大阪府富田林市で2歳の孫を監禁し死亡させた罪などに問われている祖母の裁判員裁判で検察は懲役9年を求刑しました。
■手足を縛り改造ベビーサークルに入れたままUSJに外泊
小野真由美被告(47)は2022年、内縁関係だった桃田貴徳被告(52)と共謀し、孫の小野優陽ちゃん(当時2)の手足を縛り、改造したベビーサークルに入れたまま、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに2泊3日で出かけ、熱中症で死亡させた罪などに問われています。
■「孫から解放されたい気持ちが強くなり放置し外泊するようになった」
小野被告は、孫の優陽ちゃんをベビーサークルに放置し死亡させたことは認めましたが、事件当時、手足を縛ったことなどは否認しています。
これまでの裁判で小野被告は、事件の2カ月ほど前に養育の限界を感じ、市役所の担当者に施設に入所させたいと相談したものの、「『親権者の同意がないと無理』と言われた」。 「相談してもその都度『様子を見てください』と言われて諦めた」と話しました。
そのうえで、徐々に優陽ちゃんから解放されたい気持ちが強くなり、優陽ちゃんを放置して外泊するようになったと説明しています。
■「檻の中で空腹と脱水 絶望の中で亡くなった」懲役9年を求刑
9日の裁判で、検察側は手首の圧迫痕などから緊縛があったとするほか「継続的な虐待の中、檻(ベビーサークル)の中で空腹と脱水、絶望の中で亡くなった」「繰り返された虐待の結果であり、旅行を楽しむため放置した動機が身勝手であることは言うまでもない」として懲役9年を求刑しました。
■「人間として一番いけないことをしてしまった」涙の謝罪
小野被告は、最後に泣きながら「優陽にごめんなさいって謝りたいです。人間として一番いけないことをしてしまいました。私の残りの人生、一生懸命つぐないます」と述べ、裁判は結審しました。 判決は16日に言い渡されます。
(関西テレビ 2024年2月9日)