2月25日(日)

ご意見ピックアップ

関西テレビに寄せられた視聴者の皆様からのご意見・お問い合わせを紹介し回答する「ご意見ピックアップ」のコーナー。今回は「インタビューに答えた方の音声加工を忘れているのでは?」と関西テレビによる「著作権に基づいた申し立て」に対する苦情についての二つを取り上げます。

『カンテレ通信』では皆様からのご意見をお待ちしています。番組でご意見が採用された方には、月曜よる10時放送のドラマ『春になったら』などの、カンテレ特製グッズを差し上げます。

『newsランナー』 (電話/50代/メール)

  • ダイハツの不正に関するニュースについて、工場で働く人にインタビューをしているシーンがあり、その後半部分で音声加工ができておらず、生の声が放送されているぞ。

    林アナウンサーによる補足説明
    ご指摘をいただいたシーンは、大阪に本社を置く自動車メーカーのダイハツ工業で発覚した大規模な不正のニュースの中で、ダイハツの工場で働く方のインタビューを放送した際、音声を加工した方と、そうでない方のインタビューが混じっていたものです。

  • 報道センターの回答

    報道機関は情報の出どころを明らかにすることが原則で、関西テレビでも取材協力者の名前や顔を出して放送する努力をしています。しかし、取材協力者が不利益を受ける、もしくはそれが心配されるような場合は例外になります。今回は従業員3人にインタビューをしましたが、そのうちの1人が「声を変えてほしい」と要望されました。テレビには、モザイクをかけたり、音声を変えた映像・インタビューが多く出てきますが、それらは一律に判断しているのではなく、個別の事情を確認して判断しています。

  • コメンテーターから

    佐藤卓己さん
    この場合は少なくとも一人の方はそうした「匿名化」を希望されていたわけで、つまり、「実名で話すと何らかの不利益を被る可能性がある」という心配があったと思います。それであれば他の二人の方も、そうした(「匿名化」の希望)表明はされなくても、一律に匿名化するべきだったのだろうと思いますね。もちろん、実名で名乗り出ることによって社会的なインパクトがあり、訴える力が大きくなる場合もあると思います。ただ、発言による不利益が予想される可能性が少しでもあれば、やはり「匿名化」しておくべきだったと思います。

    わかぎゑふさん
    報道センターの「名前や顔を出して放送する努力をしている」という傾向があるにもかかわらず、「(放送されている映像には)なんでもモザイクがかかっているな、そういえば」っていうことに、自分も改めて気づいて驚きました。本来はやはり、「お名前が出ていて、肉声で聞くべきなのだろう」というふうに、佐藤先生の意見とは反対ですけど、そう思いますね。

『著作権に基づいた申し立てへの苦情』 (メール/50代/男性)

  • TikTokに投稿したカンテレさんの動画に対し、カンテレさんから著作権の申し立てがあり、コミュニティガイドライン違反を受け、アカウント停止になる予定です。著作権の申し立てに関しては、申し訳なく思っていますが、なぜ、自分だけなんですか?同じカンテレさんの動画をあげている人はTikTokでたくさんいますよね?こんなふうに申し立てをするならば、TikTok運営に言って、一斉に申し立ててください。自分はダメなのに、他の人は許されるとか納得出来ません。こっちはカンテレさんからの著作権の申し立てでアカウントを失うのに…。

  • 知財推進部の回答

    SNSなどネット上に違法にアップロードされているコンテンツに関しては、担当者がパトロールすることで発見したり、視聴者センターに通報のあったものを確認したうえで、プラットフォーム運営者に削除の要請を行います。違法コンテンツを多数アップロードして収益化しているなどの悪質な場合を除き、この作業過程で特定のアカウントだけを標的として削除要請することは行っていません。ネット上に存在する違法コンテンツをすべて把握して、その削除を要請することは現実的には難しい中で、弊社の著作権を侵害する行為に対しては、可能な限り適切に対応するよう努めています。

  • コメンテーターから

    わかぎゑふさん
    これ、すごく難しいですね。著作権のことをわかっていても、「これをすごく見てもらいたい。みんなに見せたい」って思って、ネットに上げる人もいるだろうし。知財推進部が言っているように、「悪意のある人を追いかける」ことも必要だろうし。なんかもう、これだけTikTokとかYouTubeが流行ってしまって当たり前の世の中になると、本当に難しいですね、イタチごっこじゃないし、どっちがいいんだろう。善意があればいいのかというわけでもないですし、なにか著作権というものができてから、こういう問題は、すごくあやふやで難しい問題になっちゃった気もします。

    佐藤卓己さん
    これはもちろん著作権の問題よりも、おそらくは「個人が発信できる」っていう技術と法律との関係が、うまく対応していないっていうことだろうと思うんですね。実際、ご意見をくださった方も「著作権上の問題がある」ということには気づいていて、それを「自分だけがなぜ?」っていう、「不運だ」っていうことを言っておられるんですけど。これは、もしも、すべての人の「著作権上に問題がある行為」が、すべて把握できるような監視社会となるのが、それは、おそらく技術的には可能なんだろうと思いますけど、それを実現させるということが、果たして私たちの生活が便利で、あるいは自由なことを維持していくうえで望ましいことなのかどうかというのは、やはり考えるべきで、それはやはり「一罰百戒」というか、違法があったら罰を科すことによって、そういった「規則というものを守りましょうね」っていう考え方を周知するということが必要なんだろうと思いますね。

カンテレACT

関西テレビが、様々な事業や社会貢献へのアクションを通して、どのように企業としての社会的責任を果たそうとしているのかについてお伝えする「カンテレACT」のコーナー。今回は、70回の節目を迎えた『中学生人権作文コンテスト』についてご紹介します。このコンテストは「人権」をテーマに、大阪府内の中学生を対象に募集していて、普段の生活の中で得た体験をもとに書いてもらうものです。去年12月に行われた優秀作品の表彰式を取材し、受賞した作品の内容などをお伝えします。
大阪府人権擁護委員連合会長賞<br>摂津市立第二中学校 江口友寿季さん
大阪府人権擁護委員連合会長賞
摂津市立第二中学校 江口友寿季さん
関西テレビ放送賞<br> 和泉市立南松尾はつが野学園 濱谷航太朗さん
関西テレビ放送賞
和泉市立南松尾はつが野学園 濱谷航太朗さん
Think Future賞<br> 岸和田市立春木中学校 樋口莉瀬さん
Think Future賞
岸和田市立春木中学校 樋口莉瀬さん
ゲストは大阪府人権擁護委員連合会の尼丁正寄会長
ゲストは大阪府人権擁護委員連合会の尼丁正寄会長
入賞作品は大阪法務局のwebサイトで読めます
https://houmukyoku.moj.go.jp/osaka/jinkensakubunkontesuto70.pdf
表彰式の様子はYouTubeの大阪法務局チャンネルで見られます
https://www.youtube.com/watch?v=wOl5zVKS1U4

2月25日の放送で、コメンテーターの佐藤卓己さんの出演は最後でした。
長い間、お世話になりました。

インフォメーション

次回予告

  • 『カンテレ通信』は皆様のご意見をお待ちしています。

    次回の『カンテレ通信』は、2024年3月17日(日)あさ6時30分放送です。