釣り堀の店長:
「これはやっちゃいかんと思う。大事に5年間育ててきたから、何も言えないよ」
涙ながらに訴えるのは釣り堀の店長。見つめる先には、変わり果てた魚の姿が…。
先週、岐阜県内にある釣り堀の店内に、何者かが裏口のガラスを割って侵入。募金箱に入った数千円などが盗まれました。
その時、犯人は防犯カメラを止めるためだったのか、電気メーターの配線を切断。その影響は意外なところに。
なんと釣り堀にある全ての装置が停止してしまったのです。
いけすに酸素が供給できなくなり、鯉や金魚、チョウザメなどが死んでしまう事態に。その数、計約3000匹。
被害額は約600万円にものぼるということです。
釣り堀の店長:
「盗難の被害はたかが知れているので、コイと比べたらそんなものはどうでもいいんですよ、ぶっちゃけちゃえば。命あるものだから、命の大事さをわかってもらいたい。僕としては、魚は従業員だから。従業員を殺されたのよ」
この事件について、菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「まず窃盗罪と建造物侵入罪ですね。これは分かりやすいと思います。お金を盗んだ、ガラスを割って侵入したということです。
問題は魚たちについてどうするか。器物損壊か、あるいは釣り堀の営業を妨害したのか…などが考えられますが、こういう罪には故意であったということが必要です。つまり、わざとでなければこれらの罪は成立せず、ここが問題となります。
ただ、民事の賠償責任は残りますので、これはしっかりと果たしていただきたいと思います。犯人の方、自首しましょう」
(関西テレビ8月10日放送『報道ランナー』内「菊地弁護士のニュースジャッジ」より)