出前授業

出前授業@開明中学校

2019年8月1日(木)

大阪・京橋にある開明中学校ですが、局にきてもらっての授業となりました。開明中学校では、この時期、様々な企業での社会見学を実施していて、テレビ局に興味のある31人が来社してくれました。授業のテーマは「伝える言葉の力」です。

【学校からの要望】

最近の生徒たちは、言葉を何となく使い、聞き手のことを考えていないように感じます。ぜひ、メディアリテラシーの中でも特に、“伝える力”について授業して頂き、言葉の大切さを生徒に伝えてほしいです。
また、関西テレビで授業を受けることで、日頃見ているテレビ画面の向こう側に、仕事をしている人がいることを生徒たちに認識してもらい、自らの将来のビジョンを持たせたいと考えています。

【講師】報道局報道センター 神埼 博

平日の夕方ニュース「報道ランナー」のコメンテーター。防災や海外情勢に詳しく、阪神タイガースと出身地 京都府亀岡市を愛する。

【授業内容】

テレビ放送に興味がある中学生ということで、番組出演とは違う緊張感をもって生徒たちを出迎えた神崎。授業では、まず、この日の1か月前に終わったばかりの大阪サミットについて報じる夕方ニュースの放送を見てもらいました。会場で会議の解説をする神崎の様子や取材風景が流れ、正面に立つ優し気な神崎と放送の中の厳しい表情に、生徒たちから小さな感嘆の声が漏れました。

この映像をふまえて、テレビニュースに必要なことを次のように説明しました。

「わかりやすく伝えること」
使う言葉はもちろんのこと、スタジオにモニターを持ち込んで表や相関関係など、視覚的な効果で、「ながら見」の視聴者にも理解してもらえる工夫をしている。

「意見のバランスを図ること」
曜日ごとのコメンテーターは、それぞれの意見を持っているので、コメンテーターとして一方に偏った放送とならないよう、話す内容を調整している。これは、多様な意見を尊重することにつながる。

そして、ひとつひとつのニュースを現場で取材する放送記者の資質について、
・瞬発力。どんどん変化する現場で対応し、咄嗟に表現できる力。
・想像力。次に生まれる事象を想像しながら準備していける力。
・肉体的、精神的なタフさ。災害取材や海外の環境で、冷静な判断を続けられる力。
の3つをあげるとともに、中学時代にあこがれた戦場記者の活躍は、全てこれらに基づいており、神崎自身も、海外特派員として、災害取材などの現場で、どこで誰に取材をし、どんな言葉を使って表現すればいいのか模索してきたことを語りました。

特派員時代はインドネシア・バリの爆弾テロやパキスタン大地震、北京オリンピックも取材しました。デスクとなってからはベトナム・ハノイの米朝会談など世界のターニングポイントに立ち会うことも多くありました。いつも、取材者としての自分の使命を肝に銘じ、知らせなくてはならないこと、知ってほしいことを伝えるために言葉を紡いできました。

それだけに、昨今のフェイクニュースが横行する現状は許せないと話しました。そして、簡単につくられるフェイクニュースの怖さについて、アメリカの大統領選で当時のトランプ候補が情報源が定かでない情報を流して対立候補を貶めた例を示し、今、ここにある情報は正しいのか、誰が情報源なのか、しっかり見極めてほしいと警鐘を促しました。

最後の質疑応答では、Q.仕事で辛かったのは?という問いに、A.遺族の取材であり、それは海外でも変わらない、と答えました。また、コメンテーターとして大変なことについて、自分以外のコメンテーターは、それぞれの道のプロなのですが、ニュースでわからないことなどがあると急にアドリブで質問され、いろいろなコメントを用意してはいるが、なかなか対応できない、と照れた表情で回答していました。

講義の後は、実際に放送が行われている報道スタジオの見学も行いました。

【講師のコメント】

ニュースを『伝える』側が、どうやって取材し放送しているのかを紹介し、『受けとる』側は、どこに注意しながらニュースを見たらいいのかについて話をしました。今や多くの中学生が使うスマートフォンで見るニュースには、根も葉もない「フェイク」が数多く混じっています。正確な情報をつかむために、時には「このニュースはホンマなんか?」と『疑う』ことも必要であるということが伝わっていれば幸いです。

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