博覧会協会は、大阪・関西万博の会場内外で案内などを行うボランティアについて、定員を当初のおよそ2万人から3万人に増やすことを発表しました。
「1人でも多くの方に参加していただきたいという思いで3万人のボランティアに拡充する」
大阪府の吉村知事が発表したのは、万博のボランティアの定員増。当初のおよそ2万人から3万人に増やすことを明らかにしたのです。
会場内外で来場者の案内などを行うボランティアをめぐっては、定員を大幅に上回る5万5000人あまりの応募が殺到。
多くの応募を受け、吉村知事が「1人でも多くの人に参加してもらいたい」と話し、博覧会協会と調整を行う意向を示していました。
ボランティアは会場内で活動する博覧会協会管轄の「会場ボランティア」と、会場外の駅などで活動する大阪府と市が管轄する「大阪まちボランティア」の2種類です。
発表によると、「会場ボランティア」は応募がおよそ3万4000人で定員を1万人から1万4000人に、「大阪まちボランティア」は応募がおよそ2万1000人で定員を1万人から1万6000人に増やしたということです。
【大阪府・吉村洋文知事】「ボランティアの予算を増やすことなく、例えば研修の効率化や様々な知恵をこらすことで、人数をできるだけ拡充しようと調整してきた」
枠を増やしても、応募者全員を受け入れられなかったのは費用の問題です。
関係者によるとボランティアにはユニホームが支給されることなどから、1人にかかる費用は少なくとも2万円。 ボランティアが増える分だけ運営費や大阪府市の費用負担が増えることになり、応募者全員を受け入れることは見送られました。
博覧会協会と大阪府・市は29日に抽選を行います。
【共同通信社編集委員 太田昌克さん】「これは素晴らしいことじゃないですか。万博はうまくいってない…というニュースが多い中でね。万博をやる意味は人への投資・未来への投資です。大事なことは、多少費用はかかるかもしれないけど、そこはしっかり国・政府も大阪の皆さんのために支援をして、なんとか成功にもっていってほしいですね」
【関西テレビ 加藤さゆり解説デスク】「関係者によるとボランティアは1人当たり少なくとも2万円かかるといわれています。内訳ですが、専用のユニフォームに1万円、それから食費と交通費ですね。ボランティアの方に1日2000円相当が支給されますが、ボランティアの条件としては『5日間以上』ということで、少なくとも1万円がかかる計算です。さらに研修費もかかってきますが、こうした費用は大阪府市の税金や万博運営費などで賄われるということです。吉村知事は『予算は増えない範囲で行う、その限られた中で増員をした』とお話されています」
万博に関わる方が増えて、来場者にとってのおもてなしの質が上がることが期待されます。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年5月27日放送)