兵庫県尼崎市の商店街がユニークな自動販売機を設置し、注目を集めています。
その狙いとは?
阪急塚口駅のすぐ北側にあるのが…
お寿司に黒毛和牛のステーキ重、カレーに生ハムなどが並ぶ自動販売機。
10種類の商品は全て「冷凍」です。
塚口商店街が地元の飲食店を盛り上げようと導入し、自慢の逸品を販売しています。
きっかけは、長引く新型コロナの影響だったといいます。
【塚口商店街振興組合 村上憲司理事長】
「(飲食店が)閉めてたり開けてたりテイクアウトしたりで、ばらけてる中で、もうそろそろ情報を合わせて商店街で発信したらいいよねって。アフターコロナも見据えて何か考えられることないか、できることないかと」
去年1月、店主たちが話し合ったところ、老舗の松葉寿司の社長が冷凍商品の販売を提案。
3年前から百貨店などで冷凍寿司を販売していたため、そのノウハウを紹介、急速凍結機を使ってみてはと話したのです。
【松葉寿司 岡本博幸社長】
「(コロナの影響で)どこにも出られなくなった時にどうしても食が限られる。そうなったときに、『お店の、うちのお寿司食べたい」となった時に、冷凍のお寿司を保存しておけば、家から出られない環境に置かれても食べられる。それをどういう風にもっと地域の方に知っていただくかを考えていました」
賛同した飲食店は、お店の味を冷凍でも再現できるよう、試行錯誤を繰り返しました。
【松葉寿司岡本博幸社長】
「冷凍食品は解凍方法をきちっとすることで美味しく召し上がれる。解凍方法がちゃんとお客さんに伝わるかを、みんなで読み合わせして、ここはこうしたらいいんじゃないかと時間かけてやりました」
開発に半年以上をかけて、商品は電子レンジで温めるか、自然解凍で、美味しく簡単に食べられるようになり、最低1カ月の保存ができます。(冷凍時で)
【買い物客】
「買おうと思いました。お昼ごはん、時間がない時に事務所で(電子レンジで)チンでできるので」
「家族で相談してな、どれほしいって。人にも勧めたろ思って」
毎朝ここに来るたび、売り切れチェックをしているという、商品を販売している飲食店の料理長。
【料理長】
「やりがいありますよ。自分らで作ったものがこれだけ売れてるというのが。人件費かからずに売り上げも上がって、店の宣伝にもなる」
【塚口商店街振興組合 村上憲司理事長】
「スタートダッシュとしては大成功。これをやっていることで商店街の知名度も上がるし、来ていただけるお客さんも増えるし、結果的にみんな、元気になることに結びつく」
商店街はこの自動販売機を起爆剤として、地域を盛り上げたいとしています。