大手家電メーカーのシャープが、新しいディスプレー装置を開発しました。
消費電力ゼロで、画面を表示し続けることができるそうです。
街中にあふれる看板、のぼり、そしてポスター。
最近は、表示する中身を変えられる液晶モニターなどの「デジタルサイネージ」も増えてきましたが、店を閉める時にはモニターの電源を抜いて中にしまわないといけません。
【なかにわカフェ・池田百香店長】
「防犯上と、電気もずっとつけっぱなしっていうのもあるので…。営業時間がランチタイムのみなんで、閉店中にも『こういうお店だ』というのは、皆さんに分かってもらえたらいいと思いますね」
そこに目をつけたのがシャープです。
電子値札などを手掛ける世界最大手「イー・インク」と手を組んで開発した、電子ペーパーディスプレー・「イーポスター」。
その最大の特徴は…。
【記者リポート】
「今このように表示が続いていますが、画面を切り替えなければ消費電力ゼロ。その証拠に電源プラグを抜いています」
【シャープデジタルイメージング営業推進部・荻島潔部長補佐】
「表示を維持するための消費電力は0Wですので電力代の削減にもつながりますし。切り替えの時だけ電力が必要ですけども、切り替えの電力も非常に少ないものになっておりますので」
このイーポスターはシャープお得意の液晶ではなく、インクが入った透明の小さなカプセルを並べ、マイナスの電圧で白、プラスの電圧で黒が浮かび上がる仕組みです。
液晶モニターは明るい屋外では見えにくいものですが、これは外の光の反射を利用して表示するので、はっきり見えます。
表示がそのままなら電気を使わないので、災害時でも活用できるということです。
このイーポスターは、来月上旬に発売され、カラーで表示できる第2弾も開発中です。
(2023年3月29日 関西テレビ「報道ランナー」放送)