“元・番記者”だけが知る、斎藤知事の意外な素顔とは?
斎藤知事の就任当時に担当記者を務め、現在は日本維新の会など、国会の野党取材を担当している鈴木祐輔記者に話を聞きました。
■『斎藤構文』で記者の質問を煙に巻く
斎藤知事が涙を見せた11日の会見について、鈴木記者は次のように話しました。
【鈴木祐輔記者】「大変驚きました。当時はあまり感情を表に出すことはない人という印象でした。能面のようというか。ほとんどない。時折、かわいらしい笑顔を見せたりとか、厳しい質問を投げかけた時は一瞬たじろぐとか、そういうことはあったのですが、基本的にはあまり表情が変わらない、感情を表に出さない人だったと思います」
斎藤知事を近くで見てきた鈴木記者。会見などで気付いたことがありました。
【鈴木祐輔記者】 「実は会見での受け答えが結構ワンパターンなんですよ。最近、世の中で政治家のいろんな話しぶりを『石丸構文』とか、『進次郎構文』とよく言われていたりしますけど、斎藤知事の場合は『斎藤構文』というのがあると思っていて。『○○するのが大事』ってよく言うんです。数えてみたら、1時間くらいの定例会見の中でそのフレーズが29回出てきた。2分に1回の割合で言っている。何を聞いてもその答えが返ってくることで煙に巻かれているような感じがして、あまり真摯に答えてくれなかったなという印象を持っていました」
■年上の部下に「おい、名刺!」
かつての上司、元大阪府知事の松井一郎さんは、斎藤知事を「役人として非常に能力が高い」と評価していましたが…。
【鈴木祐輔記者】「いろんな人に印象を聞いてみたのですが、維新のある議員にいわせると、上司が『こういうデータや資料がほしい』と思った時に、先回りして、指示される前にさっと用意していたと。そういったスキルは非常に高いという話はあったようです。維新の議員は『(知事は)自分ができすぎて、できない県職員に腹が立つ部分があったのかもしれない』という話はありましたね」
今年4月、斎藤知事と鈴木記者が会った際、「あれ?」と思ったことがあったといいます。
【鈴木祐輔記者】「国会内で偶然、すれ違ったんです。3年ぶりだったので『ご無沙汰しています』と声をかけました。私の肩書きが変わっていたので、新しい名刺を差し出すと、斎藤知事は側近に『おい、名刺!』と言った。『おい』という言葉に衝撃を受けまして。周りの側近は斎藤知事よりも年上の幹部たちなのですが、『おい』という言い方をすることは、就任当初はなかった。割と腰が低いイメージだったので、ちょっと驚きました」
■風呂場では気さくな一面を見せたことも
鈴木記者は、斎藤知事と「裸の付き合い」もあったそうですが、お風呂場ではどんな素顔が見られたのでしょうか?
【鈴木祐輔記者】「泊まりがけの取材があり、県の幹部とお風呂に入っていたら斎藤知事が入ってきたんです。当時は結構厳しくやり合っていたので、私に対して苦手意識があったのか、割とすぐに知事は出て行った。残った幹部と年齢の話になって、私が『昭和53年生まれです』と話していたら、斎藤知事が風呂場に戻ってきて『え!鈴木さん、僕の1コ下なの?』みたいな感じで急に来たんです。そこから私にあまり敬語とか、そういう接し方をしてこなくなった」
(仕事から離れた場では気さくな一面もある?)
「そういうことだと思いますね。関係性がもともと非常に、斎藤知事は私に苦手意識を持っていたようですが、自分が上に立てる点を見つけると、すっと入ってくるみたいな」 (それ以降ざっくばらんなやりとりができるようになった?) 「ちょっとはなりました」
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」9月12日放送)