出前授業

出前授業@守口市立庭窪小学校

2019年11月26日(火)

「テレビの楽しさを伝えたい」と自ら名乗り出てくれた講師の重松。これまでシリアスものからコメディまでたくさんの引き出しで番組を立ち上げてきたテレビ番組の仕掛人がその思いを伝えました。テーマは「想像力のスイッチを入れよう」。5年生50人が参加してくれました。

【学校からの要望】

5年生の社会科の学習でメディアの学習があり、実際にテレビ局で働いている方からの生の声を聴きたい。

【講師】東京編成部 重松 圭一

入社後、営業を経て、番組のプロデューサーに。これまで、ドラマ「僕の生きる道」(2003年)や「僕の歩く道」(2006年)をはじめ、バラエティ番組「SMAP×SMAP」、また映画「阪急電車 片道15分の奇跡」(2011年)などを担当してきた。来年度は、いよいよ舞台のプロデュースを手掛ける。

【授業内容】

「きのう、テレビ見た人!」重松の問いかけに、教室全員の手が上がります。「スカッとジャパン好き」、「シャーロック見た」「ネプリーグ、毎週見てる」。小学生にとってテレビは、生活の大きな部分をしめているようです。

「今、タイトルが出たのは、フジテレビが制作した番組ばかりですが、関西テレビも、今夜放送する『ちゃちゃ入れマンデー』やドラマ『まだ結婚できない男』などの番組を制作しています。」と話すと、「あ~、お母さんが好き」との反応。それに応えて「僕は皆さんに見てもらって喜んでもらえる番組のプロデュースという仕事をしている訳ですが、実は小学校の卒業文集に『テレビ局に行きたい』って書いているんですよ。」と話しだしました。

重松は、小学生の頃、鉄道サスペンスドラマを見ては電車の運転手になりたい、学園ドラマを見ては先生になりたい、刑事ドラマを見ては刑事になりたい、と思ううちに、「こんなに自分が影響されてしまうテレビそのものにあこがれるようになった」と続けました。大学を卒業して、見ている人に影響を与えるテレビドラマをつくりたいとテレビ局に入り、様々な経験を積んで、あこがれの第一歩として制作したのが2005年7月から放送されたドラマ『がんばっていきまっしょい』。冒頭、登場人物が紹介されるシーン約10分を児童たちに見てもらいました。愛媛県松山市の高校ボート部を舞台にしたドラマで、色んな人が集まって、ゼロからひとつのことを成し遂げるストーリーで、現在も活躍しているタレントが若手として大勢出演しています。その種明かしで盛り上がる児童たちに、「この作品は、初プロデューサーだった自分にとってもゼロからスタッフみんなで作り上げたかけがえのない番組」と説明しました。「プロデューサーとして、火曜の夜、どんな作品を放送するのか、誰に出演してもらうか、脚本は誰に書いてもらうのか、“決断”することがたくさんあった」と話しました。その時必要だったのが、『想像力』。何かを“決断”するためには、“決断”後どうなるのか、どうしなくてはいけないのか、という想像力が必要になります。そして『想像』するためにはたくさんの情報が必要だと続けました。

「昔は情報を「得る」ことに苦労しましたが、今は情報を「選ぶ」ことに苦労します。SNSやネットニュースにあふれている情報は、正しい情報だけでなく間違った情報、悪質なウソの情報もあります。また、正しい情報も見方を変えれば間違った情報になることもあります。これらをしっかり区別して、想像力のスイッチを入れ、やるべきことを“決断”して、自分の未来を切り開いてほしい」と話しました。

最後に、重松自身がドラマを作る時に気をつけているのは、
(1)たくさんの人がテレビの向こう側にいることを想像する
(2)常に弱い人の立場に立って物語を作る
(3)見終わった後、『明日も頑張ろう!』という気持ちになるドラマにする。
ことであり、「いいテレビ番組を見て、いっぱい感動して、君たちの将来にいかしてほしい」と結びました。

【講師のコメント】

『テレビは憧れの箱である』
これは私が高校生の時に自分の進路(未来)みたいな授業の時に書かされた文章の冒頭の言葉です。まだパソコンやスマホなど影も形もなく、情報や娯楽はすべて“テレビ”という箱の中にあった時代。小学校の頃からその箱に憧れ、テレビっ子だった自分がテレビ局を志す自然な流れを思い出しながらこの授業に向かいました。ユーチューブ全盛、スマホ当たり前の小学生たちを前に少し緊張しましたが「橋本環奈、会ったことある?」とか無邪気な問いかけに、まだ憧れは子供たちの心の中にあることを確信し、だからこそ色んな意味でその憧れを裏切らないメディアであり続けることを心に誓い授業を終えました。若年層のテレビ離れを少しでも食い止めたいとの思いから引き受けた今回の出前授業でしたが、初心を思い出し、また問題は私たち自身にあることにあらためて気付かされました。勝手ながら自分にとって大きな意味のある90分でした。

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