男性の育児休業取得を促す改正育児・介護休業法が4月から段階的に施行されます。
育休が柔軟に取れることでキャリアを継続する人が増えることを願うばかりですが、日本ではまだまだ退職を選ぶという人も少なくありません。
そんな中、滋賀県に育休後の社員が「ほぼ全員復職」し「キャリアアップにも力を入れている」企業があります。
和洋菓子の製造・販売をするたねやグループ。
人気の「クラブハリエ」のバームクーヘンは、連日、長蛇の列ができるほどの人気です。
たねやグループの社員およそ1900人のうち、女性の比率はおよそ76%で、管理職もおよそ半数が女性です。
出産や育児でキャリアを諦めざるを得ない現実がある中、育休を取得した女性のほとんどが復職しています。
その要因の一つは、時短勤務の制度が充実していること。
他の会社よりも期間が長く、子どもが小学6年生になるまで利用することができます。
【勤続約20年】
「働きやすいから20年勤められてきたかと思います。店長も女性が多くて男女関係なく自分のスキルを上げてくれる会社だと思う」
【勤続約15年】
「役職を目指してやってみないかって声も働いている中で受けることもできますし、時短をとっているから役職につけないってことは一切ない会社だと思います」
さらに、育休中の社員に対するオンライン相談もあります。
昨年度、会社が立ち上げた「しあわせ推進室」が行っているサポートで、要望があれば、保育士の資格を持つ社員が子育てや復職などに関する相談に乗ります。
この日は、2年前(12月)に産休に入り、4月復帰する予定の社員から、勤務先が変わることなどに不安がないか聞き取りました。
【経営本部しあわせ推進室 田原佳代室長】
「仕事に行く時間とかの段取りは考えた」
【社員】
「シミュレーションして、何時に家を出るかとか、だいぶ考えが」
【田原室長】
「そうね、今度は2人送っていかなあかんしね」
【育休中の社員】
「実際に(勤務先の)見学行ってお話できたので、仕事内容とかも細かく教えてもらえたので、そこまで不安に思わずに過ごしています」
ーーQ:「しあわせ推進室」のサポートを受けて
「そういうきっかけがなかったら、そこまで(復職の不安を)吐き出せなかったかもしれないけども、たくさん聞いてもらってありがたかったです」
(関西テレビ「報道ランナー」2022年4月12日放送)