出前授業

出前授業@兵庫県立上ヶ原支援学校ひかりの森分教室

2019年12月2日(月)

去年に引き続き、兵庫県立ひょうごこころの医療センターに併設されたひかりの森分教室にうかがいました。様々な理由で地域の学校に通えない子どもたちが体調に合わせて学んでます。今回は、関西テレビの数々のバラエティ番組の制作に携わってきた講師が、「テレビ番組へのこだわり」をテーマに中学生7人に授業を行いました。

【学校からの要望】

普段、番組を見ているだけではわからない、こだわりを持って仕事をされている、どちらかといえば裏方の仕事に関する話を聞かせてほしい。

【講師】CSR推進局視聴者情報部 加藤雅也

「さんまのまんま」「快傑!えみちゃんねる」「グータンヌーボ」など様々な人気バラエティ番組に演出家やプロデューサーとして携わってきたお笑い番組大好き人間。現在は、視聴者の方からの質問や意見を制作サイドにつなぐ視聴者情報部の部長をつとめる。

【授業内容】

これから始まる授業に緊張気味な中学生に、講師の加藤は、「テレビ局で働いているっていうと、一番多い質問がどんな有名人と会ったことがあるのかってこと。会ったことありますよ。僕はね、さんまさんと仕事したこともあるし、きれいな女優さんとも仕事をしたよ。みんな、テレビで見るより、ずっとかわいいしキラキラしてる」と、テレビへの期待を大きくしたところで、「ところで、みなさんは、どんなテレビ番組を見ますか?」と問いかけました。生徒たちからは、アニメや歌番組、バラエティ、といった答えが返ってきました。

これに続けて、加藤は、「番組の種類には、報道(ニュースなど)・ドラマ・その他バラエティ などがあります。きょうは、僕のずっと携わってきたバラエティ番組を中心に話そうと思います。」と本題に入っていきました。

バラエティ番組の形式は幅広く、録画なのか生放送なのか、内容もクイズやトーク、音楽を使うなど様々です。出演者は、司会者、レギュラー出演者、ゲスト出演者がおり、それぞれの役割があります。スタッフは、番組の方向性を決めるプロデューサー(P)、どんな順番で何をするかを考える構成作家、実際の演出をするディレクター、スタジオをしきるアシスタントディレクター(AD)、セットや衣装、装飾を担当する美術スタッフ、映像や音声、照明を担う技術スタッフがおり、ゴールデンタイムのネット番組では100人以上が番組に関わっていますが、なかなか仕事の違いがわからないので、加藤は次のような例を引き合いに出しました。

それは、番組関係者を“レストラン”に例えるというものです。P=レストランのオーナー、チーフD=料理長、コーナーD=料理人、AD=皿洗い、下ごしらえ、ウエイター。そして、出演者=様々な食材、技術スタッフ=包丁、コンロ、ナベ、美術スタッフ=レストランの外観、最後に、テレビを見てくれる視聴者が、お客というわけです。加藤の話は、生徒だけではなく、先生や医療スタッフの方たちにも興味を持ってもらえたようでした。そして、これまで番組制作を通じて、加藤が大切にしていることについて次のように説明しました。
(1)物知りになろう
情報の引き出しをたくさん持っていることが大切。類似点で物事や事柄をつなぐ「物しりとり」をやってみよう。
(2)おもしろいと思ったことをつきつめよう
これまでの人生で、『おもしろい』『知りたい』『やってみたい』『感動した』といった気持ちが大きく揺れる事柄について、『なぜ』そう思ったのか考えると自分のやりたいことが見えてくる。
(3)見せ方を工夫しよう。
ただの墨の汚れも高級そうな額縁の中に入れると、モダンアートに見えてくる例を示し、どんな見せ方をすれば、伝えたいことが伝わるのか考えよう。
(4)サービス精神を持とう
番組は、視聴者へのプレゼントと考え、いつ(どの時間に)、誰に(どんな視聴者に向けて)、何を(どんな番組を)、どんな風に(どんな演出で)届ければ喜んでもらえるか(見てもらえるか)、こだわってきた。

最後に、番組制作という仕事は、人の心に訴えかけたり、寄り添えたりできる仕事、いろんな人にも会えるし、興味のあることを追求できたりする、とてもやりがいのある仕事であると結びました。

【講師のコメント】

私がお邪魔した先は、外の世界で少ししんどい思いをしている子どもたちが、心を休めているような学級でした。そんな彼らがテレビをみているとしたら、きっとこれは社会を覗く窓になっているのではないか、と考えてお話をしました。私はもはや現役の作り手ではないけれど、この子どもたちと接したことで改めて視聴者を一括りにしてはいけないという思いを強くしました。テレビというのは様々な人が、それぞれの思いでみているものなのだと。

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