一般のドライバーが自家用車を使って有料で人を運ぶ「ライドシェア」。大阪・関西万博にあわせて実現を目指したいと、大阪府・吉村知事が導入に向けた要望書を国に提出しました。
17日、東京を訪れた大阪府・吉村知事。「ライドシェア」の導入を目指す全国の首長などでつくる「活力ある地方を創る首長の会」と意見交換しました。
【大阪府・吉村洋文知事】
「タクシーに加えた新たな移動手段を確保する。少子高齢化社会の中で非常に重要な視点で大阪においても実現をさせたい」
【活力ある地方を創る首長の会・田中幹夫会長(富山・南砺市市長)】
「地元のタクシー業界、バス事業者と連携して、その地域に合った形、その中でライドシェアをどうつくっていくか」
「ライドシェア」は一般のドライバーが自家用車を使って有料で客を送迎する仕組みで、海外では導入が進む一方、国内では原則禁止。国は現在、導入について有識者などを交えて議論を進めています。
大阪府市は大阪・関西万博で、2800万人が会場を訪れ交通需要が高まると想定していて、万博の開催期間を見据え導入を目指しています。
そんな中、16日に行われた有識者会議では、タクシー事業者などから慎重な意見が出ました。
【全大阪個人タクシー協会】
「誰が責任を持ち実行するのか、それでないと利用者の命を守れない」
【ワンコインタクシー協会】
「中国やアメリカと同じやり方で日本導入されたら、タクシー業界は太刀打ちできなくなる」
批判的な意見もある中、吉村知事は、ライドシェアの法整備などについて河野デジタル大臣に申し入れを行いました。
【吉村知事】
「大阪府市で準備しているのでご協力をお願いしたいと要望しました。大臣からは『分かりました。今後よく相談させてください』と」
大阪府市は、2023年中に制度の素案を国に提出する方針です。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年11月17日放送)