誰に似たのか2人の息子も「乗り鉄」で、観光列車好きの長男と、鉄道研究会所属の次男と3人で北陸旅行に出かけました。
これまで何度か北陸には行ったことがあるのですが、今回は2つの観光列車に乗ってきました。
1つ目は富山県の城端線と氷見線を走る「ベル・モンターニュ・エ・メール」、通称「べるもんた」。
こんなことでもないと城端線に乗ることはないので、まず終点の城端駅まで向かいました。
駅周辺を親子3人でウロウロしていると駅業務をしている女性に声を掛けられ、「ホームの向こう側に転車台の跡があるよ」と教えてもらったので、見に行くことにしました。
以前は草が生い茂り荒れ放題だったそうなのですが、今は手入れも行き届いていて、転車台そのものは残っていませんが、円形の石積みは当時のままで、「ここに転車台があって、蒸気機関車が回っていたんだろうな~」と当時のことが偲ばれました。
この日の「べるもんた」は、城端線の途中にある砺波駅始発でした。
入線してきた「べるもんた」は濃い緑色に塗装されたボディーに金の帯。
ヘッドマークには、美しい富山の山々と日本海の波が記されていて、これをフランス語にすると「ベル・モンターニュ・エ・メール」になるそう。
キハ40系の内装を全面的に改装し、日本海を望む海側は窓向きに座席が配置されています。内装も緑を基調に木材を多用し、地元の彫刻も展示されています。
この列車運行の目玉のひとつは高岡駅構内での線路をまたぐ「転線」です。
城端線で高岡駅に入線した「べるもんた」は、そのままでは氷見線に乗り入れられないので、いったん「あいの風とやま鉄道」の線路を新潟方面に進んで停車、戻りながらとやま鉄道の線路をまたいで氷見線に乗り入れます。
動画だとわかりやすいのですが、写真ではわかりにくくてすいません。乗客を乗せたまま「転線」する列車は珍しいそうです。
車内には鮨カウンターが設置され、寿司職人が目の前で握ってくれます。
息子たちに「高いわ~」と反対されながらも「ぷち富山湾寿司(2100円)」を注文。
ネタは日替わりで、身も分厚く食べ応えは十分。一皿五貫なので「一貫400円か~」と貧乏くさいことを考えながら、富山湾の景色を眺め一貫一貫味わっていただきました。
「べるもんた」は「走るギャラリー」というコンセプトで、大きな窓には金色の縁取りがされていて、そこに映る景色を絵画のように見立てることができます。
特に氷見線の雨晴(あまはらし)海岸沿いは、絶景で日本海の奥に立山の山並みが望めるはずでしたが、残念ながらこの日は曇り空で美しい山並みは見えずじまいでした。終点の氷見駅で下車。
名物の氷見うどんの製麺所で麺の切れ端を集めたお得なうどんを土産に買いました。
2つ目は能登半島を走る「花嫁のれん」です。始発駅の和倉温泉に向かいました。
せっかくここまで来たのでまずは温泉へ。
入浴施設の前に飲む温泉があったので試飲してみましたが、かなり塩辛くて口にしょっぱさが残りました。
その施設の向かいぐらいに行列のできている牛乳専門店を発見!入浴後に牛乳とジェラートをいただきました。
和倉温泉駅に入線してくる「花嫁のれん」を待ち構え、乗車。真っ赤なボディーに蝶や花など和風の絵が描かれ、内装も壁は金ピカ、シートを含め和のテイストで統一されています。
私が乗った3人掛けの席には「扇絵の間」という名前が付けられていて、温泉旅館の一室にいるような気分になりました。
食事を頼むこともできるのですが、お昼に高級鮨を食べたこともあり、ここは我慢。ディーゼルエンジンのノイズを聞きながら、ゆるーく揺られる心地よい列車旅でした。
金沢駅で有名な「8番らーめん」で味噌ラーメンを食べて大阪へ戻りました。
ゆりゆられ
景色肴に
富山鮨
【乗り鉄デスクのノリノリ日記】# 4
(関西テレビ報道局・解説デスク 神崎博)
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