京都の住宅街を練り歩くカモの親子。毎年恒例の「カモの親子のお引っ越し」です。 住民も警察官も巻き込んだ大移動までの日々に密着しました。
■ 恒例の「カモ親子のお引っ越し」…危機に直面!
京都の街中をトコトコと歩く10羽のカモの子どもたち。7月22日に行われた、この引っ越しの裏には大きな危機がありました。
京都市左京区の要法寺。この寺では18年前から、春になるとカモがやって来て卵を生み、子育ての後、近くの鴨川まで引っ越しをする姿を見せてくれます。 しかし…
【カモを世話する・住友宏子さん】
「(卵が)5つ残っているけど『ふ化』は無理でしょうね」
今年5月、お母さんガモが産んだ卵を小動物に食べられてしまったのです。 さらに、お母さんガモは残った卵を温めなくなってしまいました。
【カモを世話する・住友宏子さん】
「今年だけちゃうか。初めてやもんな、こんなこと。いつも楽しみにしてくれているのに」
これまでになかった状況に地域の人たちの心配も募っていました。
7月、寺を訪ねてみると…カモの子どもたちの姿が! 実は、お母さんガモが再び卵を産み、先月10羽の赤ちゃんが生まれたのです。
そんな中、子どもたちを狙う天敵・トンビが出現。世話をする住友さんも気が気ではありません。
【カモを世話する・住友宏子さん】
「(引っ越しは)寂しくもあり楽しみでもあり。無事に(川に)帰ってくれたら一安心」
■カモの親子が引っ越し開始!見守る地域の人々
そして7月22日の午後6時半ごろ、カモの親子が京都の街中に飛び出しました。 カモたちは寺の池から700メートルの道のりを進んでいきます。
【カモを世話する・住友宏子さん】
「がーんばってね!がーんばってね!」
地元の人たちや警察も協力し、みんなでカモの親子を誘導します。
出発からおよそ1時間、無事に鴨川に到着しました。
【カモを世話する・住友宏子さん】
「良かったです。無事に育ってほしいなと思っています。もう大感動です」
-Q:名前決めてるの?
【地元の子供】
「名前は『カモちゃん!』」
鴨川を眺めれば、池から引っ越してきたカモちゃんが見られる「カモ」…?
(関西テレビ「newsランナー」7月24日放送)