演目
一、盲目の弟
43年ぶりの上演。
「盲目の弟」は、劇作家、小説家の山本有三がオーストリアの作家シュニッツラーの「盲目のジェロニモとその兄」から翻案した新歌舞伎で、 1930年5月、六代目尾上菊五郎の角蔵(兄)と十三代目守田勘弥の準吉(弟)により東京劇場で初演された。
その後、歌舞伎では上演が絶えていたが、1982年3月の歌舞伎座で初演の舞台に深い感銘をうけた宇野信夫の改訂・演出により現松本白鸚の角蔵、二代目中村吉右衛門の準吉で再演された。
このたびは川崎哲男の演出で、尾上右近が曽祖父の演じた兄角蔵を、中村種之助が弟準吉を演じる。
子供の頃、思わぬことから盲目となった弟準吉(中村種之助)は尺八を吹いて生計をたて、兄角蔵は弟の杖となり身のまわりの世話をしていた。 ある日、不思議な男が現れ、ひとりになった準吉に「五円札をやったよ」と告げて立ち去る。兄弟の運命は思わぬ闇にのみこまれてゆく。社会と人間を鋭く描いた山本有三の名作が清新な配役により久しぶりに歌舞伎の舞台に甦る。
二、弥生の花浅草祭
四役早替り。
浅草・三社祭の山車人形が動き出す様子を表す舞踊作品。
江戸時代には弥生三月に行われていたといわれる浅草の三社祭。
その祭礼の山車人形に魂が入って踊るという構成の変化舞踊で、歴史上の英雄である「神功皇后と武内宿禰」の戦物語、 宮戸川から浅草観音を拾い上げた漁師に善玉と悪玉が取りつく「三社祭」、 通人と国侍のほろ酔いでのやりとりが楽しい「通人・野暮大尽」、 雪に包まれた清涼山に勇壮な獅子の精が現れる「石橋」と、異なる役柄を二人が次々と踊っていく変化に富んだ人気舞踊。
出演
尾上右近

中村種之助 春本由香 中村亀鶴 ほか
一、盲目の弟
角蔵:尾上右近
準吉:中村種之助
お琴:春本由香
インバネスを着た客:中村亀鶴
二、弥生の花浅草祭
武内宿禰・悪玉・国侍・獅子の精:尾上右近
神功皇后・善玉・通人・獅子の精:中村種之助
公演スケジュール
日程
2025年7月11日(金)~12日(土)
昼の部11:00開演 / 夜の部16:00開演
会場
国立文楽劇場
料金
特別席(特典付き) ¥23,000
1等席 ¥13,000
2等席 ¥9,000
※全席指定・税込
チケット発売日
2025年5月25日(日)10:00~
プレイガイド
- 主催
- 尾上右近事務所 / 関西テレビ放送株式会社
- 協力
- 松竹株式会社
お問い合わせ
尾上右近事務所
info@onoeukon.info