転職エージェントを併用するメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
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- 転職エージェントは複数に登録するべき?複数登録する理由と併用の注意点を徹底解説!
転職エージェントは、複数に登録するのが基本になりつつあります。
しかし、スケジュールを圧迫してしまう、担当者との連絡が増えてしまうなどのデメリットもあるため、やみくもに複数の転職エージェントに登録するのはおすすめしません。

転職活動を始めたら複数の転職エージェントに登録するべき理由

複数の転職エージェントへの登録をおすすめする理由
転職エージェントは、転職サポートを提供してくれる無料のサービスで、基本的なサポート内容は共通しています。
・担当者との面談
・求人の紹介 / 応募
・書類添削 / 面接対策
・面接日の調整
・内定後の条件交渉
・転職先入社日の調整
・アフターフォロー
転職エージェントの基本的なサポートは同じですが、保有している求人や独自サービスの内容、キャリアアドバイザーの質や相性は転職エージェントごとに異なります。
良くも悪くも、転職エージェントは、保有求人と担当のキャリアアドバイザー(以下、担当者)によって転職活動の結果が変わるサービスです。

質の高いキャリアアドバイザーに求人を紹介してもらうことが、転職成功のカギとなります。
ココがポイント
相性の良い転職エージェントを見つけるためには、複数の転職エージェントに登録して、サポートや紹介求人などを見比べることが大切です。
参考転職エージェントは併用してもよい?メリット・デメリットを解説
5社程度の転職エージェントに登録してから2社〜3社に絞る

転職活動を始めたら、まずは5社程度の転職エージェントに登録するのがおすすめです。
転職エージェントは、保有求人の傾向や独自サービスの展開によって他社との差別化を図っており、公式サイトで閲覧できる公開求人に目を通しただけでは、相性の良し悪しを判断することはできません。
興味のある転職エージェントに5社程度登録することで、相性を確かめることができます。
転職エージェントの複数登録の調査結果
株式会社ビズヒッツが行った、複数の転職エージェントに登録したことがある男女244人を対象としたアンケート調査によると、登録数は「2社」という回答数が最も多く、平均で3社の転職エージェントに登録していることが分かったとのことです。
【転職エージェントの登録数(n=244)】
登録数 | 回答数 |
---|---|
2社 | 105人 |
3社 | 101人 |
4社 | 19人 |
5社 | 13人 |
6社以上 | 6人 |
5社程度の転職エージェントに登録したら、サポートと紹介求人を比較した上で利用する2社〜3社を決め、書類選考を通過した段階で1社に絞って転職活動を進めていくとよいでしょう。
参考転職エージェントを掛け持ちするメリット・デメリット!何社が良い?
複数登録する際の転職エージェントの選び方

厚生労働省「職業紹介事業報告書の集計結果(令和2年度)」によると、日本国内には職業紹介事業所が27,274社もあるとのことです。(特別の法人及び特定地方公共団体無料職業紹介事業を除く。)
多くの転職エージェントの中から相性の良いサービスを見つけることは難しく感じます。
しかし、やみくもに複数の転職エージェントに登録するのはおすすめしません。

サービスの特徴などから登録する転職エージェントを選ぶとよいでしょう。
複数登録する転職エージェントの選び方
- 転職エージェントには「総合型」と「特化型」がある
- 総合型と特化型の両方の転職エージェントに登録する
ここでは、複数の転職エージェントに登録する際の選び方を紹介します。
転職エージェントには「総合型」と「特化型」がある
転職エージェントのタイプは、大きく「総合型」と「特化型」の2種類で、総合型の転職エージェントと特化型の転職エージェントでは、保有求人や在籍しているキャリアアドバイザーに違いがあります。

下記に、「総合型」と「特化型」の特徴をまとめました。
【転職エージェントのタイプごとの特徴】
総合型 |
・あらゆる業種、職種の求人を扱っている ・幅広いキャリアに対応している転職エージェントが多い ・保有求人数が特化型と比べて多い傾向にある ・キャリアアドバイザーの専門性は特化型と比べて低め |
---|---|
特化型 |
・特定の業界や条件に一致する求人を専門的に扱っている ・経験者向けの独占求人が多い ・キャリアアドバイザーの専門性が高い ・保有求人数は総合型と比べて少ない傾向にある |
総合型の転職エージェントの強みは、保有している求人の幅広さです。
希望する業界以外にも、キャリアやスキルが活かせる業種・職種の求人を紹介してくれるため、転職の選択肢を増やすことができます。
一方、特化型の転職エージェントの強みは、高い専門性と独占求人の多さであり、働きたい業界が決まっている方や、転職の目的が明確な方に適しています。

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総合型と特化型の両方の転職エージェントに登録する
日本国内には職業紹介事業所が、27,000社以上あります。
しかし、1社ずつサービスの質や求人の特徴を調べる必要はありません。
ココがポイント
全国の求人を数万件〜数十万件保有している総合型の大手転職エージェントに2社〜3社、希望業界や転職の目的が明確な方は、特化型の転職エージェントにも複数登録することで、メインで利用する転職エージェントを決めることができます。

登録する転職エージェントの数を絞って、その中から最適解を見つけるのがポイントです。
参考転職エージェントを複数登録し併用するメリット・デメリットと注意点を解説!
転職エージェントの併用は転職活動の妨げになる

転職エージェントに登録すると、キャリアアドバイザーとの面談や選考対策などを受ける必要があり、メール・電話でのやり取りも発生します。
ココに注意
併用する転職エージェントが多すぎると、サービスを受けたり、メールを確認したりするだけで多くの時間を消費してしまい、かえって転職活動の妨げになる恐れがあります。
併用するなら、余裕を保てる範囲内で転職エージェントを利用することが大切です。
最近では拠点に足を運ばず、Webやアプリを使用して、オンラインでサポートを完結できる転職エージェントが増えました。

転職エージェントへの登録前に、サービス内容や利用の流れを確認するのもおすすめです。
参考転職エージェントは併用するべき?複数社に登録するメリット・デメリットを解説
複数の転職エージェントに登録するときの流れ

ここでは、複数の転職エージェントに登録するときの流れは下記の通りです。
複数の転職エージェントに登録するときの流れ
- (1)相性の良さそうな転職エージェントに5社程度登録する
- (2)担当者と面談をする
- (3)求人を紹介してもらう
- (4)サポートや紹介求人の質を比較して1社に絞る

複数の転職エージェントに登録する際は、なるべく同時に登録することをおすすめします。
登録時期が違うと、担当者の認識度合いや紹介求人数に差が生じ、正確にサポート力や求人の質を比較することができません。
登録した転職エージェントの中から、希望条件に一致する求人を紹介してくれるかどうか、担当者のサポート力や相性は良いかなどを比較し、最終的に利用する転職エージェントを1社に絞ります。

転職エージェントのメリット・デメリットは?賢い活用方法とおすすめする人の特徴も紹介

相性の良い転職エージェントとは?

ここまで、相性の良い転職エージェントに複数登録することをおすすめしてきました。
しかし、転職エージェントを利用するのが初めての方など、どのような基準で「相性」を判断するのかが分からない方もいると思います。

相性の良い転職エージェントを判断するポイントは、下記の4点です。
相性の良い転職エージェント
- 的確なサポートを提供してくれる
- 担当者に希望業界の専門知識がある
- マッチング率の高い求人を紹介してくれる
- 連絡のレスポンスが早い
上記に関して詳しく解説します。
参考転職エージェントの複数利用でおすすめの組み合わせを紹介!併用のメリット・デメリットとは
的確なサポートを提供してくれる
キャリアアドバイザーの中には、自分の考えを押し付けてきたり、内定が取れそうな求人ばかり紹介してきたり、選考対策が不慣れだったりする人がいます。
質の低いキャリアアドバイザーが担当者だと、理想的な転職は望めません。
ココがポイント
担当者が求職者に対して親身になって相談に乗り、転職活動のステップに応じて的確にサポートしてくれるキャリアアドバイザーかどうかは、利用する転職エージェントを決める上で非常に重要なポイントです。
担当者に希望業界の専門知識がある
担当者に希望する業界についての専門知識がないと、正確に市場価値を分析してもらうことはできず、マッチング率の高い求人も紹介されない可能性が高いです。
最新の転職市場において、求職者のスキルやキャリアがどのように評価されているのかを把握し、紹介する求人企業でどのように活かせるのかといった情報を共有できないキャリアアドバイザーが担当者なら、わざわざ転職エージェントを利用する必要はありません。

面談を通じて、自分が知りたい情報を共有してくれるか担当者かどうかを確認することをおすすめします。
マッチング率の高い求人を紹介してくれる
転職エージェントは、無数にある求人の中から希望条件に一致、または近い求人を紹介し、転職成功に導くことを目的としたサービスですが、希望条件と異なる求人を紹介されることが多々あります。
ココに注意
選択肢の1つとして希望条件と異なる求人を紹介されることがありますが、紹介する求人がミスマッチなものばかりの場合、注意が必要です。
複数の転職エージェントに登録して、希望条件に合った求人を紹介してくれる転職エージェントを見つけるとよいでしょう。
連絡のレスポンスが早い
求人企業への質問や選考結果の連絡など、レスポンスよくやり取りできると転職活動をスムーズに進めることができる一方、レスポンスが遅いと転職活動がことあるごとにストップしてしまいます。
レスポンスの早さに関しては、担当者によるところが大きいです。
レスポンスの早さが重要
最低限、登録前に担当者と連絡を取りやすい仕組みの有無と営業時間、面談対応時間などを確認しておくとよいでしょう。
参考複数の転職エージェントを掛け持ちするメリット・デメリットを解説!併用する際の注意点とは?
複数の転職エージェントに登録する3つのメリット

複数の転職エージェントに登録するメリットは、いくつかあります。
メリットの中でも、とくに注目したいのが下記の3つです。
転職エージェントに複数登録するメリット
- サポートや求人の質を比較できる
- 相性の良い担当者と出会える可能性が高まる
- マッチング率の高い求人がたくさん見つかる
サポートや求人の質を比較できる
転職エージェントによって、保有求人の傾向やサポートの質は異なります。
複数の転職エージェントへの登録は、紹介される求人や担当者のサポート力などを比較でき、最も相性が良いと感じた転職エージェントを選べるのがメリットです。

サービスに納得して転職活動に励めます。
相性の良い担当者と出会える可能性が高まる
キャリアアドバイザーは、転職サポートの専門スタッフですが、サポート力や性格には個人差があります。
相性が合わないキャリアアドバイザーが担当者になってしまうことは珍しくありません。
相性の良い担当者の一例
・相談しやすい / 性格が合う
・アドバイスに納得できる
・希望を汲み取って求人を紹介してくれる
・紹介求人とマッチング率が高い理由を説明できる
複数の転職エージェントに登録することで、複数の担当者と接点を持つことができるため、相性の良い担当者と出会える可能性が高まります。
マッチング率の高い求人がたくさん見つかる
転職エージェントで紹介してもらえる求人には限りがあります。
複数の転職エージェントに登録すれば、その分、紹介される求人数が増え、転職活動の幅を広げることが可能です。
中途採用を実施している企業は、求める人物像が明確にあります。
また、希望条件等のマッチング率が高い求人企業に応募したからといって、必ずしも内定を獲得できるわけではありません。
転職成功者の平均応募社数
転職エージェントdodaが公開している資料によると、転職成功者の平均応募社数は21.4社とのことです。
【転職成功者の「平均応募社数」は?】
応募社数 | 回答率 |
---|---|
21社以上 | 31.1% |
1社 | 16.0% |
6~10社 | 15.8% |
11~15社 | 11.2% |
16~20社 | 8.1% |
2社 | 5.2% |
3社 | 4.6% |
4社 | 4.1% |
5社 | 3.9% |
平均応募社数 | 21.4社 |
マッチング率の高い求人をたくさん紹介してもらうことは、複数の転職エージェントに登録する大きなメリットとなります。
非公開求人や独占求人にもより多く応募できる
非公開求人や独占求人といった限定求人は、求人内容が好条件であっても応募者が限られるという特徴があります。

複数の転職エージェントに登録し、たくさんの限定求人を紹介してもらえれば、転職活動を有利に進められます。
参考転職エージェントが教える複数登録のメリット・デメリットとは?
複数の転職エージェントを併用する3つのデメリット

複数の転職エージェントの併用には、3つのデメリットがあります。
転職エージェントを併用しながら転職活動を進め、応募した求人の選考が進んだら1社に絞るとよいでしょう。
転職エージェントを併用するデメリット
- サポートの優先順位が下がる恐れがある
- スケジュールを圧迫してしまう
- 情報過多で悩むことがある
上記のデメリットについて、詳しく解説します。
サポートの優先順位が下がる恐れがある
転職エージェントは、自社サービスで求職者を転職させると、企業から人材紹介料として報酬を得るビジネスモデルです。

求職者にどれだけサポートをしても、他社で転職されると利益を得られません。
そのため、転職エージェントは、他社のサービスで転職する可能性がある求職者に対しては、サポートの優先順位を下げる傾向にあります。
スケジュールを圧迫してしまう
複数の転職エージェントの併用は、スケジュールを圧迫してしまいます。
選考が進んで面接に臨む状況になったら、余計な手間を省き、企業情報の収集や模擬面接といった面接対策に十分な時間を取ることが重要です。

転職エージェントの併用によって、面接対策の時間が取りにくくなる可能性があります。
情報過多で悩むことがある
複数人の担当者と接点を持つことで、多角的なアドバイスがもらえたり、転職の可能性が広がったりといったメリットがある一方、情報過多になってしまって転職活動に迷いが生じてしまいやすいというデメリットもあります。
複数の転職エージェントを利用するポイント
情報の多さに悩んで転職活動がストップしてしまわないよう、利用する転職エージェントはなるべく早い段階で1社に絞ったほうがよいでしょう。
参考転職エージェントを複数登録する際の注意点と失敗しない活用法
よくある質問

本記事の最後に、転職エージェントの複数登録や併用についてよくある、下記の4つの質問に回答していきます。
よくある質問
- Q: 複数登録しても、最終的には転職エージェントを1社に絞るべき?
- Q:転職エージェントを併用していることを担当者に伝えた方がいい?
- Q:登録した転職エージェントに満足できたら、複数登録は不要?
- Q:担当者だけに不満がある場合の対処法は?
Q:複数登録しても、最終的には転職エージェントを1社に絞るべき?
利用する転職エージェントは、1社に絞るのがおすすめです。
転職活動の初期段階で複数の転職エージェントに登録するのは、あくまでも相性の良い転職エージェントを見つけることを目的としています。
スケジュールを圧迫したり、情報過多になったり、選考対策に十分な時間を取れなかったりといったデメリットがあるため、転職エージェントの併用はおすすめしません。

遅くても、書類選考に通過した段階で転職エージェントを1社に絞るとよいでしょう。
Q:転職エージェントを併用していることを担当者に伝えた方がいい?
転職エージェントを併用している場合は、担当者に伝えておくのがおすすめです。
スケジュールや応募企業の管理をサポートしてくれます。
同一求人への重複応募に注意
絶対に避けたいのが、同一求人への重複応募であり、転職エージェントや応募企業からの心象が悪くなるばかりか、内定が決まった後に重複応募が発覚した場合は、内定取消になる可能性もあります。
担当者に転職エージェントを併用していることを伝え、スケジュールや応募企業を共有することで、重複応募やスケジュールのバッティングを未然に防げます。
Q:登録した転職エージェントに満足できたら、複数登録は不要?
最初に登録した転職エージェントで担当者との相性や紹介求人の質や量に満足できるようなら、複数の転職エージェントに登録する必要はありません。
Q:担当者だけに不満がある場合の対処法は?
転職エージェントのサービスや求人に満足しているものの、担当者との相性の悪さに不満がある場合は、担当者を変更することで対処可能です。
担当者の変更方法は、転職エージェントごとに異なり、共通しているのは、担当者の変更申請には、変更理由の記載が必要だという点です。
ココに注意
「希望条件に一致する求人を紹介してもらえない」や「レスポンスが遅い」などの正当な理由がなければ、担当者の変更に対応してもらえません。

うまく変更理由が伝えられないときは、「他の担当者からの意見も聞いてみたい」などポジティブな理由を記載しておくとよいでしょう。
まとめ

転職エージェントの複数登録は、相性の良い転職エージェントを見つけるのに有効的な方法ではあるものの、サービスの併用には、スケジュールの圧迫をはじめとするいくつかのデメリットがあります。
複数の転職エージェントに登録したら、相性を確認し、なるべく早い段階で利用する転職エージェントを1社に絞るのがおすすめです。
遅くても、書類選考に通過してから面接対策を始めるまでの間に1社に絞るとよいでしょう。
転職エージェントを併用する方は、担当者に併用していることを伝え、同一企業への重複応募やスケジュールのバッティングを防ぐなどの対策が必要です。

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人材ベンチャー企業に入社し、転職エージェントとして多くの人の転職を支援。その後、複数の転職エージェント事業の立ち上げに参画。現在は、転職サービスの運営をしながら、知見を活かしてキャリアアドバイザーとして転職希望者のキャリア相談に応じる。