兵庫県の斎藤知事に対して来週、議会が“最後の手段”に踏み切る可能性が高まりました。
11日は、週に一度開かれる、斎藤知事の定例会見。 兵庫県の新たな施策を発表する場ですが…。
【兵庫県 斎藤元彦知事】「こういう状況になったということは、申し訳ないという思いで、自分自身に対して、悔しい思いではあります。(自民などの)先生方にも心から今も、感謝はしていますので、本当に申し訳ない」
急に涙した知事、そのわけは…県議会・最大会派の自民党が、大きな決断に踏み切るためです。
■19日 自民党会派から不信任決議案が提出か
「辞職を求める知事に今更、質問する必要はあるのか」
関係者への取材で、自民党会派が議会初日の19日に不信任決議案を提出する方向で、ほかの会派と調整を進めていることが判明。
19日に補正予算を可決させた後、その日のうちに不信任決議案を提出・採決する想定だといいます。
これまでに全議員が辞職の申し入れを表明しているため、不信任決議案は可決する可能性が高いと考えられます。
過去に都道府県の知事で不信任決議が可決されたのは、「脱ダム宣言」などで議会と対立した、長野県の田中康夫元知事など4人。
不信任決議案が可決された場合、知事は辞職か議会の解散を選ぶことになりますが、総務省によると、議会の解散を選んだ人は誰もいないということです。
しかし、11日、斎藤知事は、不信任が出された時の対応について明言を避けました。
その上で…
【兵庫県 斎藤元彦知事】「自分自身はこれからも一生懸命、あくまでも県民の皆さんのためにやっていきたい。県民の皆さんからの色んなご指摘もいただいている。『頑張れ』というご指摘もあるが、『何やってんだ』というご指摘もある。私自身がまだまだ力不足なところがあるので、それでも未来の兵庫のために、頑張っていきたいという思いは、今でも強く持っているので、ぜひそこをご理解いただけるよう、これからも自分として頑張りたい」
■「最初から対応が悪かった。不信任決議が可決されれば淡々とやるしかない」と鈴木哲夫さん
斎藤知事は涙を流していましたが、来週にも不信任決議案が提出されることになりそうです。
番組コメンテーターの鈴木哲夫さんは現状をこのように話します。
【ジャーナリスト 鈴木哲夫さん】「最初の対応が悪かったですよね。つまり第三者でちゃんとやればよかったのに、内輪で処分を決めたり、もうそこから後は、もう全部1週遅れ、2週遅れ。最初が遅れたので、ずっと後手後手です。これは一言で言うと、危機管理です。先手を打って、そして謝るべきところは謝り、そして出直し選挙。自分で辞めて出直し選挙というのが、考え方としてあったのかなと思いますが、それも遅れてしまい、不信任案です。たぶん可決される。だから後はもう、淡々とこのルールにのっとってやるしかありません。一番迷惑してるのは県民ですから」
不信任案が可決されることになった場合、斎藤知事がどのような決断を下すのか、注目されます。
(関西テレビ「newsランナー」2024年9月11日放送)