出前授業

出前授業@吹田市立古江台小学校

2019年2月6日(水)

小学5年生の後半でメディアリテラシーについての学習があるので、カンテレへの出前授業の依頼も多くなります。今回の吹田市立古江台小学校5年生も災害時のニュース取材についての授業でした。インフルエンザによる学級閉鎖で2週間遅れの実施となりました。

【学校からの要望】

ニュースができる過程に災害取材の話を加えてほしいです。

【講師】

報道センター 稲垣伸

入社4年目。大阪府警や和歌山県政などを担当し、現在は遊軍記者。災害報道では被災地特有の取材の難しさに頭を抱えながらも、被災者の思いに寄り添った取材にやりがいを感じている。

報道映像部 工藤

入社4年目。北九州豪雨や西日本豪雨などの災害取材から、阪神タイガースキャンプ取材や福男神事まで幅広く取材。防災番組のカメラマンを担当したこともあり、被災者第一を心掛けて、被災地取材に臨んでいる。

【授業内容】

テーマが同じでしたので、前々回大津市立逢坂小学校に伺った記者の稲垣が授業を行いました。パートナーのカメラマン工藤とは、奇しくも入社4年目の同期コンビとなりました。

授業のはじめ、2人の姿はなく、モニターに古江台小学校の紹介をする稲垣記者が映ります。見覚えのある体育館の外観に児童たちは「エッ何?」「どうなってんの?」とざわざわしているところに、2人が扉を開けて登場し、歓声があがりました。

吹田市は大阪北部地震の震源にほど近く震度6弱が観測されています。発生時の関西テレビ報道センターの映像や防犯カメラなどの映像を見せると、児童たちは口々に「知ってる」「同じや」と発生時のことを思い出しているようでした。

稲垣記者は災害取材を例にしながら、様々なメディアから発信される情報の扱い方について説明しました。特に注目されているのが、一般の方も発信元になれるツィッターやインスタグラムです。これらは、事実かフェイクニュースかという危険性もはらんでいる一方、テレビ局ではなかなか撮影できない瞬間を捉えていることもあります。

テレビ局では、これらがニュースの情報源として適当なのか調べるために、発信者に聞くなどして真偽を確かめたり、実際に取材に行ってより詳しい情報を得て、視聴者に「正しい情報」を「わかりやすく」伝えるために工夫をしていると説明しました。

たとえば、大型台風で多くの電柱が倒れた画像がツイッターに公開されました。しかし、場所がわかりません。投稿主に連絡をしましたがすぐには返信はありません。この時、稲垣記者は、画像の中に映り込んでいた「とんかつ屋」や「コンビニ」「病院」をネットで検索して場所を特定し、取材にこぎつけました。

特に災害時は、ウソやデマが横行することが多く、被災者を守るためにも、最も影響力の大きい媒体であるテレビは、より丁寧な「正しさ」の確認が必要であると話しました。

工藤カメラマンは、大阪北部地震の当日は休日で出かけていたため、とにかく出勤するのに必死だったと打ち明けました。途中、被害の状況を目の当たりにしながら、手元にカメラがないことにじりじりしたと言います。会社に着くと、他のカメラマンが撮影した映像がどんどん送られてきており、それらを見ながら、状況を把握、取材に備えていたということです。そして、翌日、出動する際には、地震の現象だけではなく、人々の生活への影響を伝えることを心がけてカメラを回したと話しました。

また、カメラマンという仕事は映像が強い印象を与えるものなので、やりがいがある一方、ちょっと間違うと人を傷つけるので注意を怠らないようにしていると語りました。災害報道の際にも、被災した家屋に入らせてもらう時のマナーや被災者への心配りがなければ、本当に伝えるべき映像はとれないと話しました。

このあと、ニュース取材で使うカメラの実際の重さやファインダー越しに友達の顔を見るなどカメラマン体験をしました。

最後の質疑応答では、児童から「取材をしてうれしいことは何ですか」と問われ、稲垣記者が「テレビのニュースを信頼してくれている人に出合うとうれしい。取材してくれてありがとう、と言ってくれる人もいて、そんな人たちのために頑張ろうと思っている」と答えていました。

【講師のコメント】

稲垣記者

担当させて頂いた古江台小学校では小学5年生ということもあり、すでにスマホを持っている児童もいて、特に災害時のSNSによる”フェイクニュース”には関心を持っていただけました。デジタルネイティブな年代だからこそ、正しい情報か見分ける力を持っていただけるよう伝えました。情報の信頼性こそテレビの強さだと再認識し、今後も信頼されるメディアになっていかねばと気が引き締まりました。

工藤カメラマン

今回は初めて講師を務めさせていただきました。授業後、伝え方など反省する所ばかりでしたが、伝えながら、改めて被災地での取材に大切なことを自分にも言い聞かせながら、再認識することができました。災害について考えてもらうことは、常日頃できることではないかもしれませんが、今回の授業を通して、少しでも考えるきっかけになってくれることを願います。

  • ページの先頭に戻る

関西テレビ ページトップへ戻る