人気観光地・嵐山 “ごみ箱”がない問題 あふれるごみの問題から市がごみ箱を撤去 観光客や地元は困っているが再設置は難しい 「スマートごみ箱」で解決に期待? 2023年07月04日
コロナ前のにぎわいがすっかり戻った京都・嵐山。“あるもの”が足りなくて、観光客や地元の商店街が困っているそうなんです。現地から中継です。
【坂元龍斗フィールドキャスター】
嵐山「渡月橋」の前からお届けします。外国人観光客がかなり戻ってきて、にぎわっている状況です。嵐山で足りない“あるもの”。私は今手にお団子を持っていますが、食べ歩きをする方が非常に多く、そうすると必ずごみが出ますよね。その“ごみ箱”が足りないという問題が起きているんです。
こちらのメインストリートには、今ごみ箱が1つもないんです。観光客の方に聞きましたら、ごみ箱がないので、お団子のベタベタのごみをティッシュにくるんで、駅の方まで持って行って捨てようか、なんて言ってまして、かなり困った様子でした。
ここにはもともと京都市管理のごみ箱が4つあったんですが、 ごみがあふれ返って、周りにもごみが散乱し、またそこに捨ててしまう方もいたということなんです。このような状況があったので、 地元の皆さんが要望を出して、2017年にごみ箱を撤去している経緯があるんです。
ごみ箱がなければ皆さん持ち帰るんじゃないかという思いもあったとみらますが、実際はそうはならなくて、道や店先にポイ捨てする方もいて、ひどい場合には店の棚にごみを置きっ放しにして帰ってしまう方もいたそうです。
ごみ箱がないということで、店で自主的にごみ箱を出すところもあったのですが、防犯上の理由もあって店の奥にしまってる状態になっています。頑張って店の前に出し続けていたところもあったそうですが、そこはごみがあふれてしまって、結局ごみ箱を撤去してしまう流れが続いているということです。
テロ対策などもあり、ごみ箱の数を減らす傾向にはあるようです。地元の皆さんとしては、もう一度ごみ箱を設置してほしいと京都市にお願いをしているんですけれど、京都市は政令市の中でごみ箱の数が少ないわけではなく、むしろ多い方なんですね。また一度慎重に検討して撤去した経緯があるので、もう一度設置するのは結構難しいようです。
それと写真にありましたように、ごみ箱を設置するとあふれてしまうので、回収の頻度を増やさないといけませんが、この狭い観光地の道で、1日に何度もごみを収集するのは難しいという問題もあります。
商店街の皆さんが期待しているのが「スマートごみ箱」です。世界に8万個ほど設置されているそうで、神戸・三宮などにあるということです。ごみを5分の1に圧縮してくれて、インターネットで状況を監視でき、いつ回収したらいいかも分かるそうです。広告を出すこともできるので、設置費用や回収費用をねん出できるということで、商店街の皆さんはこういったスマートごみ箱の設置を京都市と話を進めていきたいと言っていました。現状、ごみ箱をどうしたらいいか、問題になっています。
(関西テレビ「newsランナー」2023年7月3日放送)