出前授業

出前授業@大阪府立芦間高校

2018年6月22日(金)

14年前に大阪府立守口高校及び守口北高校が合併してできた大阪府立芦間高校。合併前の守口北高校を舞台にドキュメンタリーを制作したのが今回の講師です。「政治経済演習」の授業を修得する3年生9人に「情報と上手に付き合うために」と銘打って授業を行いました。

【学校からの要望】

単位制高校の政治経済を学ぶ授業の中で、新聞やテレビ報道をどのように読み解くと良いかお教えいただければと思います。

【講師】制作局東京制作部部次長 山口浩史

入社から報道畑一筋。大阪府警や大阪府政など関西で第一線の取材や、中国 上海の特派員としても活躍する傍ら、ドキュメンタリーの制作にも積極的に携わってきた。その経験を活かして、この7月まで、日曜夜10時の情報番組「Mr.サンデー」のプロデューサーを務めていた。

【授業内容】

「情報と上手につきあうために」と題されて行われた授業でしたが、冒頭、講師の山口が「テレビ、見ますか」と問いかけたところ、鈍い反応。最近の中高生はドラマにしても音楽情報にしても、インターネットから得るようで、家のテレビがついていても、積極的な視聴とはならないようです。
それでも、情報には敏感なようで、「最近気になったニュースは?」の質問には、「森友・加計学園問題」「日大アメフト問題」と高校生らしい答えが返ってきました。

そこで、「放送される『情報』とは何なのか」、から講義は始まりました。テレビのニュースは、「記者が取材をして書く原稿」と「映像」でできている。この原稿には、「資料やデータを読み解いた情報」と、「関係者から得た情報」が含まれており、山口はこの「関係者」に着目するべきと話しました。同じ出来事でも、誰が話したかで、もたらされる「情報」は変わるというのです。最近のニュースを例に出し、敵対する国家どうしで同じ出来事がどのように評価されたのか、また、第3国はどのように論じたのかを、番組での放送過程のエピソードも踏まえ語りました。

骨太の講義に生徒たちが圧倒されたところで、身近な事例でも「情報」の読み解き方には注意がいるとの説明になりました。「期末テストの英語は難しかった」。この「情報」は真実かどうか、というテーマです。英語が得意な人と不得意な人とでは、同じ問題でも感じ方が異なり答えが違ってくる。つまり伝わる情報は違う。「情報」を与える相手に当事者が見栄を張るかどうかでも違う。ようやく、生徒たちが「なるほど」という表情になっていました。

最後に、「情報」に意図があるのは当然だが、誤った意図は犯罪につながる場合があることが説明されました。災害に乗じてウソの「情報」を広めたり、他人を陥れるような虚偽の「情報」を流すことです。これには、スマートフォンが生活の一部になっている生徒たちにとって、自らが「情報」の発信者となる可能性があり、それには大きな責任が伴うということを改めて気づいたようでした。

質疑応答では、生徒から「なぜマスコミは政府の批判ばかりをするのか」という問いかけがありました。山口は「マスコミには権力を監視する役割がある。政府だけでなく地方の都道府県庁や市町村庁などの地方行政も権力の一つ。マスコミは行政機関の権力行使について、行政の言うことをそのまま伝えるのではなく、想定される問題点を合わせて伝えることが大切な役割と考えている。そのことで、一部では“批判ばかり”しているという印象につながっているのではないかと思う。」と答えました。

【講師のコメント】

初めての経験で緊張しながらの授業でしたが、生徒の皆さんも積極的に参加してくれて、私も大いに刺激を受けました。「テレビ報道が一方的に伝えていないか」という厳しい問いなども飛び出し、ドキッとしました。高校生のみなさんが、テレビに対して期待とともに厳しい目をもっていることを目の当たりにして、視聴者の方々を裏切らない誠実な姿勢が番組作りに必要だと改めて感じさせられました。

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