釈放される様子を関西テレビのカメラがとらえました。
対立する暴力団の組員を銃撃した罪などに問われた「山健組」の組長に、神戸地裁は10月31日、無罪判決を言い渡しました。
白いジャージを来て神戸拘置所から出てきた人物。現在は山口組の傘下にある「山健組」の中田浩司組長(65)です。
31日、無罪判決を受け、釈放されたため、迎えに来た関係者と時折、談笑する様子も見られました。
■対立組織の組員を銃撃した殺人未遂の罪など問われた「山健組」中田組長
「山健組」の中田浩司組長(65)は、神戸山口組の傘下にあった5年前、神戸市で山口組系「弘道会」の組員(当時51)を銃撃し、重傷を負わせた殺人未遂の罪などに問われました。
当時、山健組のナンバー2が山口組系の組員に刺された事件を発端に、山口組との抗争が激化していました。
(2019年)
【記者】「今後の対応を検討されたのでしょうか?」
【中田浩司組長】「…」
これらの抗争をきっかけに、神戸山口組と山口組は、「特定抗争指定暴力団」に指定されています。
■「犯人である可能性は高いが、別人の可能性も否定できない」と無罪判決
裁判で、中田組長は起訴内容を否認しましたが、検察側は防犯カメラの映像で服装が一致しているなどと主張し、懲役20年を求刑。
31日の判決で神戸地裁は…
【神戸地裁 丸田顕裁判長】「被告人(中田組長)が犯人である可能性は高いが、別人の可能性も否定できない」
このように指摘し、無罪を言い渡しました。
神戸地検は「上級庁とも協議のうえ適切に対応したい」とコメントしています。