出前授業

出前授業@成城高校定時制の課程

2018年11月15日(木)

午後7時に到着すると、あたりはすっかり夜ですが、午後6時始業の成城高校では煌々と明かりがつき、すれちがう生徒たちがはずかしそうにあいさつしてくれました。今回は、成城高校定時制の課程1・2年の生徒30人に、授業で体験する障害者スポーツを絡めて、「ニュース取材を通して考えたこと」について年齢も近い報道記者が授業を行いました。

【学校からの要望】

世の中にはいろんな仕事があることを伝えたいと思っています。そんな中で、日頃目にするテレビは生徒にとって未知の世界と感じています。番組の作り方や出来上がるまでの過程、メディアを通して人に伝える難しさ、または仕事のやりがいやしんどさなどを伝えていただけたらと思います。 学校の先生以外の方の話しを聞くことは生徒の刺激になり、働くことについて意識改革できると思っています。

【講師】報道局報道センター 泉谷賢一

東京支社営業部から報道センターに移って1年半。現在は京都支局で、京都、滋賀の行政や事件、街ネタの取材に東奔西走の毎日。

【授業内容】

当日は名古屋でのインタビューを終えて駆け付けた泉谷でしたが、冒頭、あまりニュースに興味がないとの反応に、少々残念顔。それでも、関西テレビが考える報道の使命

(1)視聴者の知りたいを伝える
(2)権力に取り上げられない事案を追求する
(3)権力を監視する

を紹介し、放送エリアで最も信頼される、視聴者にとってライフラインとなる放送局を目指している心意気を熱く語りました。

続いて、日々の取材の流れを説明しました。事件や事故に関わるニュースでは、まず、警察や一般の方から寄せられた情報や、最近ではSNSにあがった動画などで発生を知ります。取材は基本、記者とカメラマン、カメラ助手の3人がチームとなって現場に行きますが、記者は移動の途中も追加情報がないか電話などで取材します。現場では、カメラマンと助手が撮影をする一方、記者は現場の警察官や状況を知っている人からより詳しい情報を聞き出します。撮影した映像は、放送までの時間によって、持ち帰ったり、中継車から電波送信したり、ネットを使ってデータ送信したりします。取材をまとめた原稿もネット回線から本社に送ります。これらが編集され、放送されます。

泉谷のある一週間の仕事内容は、もともと予定されていた裁判や今夏の豪雨のその後の取材に加え、このような突発的な取材が入ってくる忙しいもので、生徒からは、「すげぇ」という声がもれていました。

そんな泉谷ですが、2020年の東京オリンピックを前に、関西のパラリンピックを目指す選手や代表選手を集中的に取材した時期がありました。この日は、車いすバスケットや車いすバドミントン、馬術の競技者を取材した経験について話しました。

当時、オリンピックやワールドカップについては、何もしなくても情報が入ってきましたが、パラスポーツは、ゼロから調べなくてはなりませんでした。そんな苦労の末、取材した映像を流したあと、取材の前は「大変さ」とか「努力」とかという言葉を考えていたが、取材を進めるうち、パラスポーツの競技者もいわゆる健常者の競技者と全く変わらない「より遠く、より速く」という気持ちで練習に取り組んでいることを感じ、胸を打たれるともに、障がい者への考え方が変わったと語りました。

この取材を通して、泉谷は、

(1)取材対象に偏見を持たない
(2)常に自分の身に照らして考える
(3)表面だけでなく、取材対象の背景や本質に興味を持つ

ことを信条とするようになったと話しました。

最後に、

(1)いろんなことに興味を持ってほしい
(2)どんなことでも、楽しみながら、真面目にヤンチャに考えながら挑戦してほしい

と呼びかけ、生徒たちの挑戦を促していました。

【講師のコメント】

夜間高校に取材含め関わったことがないこと、講師と言われるほど経験がないことから、テレビ局で働く、年が少し離れたお兄さんという気持ちで話しました。ニュースを見ないという生徒が多く、少し残念でしたが、休憩時間に 「ニュースで流れる容疑者の顔写真は、本人に許可とらんでええの?」など、鋭い質問をしに来てくれる生徒もいて、私自身勉強になりました。 授業をきっかけに、少しでもニュースに興味を持ち、何事も他人事ではなく自分事として考えてくれる生徒が増えれば嬉しいなと思いました。

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