■スノーピークが衝撃の決算「純利益99.9%減」
新型コロナ感染が拡大した当時、「3密」を避けられると一気に人気が高まったキャンプ。
まさに「キャンプブーム」到来という状況でしたが、アウトドア製品メーカー大手・「スノーピーク」は「純利益99.9%減」という衝撃の決算を発表し、キャンパーの間に激震が走りました。
キャンプ用品の小売店を通じた売り上げが減少し、営業利益は74.3%減の9億円に、その他の要素もありましたが、結果として前の年の同じ時期に比べて純利益が大幅に下がる形となったのです。
■ブックオフにはキャンプ用品がズラリ 中古市場は活況
キャンプブームは終焉したのか。
調査するため、大阪府八尾市にあるリサイクルショップ「ブックオフ八尾永畑店」を訪れると、キャンプ用品がズラリと並んでいました。
キャンプに飽きて捨てる代わりに、売りに来る人が多いのでしょうか。店を訪れた客の中には「ブームが来たおかげで、やっぱりいろんな製品出ましたし、私はもう歓迎しております」と話す人もいました。
お店によると、キャンプブームが終わったわけではなくキャンプをする人が増えたことで、中古品を売り買いする人も増え、新品を扱うメーカーの売り上げに影響が出ているようです。
実際にこの店では、キャンプ用品を売りに来る人も買いに来る人も、それぞれ4割ほど去年から増えています。
ブックオフ八尾永畑店スポーツ主任・井上朝日さんは「新品はだいたい売り上げが1割減ぐらいしたって言われてるんですけども、中古の市場に関しては逆に昔ブームの時に手に入らなかったものが今だったら手に入るっていうところもあって、だいたい(毎年)2割増しぐらいで(売り上げ)伸びています」と話し、中古市場から見ると依然としてキャンプ用品の需要が伸びていると言えそうです。
■「ブーム」ではなく「定着」か
実際に今月17日、兵庫県丹波篠山市のキャンプ場「ハイマート佐中」を取材班が訪れると多くのテントが芝生を埋め尽くしていました。
この日がキャンプデビューだという男性は「テントを立てたりするのがちょっと楽しそうやなあと思って、まだ一回も使ってないんで、ちょっと立てるのも結構大変だったんですけど、どんどんキャンプに行こうかなと思ってます」と話し、別のキャンパーは「普段聞けない話聞けたりとか、こういう場所でしか話せないことあるんで、そういう時間が好きです」とキャンプの魅力を語っていました。
このキャンプ場では、3カ月先まで週末の予約が埋まっているといいます。
ハイマート佐仲の岩本直樹支配人は「お客様の幅がすごく広がった感じはあります。平日でも絶えることなく、ずっとキャンパーは毎日きてるんで。そういうのを毎日、肌で感じながら、遊びとしては、これはもう定着した遊びなんやなーっていうふうに思ってますけどね。これからもずっとキャンプは人気が続いていくんやろうなと思います」と話しました。
新型コロナで高まったキャンプ人気。中古グッズ市場も広がり、一時のブームではなく、定着しつつあるようです。