4月21日(日)

ご意見ピックアップ

関西テレビに寄せられた視聴者の皆様からのご意見・お問い合わせを紹介し回答する「ご意見ピックアップ」のコーナー。今回は「“しあわせ運べるように”を聞くと悲しくなる」と「犯人が女性のときだけ“女”を見出しに使うのはやめてほしい」の二つのご意見にお答えします。

『カンテレ通信』では皆様からのご意見をお待ちしています。番組でご意見が採用された方には、月曜よる10時放送のドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』などの、カンテレ特製グッズを差し上げます。

『newsランナー』 (電話/男性)

  • 【石川に届く歌「しあわせ運べるように」】について意見がある。歌を歌っている中で、「地震にも負けない強い心」という歌詞があるけど、負ける心があってもいいと思う。私も被災者だが、強い心を持てる人は頑張ればいい。そうでない人もいる。私は、聞く度に悲しくなる。強いるような番組の内容は、考え直すべき。

  • 報道センターの回答

    「しあわせ運べるように」という曲は、1995年の阪神・淡路大震災で生まれ、復興のシンボルの曲として、東日本・熊本など各被災地で歌いつがれてきました。今回の特集は、災害を経験した地域から能登半島地震の被災者に歌を届けるという内容であり、「歌を届けたい」という思いを取材したものでしたが、この内容をWEBに掲載した記事のコメント欄にも様々なご意見がありました。「立ち上がれの押し付けになっていないか」という意見があった一方で、「励まされた」という方もいました。その人の状況によって、歌のメッセージも受け取りが違うことを感じています。

  • コメンテーターから

    飯田豊さん
    テレビが「頑張りを強いているんじゃないか」という意見は、例えば障害をお持ちの方からも上がっていまして、今では福祉番組などでも多様な取り上げ方が模索されるようになっています。「多様性が大事」と今では言われますが、放送というのは多様な価値観を広く伝えることには向いていても、一つしかチャンネルはないわけですから、みんなの「多様な期待」に応えるのは難しいということを、ご意見を伺って実感しました。特に能登(の地震)に関しては、まだ災害の復旧の段階ですので、テレビの特性を踏まえるならば、まずは、様々な事実や考え方をしっかりと伝えることに特化するのが大事だと思います。

    わかぎゑふさん
    そうですね。「前向きな応援歌」みたいなもので「頑張ろう」って思う気持ちって、そう思う方ってたぶん「多数派」なんだと思うんですけど、やっぱり「少数派」っているわけで、「なんかちょっと苦手だな」「なんか、そういうことまで言われたくないな」という人もいるじゃないですか。わたしもちょっと「応援歌」みたいなものはあまり得意じゃないのは、そうなのかなって思いました。飯田さんの言うように「どっちもに答えること」は確かにできないので、難しいですね。

『ニュース』 (メール/30代)

  • 『【速報】中学生が「美人局」か 女子中学生ら強盗致死容疑で逮捕 男子大学生がビルの屋上から転落死』 この事件の主犯は男子中学生で、犯人3人のうち2人が男子です。それなのに見出しを女子中学生らにしたのはなぜですか?犯人が男の方が多い、または男女同数なのに、見出しを女性にすること。犯人が男の時は性別を書かず、女の時だけ見出しに「女逮捕」などと書くこと。これらをやめて下さい。女性に対するヘイト行為です。

  • 報道センターの回答

    犯罪を伝えるニュースにおいて、女性だけを意識的に強調していることはありません。この事件は【速報】の時点では、女子中学生が被害者と連絡をとり、待ち合わせをして事件現場に誘導していたとされていたうえに、逮捕されていたため、女子中学生が主犯格だと判断し、こうした表現をしました。しかし、その後の警察取材で、逮捕されていない当時13歳の男子中学生(触法少年)が少女になりすまして被害者に連絡していたことなどが分かりました。それにともない、それ以降のニュースの見出しでは表現を変えています。

  • コメンテーターから

    わかぎゑふさん
    報道センターがお答えしていらっしゃるように、経緯があったので、こうなったと思うんですけど、なんて言ったらいいんだろう…、「女のナントカ」とか「女子アナ」もそうですし、そういうのがだんだん無くなってきて、最近は、やっとちょっとマシになってきたな、くらいじゃないですか日本って。「中学生が『美人局』か」という一行目があまりにも古いです、センスが、と思いました。

    飯田豊さん
    取材の経緯を伺うと、今回の場合、「女性」が見出しで浮き彫りになったことは納得できます。ただ、テレビに限らないですけど、新聞や雑誌も含めて、マスメディアによる犯罪報道の一般論としては、明らかに「ジェンダーバイアス」は残っています。つまり、男性よりも女性のほうが、今回は被疑者ですけど、逆に被害者になった場合にも、例えば外見とか、被害に関係のないプライベートな情報が付け加えられて、センセーショナルに伝えられる傾向が強いです。これは研究者による調査でも裏付けられています。「意識的に強調していることはありません」と回答にありましたが、じゃあ無意識的にはどうかということも含めて、犯罪報道に携わる方には、常に心してもらいたいです。

カンテレACT

関西テレビが様々な事業や社会貢献へのアクションを通して、どのように企業としての社会的責任を果たそうとしているのかについてお伝えする「カンテレACT」のコーナー。今回は、地域ぐるみでSDGsに取り組む大阪府阪南市が、市民にその取り組みを広く紹介する目的で開いた「はんなんSDGs未来フォーラム」を取り上げます。この「未来フォーラム」は、関西テレビが企画・運営に関わり、イベント当日だけでなく、その後の発信なども含めて、テレビ局の特性を生かした関わりになりました。
今月から新しいコメンテーターとなった飯田豊さん
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阪南市が取り組む活動の紹介をカンテレがサポート
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片平気象予報士もイベントに参加
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ゲストはビジネス開発部の中村道郎
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インフォメーション

次回予告

  • 『カンテレ通信』は皆様のご意見をお待ちしています。

    次回の『カンテレ通信』は、2024年4月28日(日)あさ6時30分放送です。