500万本の秋桜が”揺れる”…兵庫・丹波市で「コスモスまつり」 近くの”重要文化財”仏像12体など安置するお寺「達身寺」で”かやぶき屋根のふき替え”のための『クラウドファンディング』開始 2022年10月02日
【”かやぶき屋根”の寺としても知られる「達身寺」(兵庫・丹波市)が『クラウドファンディング』開始…屋根を見つめる渡辺住職 *トップの写真】
■3年ぶりに開催の「コスモスまつり」
絶好の秋晴れとなった兵庫県丹波市では、コスモスが咲き乱れ、10月2日「コスモスまつり」が開かれています。
( 7ヘクタールに500万本のコスモス )
県内最大級の丹波市氷上町清住のコスモスは、休耕田を利用して1992年から植えられ、多くの人に見てもらえる秋の恒例行事となっていました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の予防の観点から中止がが続き、2022年は3年ぶりの開催となりました。
およそ7ヘクタールに500万本もの華麗で繊細なコスモスが咲き乱れ、薄紅色やピンク、白といった花が秋の風に揺れます。
コスモスは、10月2日現在で5分咲きで、地元の人によると10月下旬まで見ることができるそうです。
( 約1200年前の建立と伝えられる「達身寺」 )
■地元の古刹「達身寺」が今、困っているコトとは…
ところで、このコスモス畑の近くにあるお寺「達身寺」が今、困っています。
兵庫県丹波市にある「達身寺」は8世紀ごろに建立されたとされ、前身の寺は大寺院で、織田信長の命を受けた明智光秀により焼かれたと口伝により伝えられています。
( 12体もの国・重要文化財など多数の木造仏が安置 )
■12体もの重文指定など多数の木造仏…安産な「達身寺様式」
丹波仏師と呼ばれる仏師が、かつて仏を造っていた「工房」だった説もあり、由来などはわかっていませんが、重要文化財12体を含むたくさんの木造仏が安置されています。
( 安産の「達身寺様式」仏像と 渡辺正規住職 )
また、お腹が出た仏像は『達身寺様式』と呼ばれ、”安産”に良いと訪れる参拝者もいるそうです。
その本堂は、今は少なくなった「かやぶき屋根」です。その美しさから、映画のロケにも撮影されたこともあります。
( 傷みの目立つ”かやぶき屋根” )
しかし、前回の”ふき替え”から時間が経ち、老朽化している上、去年やおととしの大雪もあり傷みが激しく、「ふき替え」工事が必要です。
重要文化財の仏像などについては文化庁などからの援助や修復費が出ますが、本堂は文化財の指定は受けていません。
このため、いわゆる公的な補助は”かやぶき屋根”の「本堂」については、出ないということです。
これまで寺を支えてきた地元の檀家さんも年々減っていて、さらに、ここ数年は新型コロナの影響で、拝観する参拝客も減少しています。
■”かやぶき屋根”修繕費の「半分」を『クラウドファンディング』で
今回、達身寺では「かやぶき屋根」の修復費用が全体で約1600万円かかると見積もられているうち(*かやぶきの専門家による)、半分にあたる800万円を『クラウドファンディング』で集めたいとしています。
期間は10月3日から11月30日まで、目標金額は800万円としていますが、目標額に達しない場合は返金されるということです。
また、支援する金額に応じて、返礼として「お守り」「御朱印」や「特別拝観」などが用意されているということです。
期間は10月3日から11月30日まで、目標金額は800万円としていますが、目標額に達しない場合は返金されるということです。
また、支援する金額に応じて、返礼として「お守り」「御朱印」や「特別拝観」などが用意されているということです。
(今回の『クラウドファンディング』のチラシ)
達身寺の渡辺正規住職は「歴史ある寺や文化財を未来につなぐため、なんとか温かい支援をお願いできれば」と話しています。
*詳しくは達身寺のHP や 電話でお問い合わせください(0795-82-0762)