出前授業

出前授業@大阪府立松原高等学校

2019年11月15日(金)

高校生の学ぶ意欲を高めようと、各校で特色ある授業が行われています。松原高校には「メディアリテラシー」を学ぶ授業があり、今回は、この授業を選択している高校1年生39人が、関西テレビを訪れ、授業の応用編として、いろいろなワークショップを体験しながら、メディアリテラシーについて考えました。

【学校からの要望】

「産業社会と人間」という単位で「メディアリテラシー」を学んでいます。より深い知識の習得と新しい気づきのための授業お願いします。

【講師】報道局報道映像部 塩川 惠造

入社以来、報道局で様々な経験を積んだ後、CSR推進局に移り、メディアリテラシーに関する業務に携わる。2019年6月より報道映像部に復帰。報道部在職中の2005年には、ドキュメンタリー「くらやみにまけないで—虐待の記憶との闘い—」で、文化庁芸術祭優秀賞・坂田記念ジャーナリズム賞などを受賞。

【授業内容】

「産業社会と人間」という授業の中の「リサーチ・デイ」と位置付けられた今回の出前授業。生徒の皆さんは、4月からメディアリテラシーについて学んできているということで、講師の塩川も念入りな準備でこの日を迎えました。

自己紹介後、塩川は「日々のニュースを知ることは、『その時代に生きている証』になる」と話し、「自分が何の発展とともに成長し、自分の記念日に世界では何が起こったのかを知ることは、その時に社会の一員であったことの証明なので、ぜひテレビや新聞で大切な日のニュースを確認してほしい」と続けました。

最初のワークショップは、ニュースなどの情報の伝わり方を考えるための伝言ゲームです。6つのグループに分かれて同じニュースを伝言していきます。伝えるニュースは当日の新聞全紙のトップニュースだった『「Yahoo!Japan」を展開するヤフーを傘下に持つZホールディングスと、「LINE」を展開するLINE社が経営統合を検討していることがわかった。国産の巨大IT企業の出現は、業界の勢力図を塗り替える可能性もある。』というもの。最後の生徒にたどり着いた時には、「ヤフー」「ライン」「合体・統合・手を結ぶ」といった前半のワードはほぼどのグループも伝わったものの、後半の内容が伝わったグループは半分で、生徒たちは、たった6-7人でも伝えたいことが全て伝えることの難しさを実感していました。

次に、関西テレビの夕方ニュース『報道ランナー』で放送された国連の気候行動サミットのニュースを視聴しました。生徒たちと同じ16歳のスウェーデン人環境保護活動家のグレタ・トゥーンベリさんのスピーチの一部を取り上げたニュースを見た後、スピーチの全体の原稿を見ながら、自分たちなら、どこをピックアップするか、それはなぜかを考えました。グループごとの発表では、使うフレーズはそれぞれでしたが、選んだ理由として、
・言葉が簡潔でわかりやすい、伝わりやすい
・気持ちが出ている
・内容が具体的でわかりやすい
・「私が伝えたいことは」と前置きしているのだから使うべき
・日本に言及している内容だから
といった答えが返ってきました。これらを踏まえ、塩川は、「テレビや新聞などのマスコミメディアが、事実の一部を切り取って情報として伝えるのはその特徴からしかたがないこと。与えられた情報から全体を見通して、隠れた事実にも目を向ける姿勢をもってほしい」と話しました。

また、SNSなどで情報発信者となる可能性もある現代、発信者にとって大切なこととして以下のような注意点をあげました。
・書かれる本人の立場になって文章の内容が適切か考える
・文章を整えて、受け手に誤解を与えないようにする
・一度発信したものは消せないということを肝に銘じる
最後に塩川は、有効にそして正しく情報を利用することで、いい人間関係の構築や、希望の人生プランの実現を目指してほしいとエールを送りました。

【講師のコメント】

先生からの具体的なご依頼は「スマホでの受発信は人間関係に誤解を生んだり、自らも間違った発信をする可能性があることを生徒たちに気づいてほしい」というものでした。伝言ゲームと人の発言の切り取りというワークショップを体験してもらいましたが、ニーズにこたえられたか?心配です。教育現場とメディアがコラボする「メディアリテラシー活動」はこちらに学びが多く、高校生たちの生の声を聞くいい機会をいただきました。感謝申し上げます。

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