新型コロナウイルスの影響で、業績が悪化する企業が多い中、好調なのが、自宅で手軽に買い物ができるネットショッピング。
総務省の調査によると、2人以上の世帯のネットショッピングの利用率が去年初めて5割を突破しました。(総務省 家計消費状況調査より)
創業10年のこちらの眼鏡店では、こんな取り組みも…
【薄田ジュリアキャスター】
「悩みますね〜。これもいいし〜・・・こっちのメガネも気になってるんですよね〜。あ〜難しい!こうやって自宅で専門店のメガネを試着できるサービスがイマ人気なんです」
約1万種類の商品から好みの5本を取り寄せ、5日間自宅で自由に試着できるというこのサービス。
医療機関などで計測した度数を伝えると、自分にピッタリのメガネが届きます。
気になることがあれば、LINEを使ってスタッフに相談することもでき、ネット販売の売り上げは前年の約2倍になったということです。
【オーマイグラス 渡辺洋輔さん】
「接客されることに抵抗があるお客さんもいらっしゃいますので、店員さんもいないところで、じっくり自宅でみられる。家族の意見も聞けるっていうところが一番評価いただいてるポイントになります」
さらに!
【薄田キャスター】
「あ!おお!おお!おお!阪神百貨店の目の前に今ワープしました」
【販売員のアバター】
「おいしいですよねこちら。食べられたことあります?」
【薄田キャスター】
「ありますあります」
進化する“接触しない接客”。コロナに負けない、新時代の販売スタイルに迫ります!
買い物をしに売り場へ行きたいけど、外出に不安を感じる…。
そんなお客さんの為に近鉄百貨店では12月18日からあるサービスが始まりました。
【薄田キャスター】
「ワインに、日本酒。お肉に、焼肉弁当。わ〜見つけちゃいました!うな重。これを注文すると」
【薄田キャスター】
「あ!来ましたね。早い」
【配達スタッフ】
「こんにちは〜。薄田さまで?」
【薄田キャスター】
「そうです〜」
【配達スタッフ】
「ご依頼の商品がこちらになります」
【薄田キャスター】
「注文してから1時間ほどでもう手元に届いちゃいましたよ。すごい時代ですね〜!」
あべのハルカス近鉄本店の食料品売り場の商品を当日中に届けるという新たなサービス。
店から半径20キロ以内にいる人が利用でき、アプリを通じて注文すると、連携する買い物代行サービスのスタッフが最短30分で届けてくれます。
【近鉄百貨店本店 増永篤識 販売推進課課長】
「お客様が外に出られない、または自粛をされてるような状況下で当店の強みである食材というものを中心にお客様にお届けできたらいいなと」
ネット販売の新たな取り組みはこんなところにも。
本格的なサムギョプサルが手頃な価格で楽しめると人気の飲食店。
新型コロナウイルスの影響で売り上げが激減したため、去年4月ネット販売に取り組むことを決めました。
ところが、ある問題が・・・
【「ベジテジや」の運営会社 牛島伸悟 商品部部長】
「実際お店でやってたものを単純に配送したらいいっていうようなことで思ってたんですけど、きっちりとした衛生管理であったりとか、設備が整ったところでやらないといけないってなった時に莫大な投資が必要な形になってしまう」
食品や調理したものを、インターネット上で販売するには「製造許可」が必要で、許可を得るためには、店とは別の厨房で調理する必要などがあります。
さらに、商品の梱包や発送などにかかる人件費など、自社で全て行うには高いハードルがあるのだとか。
そこで、この店はあるサービスを利用することにしたといいます。
訪ねたのは、大阪市内の食品工場。
【薄田キャスター】
「あ〜、ちょうどイマ作業されているところですね。みなさん黙々と手分けして作業されてます。チシャの葉っぱですかね?これを袋詰めしてる作業ですね。これは、間違いなくコチュジャンだ。においが、そそられますね。これはどこにいくんですか?できあがったものは」
【シコメルフードテック 西原直良 代表取締役】
「できあがったものは、そのまま僕らが展開してる『タノメル』っていう通販サイトを通じて、一般の消費者さんに発送します」
≪レシピだけでOK!面倒な作業を“タノメル”サービス≫
去年の5月に始まった「タノメル」は、レシピを伝えるだけで、商品の受注から製造・梱包・発送まで、ネット販売を全て代行してくれるサービスです。
考案したのは、食品工場を営む西原直良さん。
【西原さん】
「飲食店さん向けの工場だと(コロナの影響で)売り上げ激減してるんですよ。それをこのタノメルの食材を作ることによって、少しでも売り上げ貢献できたらいいなと思っていまさせてもらってます」
注文を受けた商品は、西原さんの工場に加え、4つの工場で製造していて、タノメルを通じた売り上げは半分が食品工場、2割ほどが飲食店に入るということです。
【「ベジテジや」の運営会社 牛島伸悟 商品部部長】
「固定費がかからないので、正直売れたものの粗利分が僕らの利益になるので、デメリットがなくてプラスしかないっていうところではあるかなと思いますね」
自宅にいながらお店の味を楽しむことが出来るため、飲食店や工場だけでなく、利用者にとってもメリットが。
【薄田キャスター】
「コロナ禍、アフターコロナでもなんかこういった需要っていうのはまだまだありそうな気がしますね」
【西原さん】
「そうですね、イマ僕ら20店舗と待ってもらっている店舗さん30店舗あるんでそれを何とか100店舗ぐらいのサイト作り上げていきたいなと、思っています」
ネット販売の需要が高まる中、大手百貨店では、新たな販売スタイルに挑戦していました!
【薄田キャスター】
「どういったお店なんでしょうか?」
【阪神梅田本店 𠮷川直希さん】
「はい。それでは、そちらの店舗に今からご案内いたしますので、こちらのゴーグルを付けていただいてよろしいでしょうか?」
【薄田キャスター】
「は〜は〜は〜そういう店ね。はい。バーチャルの世界ですね?これをつけて・・・おお!つけた瞬間、阪神百貨店の入口にワープしました」
≪バーチャルで百貨店を体験!新たな販売スタイル≫
【阪神梅田本店 𠮷川さん】
「いま目の前に映っているピンクのシャツを着ているのが、ジュリアさんのアバターでございます」
【薄田キャスター】
「あ!ホントだ!私の動きとちょっと連動している感じですか?」
【阪神梅田本店 𠮷川さん】
「そうですね、アバターという形で、インターネット上にご自身の分身を登場させて、自由に店内を動き回れるような店舗になっています」
アパレルや家電量販店などが参加している「バーチャルマーケット」。
阪神百貨店も12月19日から出店していて、CGで再現された売り場で、イカ焼きやワインといった一部の商品を購入することが出来ます。
販売員もアバターで参加していて、実際の店舗のように会話を楽しむことも。
【薄田キャスター】
「こんにちは〜!」
【販売員のアバター】
「こんにちは〜!」
【薄田キャスター】
「おぉ、リアルに応えてくださいましたね!なんかヘンな感じ~」
【販売員のアバター】
「バームクーヘン、これ一層一層職人が手づくりで作っているので、食感がすっごいしっとりしてるんですね」
【薄田キャスター】
「口がもうバームクーヘンの口になってますよもう。食べたくなってきました」
バーチャル百貨店はゴーグルがなくても利用することができ、購入したものは、一週間ほどで届くということです。
制作した吉川さんは、CGの技術をイチから独学で学び8カ月かけてここまで作り上げたといいます。
【薄田キャスター】
「元々こういうバーチャルとかゲームとか得意だったんですか?」
【阪神梅田本店 𠮷川さん】
「いえ、まったくですね。私自身はリアルな店舗の催事の企画担当をしているので、まったく専門ではないです。家の中でなんとかお客さまに楽しんでいただくようなものを考えた末の出したアイデアっていうのがこちらです」
【薄田キャスター】
「へ〜!そうだったんですか」
バーチャル阪神百貨店は今月10日まで営業していて、将来的には、食品の品数を増やしたり、洋服や化粧品の販売を検討したりとリアルとデジタルの融合を進めていきたいということです。
【阪神梅田本店 𠮷川さん】
「こういうバーチャルの世界ですと、世界中どちらからでもアクセスしていただけますし、24時間オープンできるので、大阪の阪神百貨店を知っていただく機会になるかなと思います」
【薄田キャスター】
「また遊びに来ますね!さようなら」
【アバターの販売員】
「リアルでもまた遊びに来てください。ありがとうございました」