現在公開中の映画「劇場版・鬼滅の刃 無限列車編」。
公開からわずか1か月で興行収入が233億円を突破。このままいけば、歴代1位の「千と千尋の神隠し」を超える勢いです!
関連グッズは、軒並み完売。
映画にちなんだ「無限列車」のSLは、切符を発売するとわずか1秒で売り切れる人気ぶりです。
さらに知らないうちに、鬼滅ブームに乗っかっていた老舗料亭が!
【料亭の店主】
「不思議でしたね。ビックリしてる」
“キメツノミクス”が日本経済を救うきっかけに!?
その最前線に“全集中”で迫ります!
【薄田ジュリアキャスター】
「東大阪市のお菓子問屋にきています。こちらでは目を引くところにこのように鬼滅の刃の特設コーナーを設けてたくさんの商品を販売しています」
(菓子卸問屋・セルフのフルセ)
メーカーから直接商品を卸して販売するこの菓子店。
「鬼滅の刃」のコラボ商品を、通常よりも2割ほど安く販売しています。
――Q:どういった商品が特に売れていますか?
【セルフのフルセ・菓子担当・山田真佐子さん】
「とくにこういった感じのシールやカードが入っているほうが売れます。結構、ここらへんとか10個とか入ってるんですけど、こんな感じで10個20個と買っていく方も」
コラボした缶コーヒーは、発売から3週間で5000万本を突破!
製菓会社の『UHA味覚糖』は、キャラクターの消しゴムをおまけにした商品が、会社創立以来の大ヒットになっているんだとか。
【UHA味覚糖・マーケティング部・安達瞳さん】
「ぷっちょワールドが7月に発売したんですけど…3倍に売り上げが上がりまして。とくにぷっちょワールド単品が今までの弊社の商品の中で(単月で)史上一番売れました」
――Q:UHA(味覚糖)だけに…?
「ウハウハ!!みたいな…笑」
「鬼滅マネー」による経済効果について専門家は…
【りそな総合研究所・荒木秀之主席研究員】
「金額的になかなかまだ試算はできないですけども…ここまで人の動きを活発化させて気持ちを盛り上げて、動きを生み出しているっていうこと自体、非常に大きな意味があると思いますね」
「過去のヒット作とは違って新しいタイプというか。社会現象化したことで改めて興味を持って(映画を)見に来るっていう方も多いと思うので、その意味で非常に特殊かなと思いますね」
そんな中、思わぬ形で鬼滅マネーの恩恵を受けたのが京都にある老舗料亭です。
【従業員】
「こちら2年前からネットで販売しております。『竹筒ぷりん』でございます」
「京料理六盛」。
この料亭では、プラスティック製の竹筒ぷりんを2年前から販売していますが、3ヵ月に1セットしか売れませんでした。それが、10月の映画公開をきっかけに、状況が一転!突然、約30セット売れたといいます。
【京料理六盛・堀場会長】
「(なぜ売れるのか)不思議でしたね。そういう竹を鬼滅のねずさんですかね、妹さんがくわえてるというので…」
ハロウィーンの時期と重なったこともあり、コスプレをするために購入した人もいるとみられます。
【京料理六盛・堀場会長】
「料理を作ってる身としては…中身を召し上がっていただいて、その後というんだったらありがたいんですけど、逆に(竹目当てに)なってるのでちょっと悲しいかな…笑」
――Q:今後、改良とか便乗は?
「鬼滅の刃向けにするとか、あんまりやりたくないんですけど…笑」
そんな鬼滅ブームの特徴は、幅広い世代からの熱烈な支持です。
訪ねたのは兵庫県尼崎市に住む吉澤さん一家。
――Q:これは何の格好をしてるのかな?
【心結ちゃん】
「カナヲの服」
【璃音ちゃん】
「ねじゅこ…」
心結ちゃんと璃音ちゃんの部屋は鬼滅愛に溢れています。
――Q:ガチャガチャ全部集めるために何回やったの?
【心結ちゃん】
「う~ん、だけどママがやってたからその時に学校行っとったからわからない」
――Q:二人で折り紙で作ったの?
【心結ちゃん】
「全部ママが作った!」
こどもたちを喜ばせるために集めたり作ったりしたものの、今や、大人が夢中になっているようです。
【母親・綺奈さん】
「気づけば私がはまっているみたいな…全部で5万以上は使っていますね」
【祖母・賀世子さん】
「クレーンゲームでお金を入れていったらどんどんどんどん3000円くらいまでいって。絶対取りたいなって」
そこで、あの「竹筒ぷりん」をプレゼントすると…
【心結ちゃん】
「禰豆子!禰豆子!」
――Q:竹の中にね、プリンが入ってるの
「おいしい!」
【母親・綺奈さん】
「赤い紐買って再利用します!」
ますますコスプレに磨きがかかりそうですね~
そんな鬼滅ファンに今、期待しているのが、コロナ禍で苦しむ観光地です。
「鬼滅の刃」ブームに全集中!観光地の救世主に?
訪れたのは、奈良市にある「柳生の里」。
【薄田ジュリアキャスター】
「すごい!山奥の駐車場に車がたくさん!満車状態ですよ」
休日になると、駐車場には、たくさんの車が。そのワケはというと…
【薄田ジュリアキャスター】
「ここを登った先にアニメにも登場する印象的なシーンとそっくりな場所があってファンの間でも注目されてるんです」
剣術の達人、柳生石舟斎が、天狗を斬ってできた亀裂と伝えられる『一刀石』。
鬼滅の刃でも、竈門炭治郎が修行中に斬った大岩とそっくりなことから、ファンの間で話題となり聖地となっています。
【奈良県内から来た女の子】
「ホンマに割れていたからすごいなって…」
大阪からきたご家族に話を聞いてみると…
――Q:木箱は?買った?
【母親】
「きょうのために作りました(笑)。恥ずかしい…ダンボールなんで…」
――Q:どんな感じで技やるの?
【男の子】
「水車!」
この盛り上がりに地元の観光協会は…
【柳生観光協会・黒田篤史事務局長】
「(アニメを見た瞬間)シメた!といいますか、これはちょっとキッカケでPRできるなというふうに思いましたね。これまで柳生というと、歴史のファンですとか、ハイキングに来られる方が非常に多かったんですけど「鬼滅の刃」を見られてということで…これまでと違った年齢層の方が来られるようになりました」
近くの飲食店は、観光客が減少した影響などで次々と閉店し、厳しい状況が続いていましたが、このブームで一転、週末はファンの人たちで大繁盛です。
【十兵衛食堂店主・増田勝男さん】
「えらいもんですね、鬼滅の刃は…」
【十兵衛食堂・増田勝美さん】
「もうお店もね、閉めようかと思うくらい暇でしたからね。ほんでこの鬼滅の刃が始まって…コスプレの方も来られたからね。閉めへんでよかったなって思っています。(鬼滅の刃が)助けてくれはりました」
「鬼滅の刃」は観光地の救世主になっているようです。