7月20日(日)

ご意見ピックアップ

関西テレビに寄せられたご意見に答える『ご意見ピックアップ』のコーナーは、「おもちゃのトランシーバーを分解すると電波法違反になるのでは」と「“パティシエ”という呼び方を女性職人に使うのは間違いでは」とのご意見、二つにお答えします。

『カンテレ通信』では皆様からのご意見をお待ちしています。番組でご意見が採用された方には、月曜日よる10時から放送しているドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』などの、カンテレ特製グッズを差し上げます。

『news ランナー』 (メール/男性/60代)

  • おもちゃのお医者さんの放送の中で「トランシーバー」を修理していましたが、「おもちゃ」といえども「電波」を発するモノは、総務省の技術基準に適合して「技術基準適合証明の表示」がなければ使えません。当該トランシーバーが、技術基準に適合(技適)していて技適マーク及び技適番号が表示されているか否かは分かりませんが、メーカー等の指定修理業者以外がトランシーバーを分解すると、技適は失効します。たとえ、知らなかったとしても、その技適が失効された機器で電波を発すれば「電波法違反」になります。

  • 報道センターの回答

    メーカーによると、今回取材した製品は玩具指定されているトランシーバーであり、発する電波が非常に微弱であるため電波法の規制対象外となっています。報道センターでは、技術基準への適合状況の確認などを適切に行い、取材を進めるよう努めます。

    【関アナウンサーによる補足説明】
    ご指摘通りに「技適マーク」のある製品を無資格者が解体・修理した場合には技術適合証明は失われ、使用することで電波法違反に問われる恐れがありますが、今回修理したおもちゃは、そのような種類の製品ではなく、問題はなかったということです。

  • コメンテーターから

    わかぎゑふさん
    舞台の舞台監督さんとか、スタッフさんとかが、トランシーバーを使うことがあるので、一応は資格がいるとか、そういうことは知っていましたけど、忘れてますよね、この携帯電話時代って、ちょっと「ああっ」って思いました。

    飯田豊さん
    1980年代には、大学生を含む若い人たちのあいだで、小規模なラジオ局を運営する「ミニFM」が流行していました。「波の数だけ抱きしめて」という映画で、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。これも微弱電波なので、規制対象外なんですね。ただ出力を上げすぎてしまって、摘発されてしまった事例が過去にありました。こういう時代に比べると、われわれの身の回りには電波を発するものがあふれていて、電波の公共性を意識する機会が少なくなっているので、このご意見にはハッとしました。放送の公共性が、電波の有限性に由来するということは覚えておきたいですね。

『言葉について』 (メール/50代)

  • 番組で女性の洋菓子職人を紹介する時に「パティシエ」と言われているのをよく見かけますが、「パティシエ」は男性の菓子職人を現す言葉で、女性の場合は「パティシエール」と言います。女性の菓子職人をパティシエと言うのは、レストランの女性給仕係を「ウェイター」と呼ぶのと同じで、誤っていると思います。日本語の中には、外国語を誤った解釈で使っているものが多いので、報道番組では正しい内容で放送していただければと思います。

  • アナウンス部の回答

    ご指摘の通り、「パティシエ」はフランス語で、本来は男性の菓子職人を指す言葉で、女性の場合は「パティシエール」と言います。一方で日本では「パティシエ」が男女問わず洋菓子職人の総称として定着しており、本人がそのように名乗っている場合も多く見受けられます。仕事内容も性別で変わらないことから、放送では社会的な慣用などを考慮し、「パティシエ」とお伝えするケースが一般的です。また、「ウェイター」「ウェイトレス」についても、かつては性別に応じた表現として一般的でしたが、現在では性別を不必要に強調しない「ホールスタッフ」「接客係」などの言い方が広まっています。

  • コメンテーターから

    飯田豊さん
    社会的な慣用も大事ですけれども、最後におっしゃった“性別を不必要に強調しない”という視点のほうが、今では特に性的少数者への配慮なども踏まえると、いっそう重要なのかなと思います。その折り合いがついていない場合には、放送メディアが率先して問題提起することも大事と思います。

    【関アナウンサー】
    わかぎさんは以前、時代もののお芝居の脚本を書かれる時には、現在では不適切にあたるような言葉も、「あえて使うこともある」とおっしゃられていましたが、パティシエを巡る、このやりとりはいかがですか?

    わかぎゑふさん
    “あえて使う”というか、その時代の芝居をするには、“その時代背景がいる”というだけのことなんです。だけど男性名詞、女性名詞って、ヨーロッパでは当たり前な感じですけど、その歴史を知るのはすごく面白いじゃないですか。やがてこれが、いまみたいに(性別で分けずに)統一化された歴史を、100年後とか200年後に、この時代を勉強してくれる人がいるんでしょうねって、改めて思いました。

カンテレEYE

関西テレビの番組などを題材に、メディアはどのようにメッセージを発信しているのか、視聴者はそれらをどう読み解き、付き合っていくべきなのかについての情報を提供する『カンテレEYE』のコーナー。今回は、開幕から3カ月が過ぎた大阪・関西万博に、関西テレビがメディアとして、地元企業として、どのように関わっているのかについて特集します。
関西テレビと万博のかかわりについて
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万博会場内のカンテレ万博・未来スタジオで収録
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グリーンの部分に様々なものを映し出すことができるVRセット
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インフォメーション

次回予告

  • 『カンテレ通信』は皆様のご意見をお待ちしています。

    次回の『カンテレ通信』は、2025年8月17日(日)あさ6時30分放送です。