兵庫県の斎藤知事のパワハラなどの疑惑をめぐる問題で、19日午後に県議会で知事への不信任決議案が可決される見通しです。
前明石市長の泉房穂氏が19日、関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」に出演し、斎藤知事に対し、「辞職して再出馬」することを提言しました。
【前明石市長 泉房穂氏】「知事の不祥事で県議会を解散するのは筋が通っていないですよね。選挙をしても戻ってきた後、過半数でまた知事になれば失職するわけですから、どうしても県議会を解散するんだったら、県議会の過半数86人のうちの44人以上、新たな方、知事派を擁立するんであれば、まだ筋が通りますけど、それを出さないってことは、『40日間知事でいることを続けるためだけに、16億円使いますか?』ってなりますから、それはやめはったらいいと思います。自分のために権限を使うんじゃなくて、県民のためにこそ、自分が判断すべきだと思いますけどね」
■もうこれ以上、県民のお金を自分のために使うべきではない
泉氏が考える、斎藤知事が「通すべき筋」とはどういうものでしょうか。
【前明石市長 泉房穂氏】「もっと早い時点で辞職なさって、再出馬すればよかったのを、ここまで引っ張ってしまった。もうこれ以上、県民のお金を自分のために使うべきではないと思います」
■「政治責任あれば辞職するのが一般的 今もなお、総務省の官僚のイメージ」と泉氏
民主主義を守るためには、知事による県議会解散、そして選挙も必要なコストだという意見もあります。
【前明石市長 泉房穂氏】「県知事選の任期は来年の7月末ですから、それが早まったとしても、費用として18億円を使うことは民主主義のコストです。民主主義のコストは、民意を問う必要があるからであって、今、県議会議員全員が不信任なのに、それを解散して選挙をして一体何を民意を問うんですか? 自分が間違っていないとおっしゃるんであれば、自分が再出馬して、民意を問うだけでいいわけですから、県議選をする理由はないと私は思います」
県知事で不信任決議案が可決された例は4例ありますが、議会を解散した例は一度もありません。
【前明石市長 泉房穂氏】「『辞める』ということで言えば、選択肢としては、自ら辞職を選ぶか、不信任の後、10日間の時間の経過をもって失職するか2つの選択肢があります。 自ら辞めるということは非を認めると思っている節があるから、自分から非を認めて辞めることはなさらずに、時間の経過をもって失職ということはあり得るかもしれません」
どの可能性が高いかについては、「それは本人しかわかりませんね。一般的には政治家たるもの、結果責任を負いますから、政治的責任があれば辞職なさるのが一般的に多いと思いますからこの方は政治家というよりは、今もなお、総務省の官僚のイメージですね」と答えました。
■泉前明石市長 斎藤知事と連絡が取れなくなった経験
また、泉氏は以前、斎藤知事と連絡が取れなくなったことがあったエピソードを紹介。
知事選前に3時間ほど斎藤知事と話し、電話番号を交換したが、知事選後に泉氏が苦言を呈すと、斎藤知事から着信を拒否されたそうです。
【前明石市長 泉房穂氏】「県知事になれば各市長や町長との連携が必要ですから、(前知事の)井戸知事の場合でも、ドンパチやっている報道がありましたが、それでも月に1回は会っていましたし、電話ですり合わせをしていました。
政策が違っても、違うことを確認した方が早いですから。 それをなさらなかったので、知事就任後、私以外の県内の市長や町長と連絡をなさらなかったので、私が言ったのは、『知事に就任したんだから、県内の市長や町長と連絡を取った方がいいよ』と言ったんです。
私自身も『会いたい』と言ったんだけど、私が斎藤知事に会えたのは、就任してから8カ月経ってからです」
■泉氏もし県知事選挙が実施されたら…「私はないです。県民はうんざりだから」
斎藤知事から「着信拒否」になる際の言葉のトーンはどのようなものだったのか、泉氏は聞かれると…
【前明石市長 泉房穂氏】「うーん、私としてはいつものこのトーンだったんですけどね。声が大きいからですからね…」
そしてもし県知事選挙が行われる場合、泉氏が出馬する可能性について聞かれると次のように答えました。
【前明石市長 泉房穂氏】「私はないです!こんな濃いキャラはもう、県民はうんざりだからいらないと思いますよ!」
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2024年9月19日放送)