京都アニメーション放火殺人事件の裁判員裁判で、遺族13人が意見陳述を行いました。遺族は、青葉被告に対し「娘を奪われ絶対に許さない」などと訴えました。
青葉真司被告(45)は4年前、京都アニメーションの第1スタジオに放火し、36人を殺害した罪などに問われています。これまでの裁判で検察側は、犯行は被告のパーソナリティーによるものだとして完全責任能力があったと主張し、弁護側は被告が重度の妄想性障害だったとして、責任能力はなかったと主張しています。
30日の法廷では、29日に引き続き、被害者遺族が意見陳述を行いました。
事件で娘を亡くした母親は、「(被告の)妄想は、事実と違う。私たちは娘を奪われたという事実に苦しめられる。被告を絶対に絶対に許さない」と話し、死刑判決以外考えられませんと訴えました。
また、別の遺族からは「責任能力の有無」が量刑にかかわることに対し、疑問の声も上がりました。
【息子を亡くした母親】 「病気に支配されていれば、どんな犯罪をしてもいいなら、被害にあった人たちの人権はどう守られるのでしょうか。人の命はみんな平等だと思います」
遺族の中には「青葉さんと」呼びかけながら意見を述べる人もいましたが、青葉被告は時折やけどの跡をかく様子を見せ、終始、目を向けることはありませんでした。
12月にかけての裁判では遺族に加え、被害者本人による意見陳述も行われる予定です。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年11月30日放送)