スキーシーズン到来!も客の姿なし スキー場『電気代』2倍以上に高騰で「人工雪が作れない」 リフト券値上げも決断「寒波で雪に期待」 兵庫・ハチ高原 2022年12月15日
15日は、近畿各地で、今シーズン一番の冷え込みとなりました。
待望の雪が積もった兵庫県養父市の「ハチ高原スキー場」を橋本和花子キャスターが取材しました。
【橋本和花子キャスター】
「ハチ高原にやってきました。辺り一面雪に覆われていて真っ白です。何歳になってもワクワクします」
一面に広がる真っ白な雪に、思わずはしゃぐ橋本キャスターですが、ゲレンデを見渡してみると…スキー客の姿が見当たりません。
このスキー場は例年12月の初旬にはオープンしているはずなんですが、ある理由からオープンを延期せざるを得なくなったというのです。
その理由というのが「電気代の高騰」です。
【鉢伏開発観光・ハチ事務所 西坂智 所長】
「今年は電気代の高騰によって人工造雪機の稼働を中止せざるを得なかったです」
ハチ高原スキー場では、1998年から人口雪のコースを作っていて、いつもならばオープンしているタイミングですが、今年は電気代の高騰で人工雪を降らせる機械が使えずゲレンデ作りがストップしています。これは25年目にして初めての事態だということです。
【鉢伏開発観光・ゲレンデサービス課森井健一主任】
「(雪の)一山300トン作るのに40万円で去年まで作れたのが、今年は100万円弱。電力の値上げで倍以上、またはそれ以上の金額かかる状態になっています」
雪の塊を一つ作るだけで 電気代は”100万円以上”と、例年の倍以上かかる上、気温が上がれば、機械を冷やすための電気代も上がるということです。
さらに、ゲレンデを整備する圧雪車の燃料代などあらゆる面で負担が増加していて、運営会社は苦渋の決断をしました。
2つあるスキー場のうち兵庫県香美町のハチ北高原スキー場だけで人工雪のゲレンデをオープンさせ、共通リフト券を従来の値段から200円値上げして5000円に設定しました。しかし雨の影響などで人工雪が溶けてしまい、オープンしてすぐに一時休業となっています。
そんな中、14日からの急激な寒気でスキー場にとっては待望の雪が降りました。
雪不足に電気代高騰とすべり出し好調とはいきませんが、今月24日のクリスマスイブには天然雪のゲレンデオープンを目指していて、今回の寒波が恵みの雪となるのでしょうか。