SNS上に投稿された映像…
石垣を登る男性:
「最高!」
撮影者:
「幸せ?」
石垣を登る男性:
「幸せ感じとるわ」
石垣を登る男性:
「もうスポットライトが…」
撮影者:
「浴び浴びや。福山城でボルダリングするやつおらんど」
石垣を登る男性:
「これ以上登ったら落ちる。いっぺん下がる」
2人がよじ登っていたのは広島県にある国の重要文化財・福山城の「月見櫓」。高さおよそ5メートルの石垣です。
市の担当者によるとSNSに動画が上がっているのを確認し「間違いなく福山城の石垣」ということで、3月20日に柵を設置しました。
福山市 文化振興課文化財担当 榊拓敏次長:
「400年も経って我々の目には見えないような劣化が、実は内部で起こっていることもありますので、一つのきっかけが全体の破損、破壊を招くこともありますから。危険な行為というのは絶対にしないでいただきたいです」
法的な問題点について、菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「危険ですよという看板がなかったとしても、5メートルの高さというと、普通登ったら危険ですよね。ですから恐らくこれは登ってはいけない場所ということでよろしいと思います。
裁判所が、警察署の塀に登った行為を建造物侵入という罪に認定したことがあるんですね。同じように、やはりこのような石垣に登ることは建造物侵入罪ということになる可能性があります。
また傷つけてしまったとなると、文化財保護法違反ということにもなりますし、その損害を賠償しないといけないとなれば多額の支払いを命じられるということにもなります。
けっして幸せなどでなく不幸ということにもなりますのでやめてほしいと思います」
(関西テレビ3月29日放送『報道ランナー』内「菊地弁護士のニュースジャッジ」より)