兵庫県政が混迷の度合いを深めています。
斎藤知事のパワハラなどの疑惑をめぐり、兵庫県議会の全会派が19日に不信任決議案を提出し採決することで一致していて、全議員が賛成し可決するとみられています。
18日、関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した橋下徹氏が「議会解散でええんちゃう」と提案しました。
■「民主主義のコスト」16億円の議会解散選挙
事態を複雑にしているのは、告発内容を調査する「第三者の窓口」が県に存在しないことだと指摘。 橋下氏は「大阪市長になった時には第三者の窓口は作りました」と自身の経験を語り、その重要性を強調しました。
【橋下徹氏】「通常の案件の場合には、その組織の中の部署が調査をすればいいんですが、今回は知事とか副知事とかトップの疑惑でしょ。これは県庁のトップは知事副知事だから、結局自分の疑惑を自分で調査することになってしまう」
橋下氏は、知事や副知事の疑惑案件は必ず第三者に調査させるべきだと主張します。
さらに橋下氏は、告発者を探す行為自体が法律違反であることを指摘しました。
【橋下徹氏】「これね、法律の建前上、デマでもダメなんです。違ったとしても、その告発者を探しに行くことは絶対にダメなんです」
橋下氏によると、告発内容が事実と異なる場合でも、告発者を探すことは許されない。例外的に、県政を転覆させようという強い不正の目的がある場合のみ、告発者を探すことが認められるとの見解を示しました。
■「民主主義のコスト」16億円の議会解散選挙
不信任決議案が可決された場合、知事には失職か議会解散の二つの選択肢があります。 失職すれば次の知事選に約18億円、議会解散なら議員選挙に約16億円のコストがかかります。 これに対し橋下氏は「議会解散でええんちゃう」とコメントしました。
その理由として、出直し知事選挙では議会との関係が変わらないのに対し、議会解散選挙では知事を支持する議員を集められる可能性があることを挙げました。
【橋下徹氏】「斎藤知事は自分は間違っていません、自分の斎藤知事についてくれる議員集まってくれと。逆に斎藤知事に不信任を出した議員は、いやいや違う、斎藤知事は失職なんだという議員同士が、ここで選挙で争って」
橋下氏は16億円の選挙費用について「民主主義のコスト」だと述べ、「時代が時代、地域が地域だったら、権力者の首取ろうと思ったら、これ内戦状態で殺し合いになるところを、投票で決めるっていうことは、ある意味素晴らしいシステムだ」とコメントしました。
斎藤知事が議会解散という選択肢を取るのか、それとも別の道を選ぶのか。 その決断が、兵庫県の将来を大きく左右することになりそうです。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!2024年9月18日放送)