食べ物をかみ砕くのが難しい子供たちと食事を楽しむ 「嚥下食のレストラン」開催 ゼリー状のハンバーグやパスタを提供 家族みんなで外食できる社会へ 2022年10月28日
京都のレストランで、障害がある子供とその家族が一緒に食事を楽しめるイベントが開かれました。
10月23日、京都府向日市のレストラン。この日ランチに招待されたのは、食べ物を咀嚼(そしゃく)することが難しい子どもたちです。
【職員】
「『メニュー選んでね』って。1つ目がね、ハンバーグやって。2つ目はパスタ」
この日、特別にメニューに並んだのは、かまなくても飲み込めるようやわらかく調理された“嚥下食(えんげしょく)”です。
レシピを考えたのは食事を通じて障害者などを支援している団体で、普段はできない外食を楽しんでほしいと、今回のランチを企画しました。
【京滋摂食・嚥下を考える会 代表世話人 和田智仁さん】
「一般的な、いわゆる外食をする場所で、(嚥下食のような)調整された形態の食事を提供しているところはまだまだ少ない。家族と同じような外食を楽しめる場を作ろうと」
嚥下食のハンバーグは、店で普段から出しているハンバーグをミキサーにかけ、ゼリー状に固めて作られています。
【母親】
「ハンバーグですよ、匂いしてるか?ハンバーグどうぞ~。…笑ってきた?おいしい?おいしいハンバーグ。もう1回いくで~」
訪れた家族は、一緒にハンバーグの味を楽しんでいました。
【母親】
「すごく楽しんでます。“外食する”という経験をさせたいと思ってたから」
【父親】
「同じメニューを一緒に食べるというのは、外食に行ってもできないので。それができるっていうのがとてもよかったです」
【京滋摂食・嚥下を考える会 代表世話人 和田智仁さん】
「同じ食事を食べられるというのは家族とのつながり、社会とのつながりになると思うので、外食っていう一つの楽しみが広がればいいなと思っています」
今回は一日だけのイベントでしたが、今後は継続して嚥下食を提供できるよう、サービスを広げていきたいということです。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年10月28日放送)