カンテレのアナ場

若田部克彦アナウンサー

春高バレー金蘭会連覇!!

2019.01.16

春の高校バレーで、大阪府代表の金蘭会高校が史上8校目の2年連続日本一を達成しました!

連覇を達成した金蘭会高校は、1年生の頃からコートに立っていた選手がリベロを含めた7人中5人。
私個人的にも1年生の頃から取材させて頂いている選手が多いので、非常に感慨深い瞬間でした。
実況中に披露出来なかった話を取材メモから記します。
長文になってしまいますが、ご容赦下さい。

背番号1 エースの西川選手
1年生の予選前の時期の練習では、レシーブも上手い180センチの大型エースなのに、引っ込み思案の性格でいつも他の選手の後ろに隠れるように練習していました。
その後の1年生の春高全国大会で出場の機会を得ると素晴らしい活躍を見せましたが、準決勝・就実戦の第5セットに入る前に目から涙が…。極度のプレッシャーに耐えられなくなってしまったのかもしれません。それを見た私は一瞬迷ったんですが、涙の様子を実況に盛り込みました。故郷の徳島に帰ってしまったらどうしようかと迷いましたが…
その後自らのキャラクターと向き合いながら、西川選手らしいエース像を作り出し、2年連続日本一のチームのエースポジションを務める選手へと成長しています。
同級生の曽我選手のこんな言葉が印象的でした。
「西川は、エースらしい性格じゃないかもしれない。でも、西川がいる事によってチームが丸くなるんです」
チームメートから叱咤激励を受けても「うん、うん」と背中を丸めて聞いている西川選手はチームメートから愛されているんだなと改めて感じた言葉でもあります。
卒業後は、ⅤリーグのJTに進むそうなので、是非とも日本のエースに成長して欲しい選手です。

背番号2 中川つかさ選手
159センチの小さな司令塔として1年生の頃からスタートで出場していました。
金蘭会中学時代、自身が3年生の時に日本一になる事は出来ませんでした。
中2の時も自身の次の学年も日本一になったのに、自身が3年生の時だけ日本一になれていない…
準決勝後に行われた取材ではその事を問われ、涙を流していました。
「自身が最高学年になった時には日本一になれないかもしれない」そんな不安を持っての決勝戦。第5セットまでもつれたゲームの中、そんな不安がよぎったかもしれません。その不安に打ち克ちチームを日本一に導いたからこそ、試合後の号泣に繋がったんだと思います。
中学時代の恩師佐藤先生に取材時の涙の話を報告した時には、佐藤先生の目も潤んでいたので、中川選手自身本当に悩んでいたんだと思います。

背番号3 宮部 愛芽世選手
大会直前に右足首を捻挫して、第1セットのスタートから出場したのは準々決勝から。
出場したくて、ウズウズしていた宮部選手はスケールの大きなプレーを随所に見せました。
2連覇を達成した直後には「来年も日本一になって、3連覇します!」と宣言をしてくれました。
「舞台が大きくなるほど、活躍出来る気がします!」と話すように春高と言う華やかな舞台が良く似合う選手。早くも来年が楽しみです。

背番号5 曽我 啓菜(そが・はるな)選手
身体能力抜群の173センチの小さなミドルブロッカー。
ライト方向に走りながら飛ぶブロード攻撃は、何度も相手守備陣を切り裂いていました。
1年生の時の春高全国では、腰痛の為に出場すら許されませんでした。
出場出来ないもどかしさで試合後に涙していた姿が印象的です。
3年生になった今年のチームでは、セッターの中川選手と磨きぬいた必殺のブロード攻撃で全国の強豪校を震撼させました。
「オリンピックに出場して、メダルを獲る!」その想いでキツイ練習も超えてきたと話します。「結果辿り着けなくても、その過程が大切な筈です」と意識の高い曽我選手。
卒業後はⅤリーグ・NECに進むそうなので、是非ともその夢を実現して欲しいです。

背番号6 川上 良江選手
1年生ながら、準々決勝までオポジットとしてスタート、決勝も途中からオポジットとして出場しました。「地道なレシーブ練習」で磨いてきたという抜群の安定感があるサーブレシーブを武器に日本一のチームでポジションを掴んでいます。
176センチの身長がありながら、守備が上手い選手。来年以降が非常に楽しみな選手です。

背番号8 中澤 恵選手
明るい表情が特徴的なミドルブロッカー。1年生の頃から池条監督が「コートに入れると雰囲気が明るくなるんだようなぁ」と話していた選手でムードメーカーとしても必要な選手です。
172センチというミドルブロッカーとしては決して大きくない体で少しずつ技を増やして、スパイクでもブロックでもチームに貢献しての日本一でした。
1年生の春高準決勝で就実高校に敗れた後は、何度も何度もその映像を見て悔しさを植え付けたそうです。

背番号10 水杉 玲奈選手
2年生の時に春高のベストリベロ賞を獲得した守護神です。
しかし、この1年はインターハイ・国体とリベロで起用されませんでした。
悔しくて眠れない日々にも、ご両親の「腐らずやれば誰かが見ていてくれるから」という言葉を信じ練習を繰り返しました。
3年生最後の大会では、リベロとして復活し、何度もスーパーレシーブでチームを救い、2年連続のベストリベロ賞を獲得するという快挙を成し遂げました。
その姿を見て苦しくてもサボらず練習してきた事が伝わってきました。
将来は日本の守護神になるような才能の持ち主なので、本当に楽しみです。

上記の選手以外でも、攻撃的なチームに変える時には1年生の秋重選手が出場して、サーブにスパイクにブロックにと活躍しました。
リリーフサーバーとして出場した児玉選手は、どんな時も淡々と仕事を果たしました。
何と言っても応援も日本一を目指すと中川キャプテンと約束した井上ちなる選手が応援席から大きな声を出し続けています。
そんな雰囲気も日本一のチームの背中を押したと思います。

そして、忘れてはならないのが、絶妙な選手交代で選手を生かした池条監督。
タイムアウトの時は選手達の自主性に任せて一言声を掛けるだけなので分かりにくいと思いますが、実は結構細かくゲームを観察していて、選手交代やポジショニングの指示を送っていました。更に、細やかな気配りでチームを陰で支える林コーチや金蘭中の佐藤監督とスタッフの方も一体となっての春高2連覇です。
来年はマークがより厳しくなるし、プレッシャーもかかるでしょうけど、来年の春高全国でどんなプレーを見せてくれるのか、非常に楽しみなチームです。

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