兵庫県立上野ヶ原特別支援学校ひかりの森分教室

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はじまる

出会う・知る

関西テレビのアナウンサーが、相手(視聴者)に伝わりやすい、「言葉のプロとして実践
している『話し方や質問の仕方』などのコミュニケーション方法」を分かりやすく説明します。
講師
関純子アナウンサー
「カンテレSDGs出前授業」の10回目は、兵庫県立上野ヶ原特別支援学校ひかりの森分教室で、小学5年生3人と中学2年生3人が参加しました。講師は、関純子アナウンサーです。校外学習など外へ出る機会が少ない皆さんが、力を合わせて朗読劇に挑戦しました。
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気づく・見つける

児童、生徒の皆さんと一緒に質疑応答やグループワークなどを通じて、対話力向上につなげます。
皆さんが挑戦したのは、落語「みょうが宿」をもとにした朗読劇です。事前授業もばっちり。素敵な朗読劇になりました。
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振り返る

授業が終わっての、児童・生徒、先生、講師の感想です。
兵庫県立上野ヶ原特別支援学校ひかりの森分教室

児童・生徒の感想

  • 小5男子(語り役(1))

    いつ間違うかと怖かったけれど、最後まで頑張れてよかったです。終わった後、うれしくて泣きそうになりました。

  • 小5女子(語り役(2))

    恥ずかしかったけど、楽しかったです。有名人に会ったと自慢できるのでうれしかったし、いい思い出になりました。

  • 小5女子(客役)

    難しかったけど、色々と練習の時よりもうまくなることができて、よかったです。本職のアナウンサーの人に教えていただいて、事前学習の時よりもさらに勉強になって、よかったです。

  • 中2女子(亭主役)

    プロの人から話し方や朗読の気持ちの込め方を学べたのが、楽しかったです。出前授業の間に自分が変わっていくのがわかりました。とてもいい思い出になりました。

  • 中2女子(おかみ役)

    関純子アナウンサーに会うことを親に言ったら、「エーッ本当?すごいやん。」と反応が返ってきました。うれしかった。これまでに演技をほめてもらったことがあまりなかったので、ほめていただいてとてもうれしかったです。当日、活舌がいい感じでできたので、もう少し頑張って練習して、ペラペラになろうと思いました。

先生の感想

  • 出前授業を子どもたちのためにしていただき、ありがとうございました。子どもたちはまず、今までに聞いたことのない、現役アナウンサーの「声の迫力」を感じることができているようでした。それだけでも良い体験であると同時に、「言葉の発声のもつイメージ、感じ方」を、子どもたちそれぞれの聞き方で学習できていたように思いました。今後、子どもたちが言葉を発するときに、それらを少し意識することができるのでは、と思います。また朗読劇では、専門的な指導を入れていただくことで、子どもたちから恥ずかしさがなくなり、今までに見たことのない表情で生き生きと取り組むことができていたように思いました。今後「気持ちを込めた音読の楽しさ」を感じることにつながっていくように思います。今回このような機会を与えてくださり、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

  • 自分に自信のない子が多い中、「やればできる」という達成感と充実感を味わわせていただきありがとうございました。次の日の朝にも「昨日はがんばったね。」と言うと、とても嬉しそうに「ほめられた!」と笑顔を見せてくれる子もいました。

  • 人前で演じたり発表したりすることは、大人でも恥ずかしかったり、照れがあったりするかもしれません。その一方で、役になりきって人前で何かをして拍手をもらったら「やったー。」と思う体験も貴重なことだと思います。今回、やってみたいという児童生徒の気持ちが前面に出てみんなまじめに取り組めたと思います。そして、それが自信につながったと思います。貴重な体験を本当にありがとうございました。

  • 分教室までわざわざ来ていただいたこと、また、2回も来ていただいたこと、事前に朗読台本まで用意していただいたことなど、非常にありがたかったです。関さんの指導で、子どもたちの朗読がみるみるよくなっていくのが、すごかったです。

  • たまたまではありましたが、今回、声優を目指していた生徒が入院していて参加することができました。普段は朗読などの上手さを発揮してみんなに褒めてもらえる機会を設けることが難しいのですが、出前授業でその力を発揮できて、うれしく、誇らしかったと思います。また、出前授業の中でのご指導で朗読ががらりと変わって、「別人格が降りてきた」ようになった生徒もいました。「別人格になりきる」ことは「新しい自分に出会う」ことにつながるのではないかと感じました。2時間の授業に集中を保って参加し続けることができるかが危ぶまれていた児童も、最後まで自分の役を果たせました。「いつ間違うかと怖かったけど、最後まで頑張りました。」と感想を述べていましたね。その時、その場で感じていたことを素直にまっすぐそのままに話せていたことにとても感動しました。」翌日に「がんばれて偉かったし、まっすぐな感想を言えていたことが格好良かったよ。」と伝えると、誇らしげでした。4年前の出前授業でも、普段以上の力を発揮できる児童生徒がいました。関さんのご指導と「人間力」によるものだと思います。ありがとうございました。

  • 出前授業を体験したことは、これからの生活において自信につながり、自己肯定感を高めていける良いきっかけになったと思います。子どもによっては将来の夢が広がったかも知れません。

  • 日常の授業では、教科書を読むときに漢字の読みの間違いなどの指摘はしますが、間の取り方や感情の乗せ方、抑揚のつけ方の指導は、国語の授業以外ではなかなかしないと思います。今回の経験が、今後、本を読むときに抑揚をつけること、映画やドラマを見たときに頭の中でセリフを真似することや、実際に声に出してみることのきっかけになればと思います。また相手に何かを伝えて、わかってもらうことが楽しいと思ってくれたら、良好な人間関係につながると思いました。

  • 普段に接している医療者や教師とは違った方々に触れることで、子どもたちの世界が広がり、潜在する能力を発揮することで自己肯定感の向上につながるのではないかと思います。

講師・関純子アナウンサーの感想

  • 透き通るような青空の下、木々が美しく色づき始めた山手に建つ兵庫県立上ヶ原特別支援学校「ひかりの森分教室」へ出前授業に行ってきました。4年前に私がここで行った朗読劇の授業が好評だったので、今回は別の作品を用意していきました。
    今回は、小学5年生3人、中学2年生3人の計6人の参加でした。
    はじめに日本語50音の特徴を、言葉の意味をたどりながら一緒に発声しました。やっているうちに大きな声が出るようになり、こちらからの問いかけにもよく答えてくれました。
    朗読では、落語「みょうが宿」を題材にしました。古典のため難しい日本語がいくつかあり、先生にお願いして事前学習をしてもらいましたので、とてもスムーズでした。
    下読みができていたので、さらにレベルをあげて、セリフの言い回しや役の表現、間の取り方やテンポなどを工夫して、劇らしくなるように練習しました。
    先生方が大勢見守って下さっていたので、最後は入場~前に並ぶ~発表まで、お客様に聴いてもらうように体験しました。本番に強い生徒や緊張気味の生徒もいましたが、しっかり最後までこなしてくれて、立派な仕上がりでした。
    本人たちもやりがいがあったようで、楽しんでくれました。先生方もとても褒めてくださり、しっかりと発表している姿に涙ぐむ先生もいらっしゃって、いつも子どもたちの心に寄り添い、どれほど愛情を持って接していらっしゃるのかを垣間見た気がしました。
    表現することの面白さや、一つの作品をみんなで仕上げる嬉しさを感じてもらえたのではないかと思います。