日本アカデミー賞「侍タイムスリッパー」も撮影された「東映太秦映画村」池に住む謎の“恐竜”【兵動大樹の今昔さんぽ 関西テレビ「newsランナー」】 2025年03月23日
1978年(昭和53年)、京都市で撮影されたという、水の中の竜(?)に向かって祈とうをしているような写真を手に探索へ出発します。
商店街で聞き込みをすると、「神泉苑」という説と、「太秦映画村のセット」という説が出てきました。
■「神泉苑」1200年前に作られた広大な敷地を持つ庭園
二条城のすぐそばにあるという神泉苑。794年に桓武天皇によって池や自然を取り込んだ庭園が作られました。当初は広大な敷地だった神泉苑ですが、江戸時代、徳川家康が二条城を築城する際に縮小され、湧水は堀を満たすために使われました。
神泉苑の副住職・鳥越智翔さんが写真を見て、「神泉苑はお寺で、祈とうしているのは神主さんなので、神泉苑ではない」と教えてくれました。また鳥越さんによると、神泉苑には竜にまつわる伝説があり、弘法大師・空海が雨乞いの祈とうをして、竜神・善女竜王を呼び寄せて雨を降らせたという話があるのだそうです。
■写真は「東映太秦映画村」で間違いなし
大映通り商店街のすぐそばにある「東映太秦映画村」は、1975年に時代劇のテーマパークとしてオープンしました。園内には江戸の街並みが再現してあり、映画やドラマの撮影も行われています。
先日、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した「侍タイムスリッパ―」は、太秦映画村で撮影された作品。幕末の侍が時代劇の撮影所にタイムスリップし、「斬られ役」として奮闘するコメディタッチの人間ドラマです。
芝居小屋では、アクションあり、笑いありの忍者ショーが毎日3回公演されています。さらにカラクリ屋敷や手裏剣道場など親子3世代で楽しめ、パーク内では役者さんと記念撮影もできます。
俳優の平井力さんが、写真は映画村の池で間違いないと教えてくれました。
東映太秦映画村・企画制作部の喜多幸寛さんによると、映画村の隣には東映京都撮影所があるのですが、時代劇の制作本数が減ってきたときに、何とか時代劇を盛り上げようと、試しにセットの江戸の町を一般のお客さんに開放したら多くの人がやって来たので、『これはいける』と映画村ができたのだそうです。
今年で50周年を迎える東映太秦映画村。現在各エリアで工事が始まり2028年には全面リニューアルし、進化した映画村がオープンする予定です。
写真の恐竜は特撮映画が流行した時に、「池に入れたら面白いんじゃないか」ということで入れてみたそうで、初代の恐竜が完成した時の祈とう式の写真でした。今は二代目で、ちょっと男前な恐竜になっています。
【兵動大樹さん】「正直言って“アナログ”がいいですね。リニューアルでどう変わるのか楽しみです」
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(関西テレビ「newsランナー 兵動大樹の今昔さんぽ」 2025年3月14日 金曜日放送)