新型コロナウイルスによる「ステイホーム」の影響は、ペットの宿泊施設にも及んでいました。
苦境に陥ったドッグホテルを救ったものは、なんだったのでしょうか。
楽しそうに遊んでいる犬たち。
兵庫県西宮市にある「TDSP」。
犬のホテルや日中預かり、トリミングなどのサービスを行っている施設です。
2004年の開業以来、地域の愛犬家たちに親しまれてきましたが、この春、状況が激変しました。
【TDSP 田中敦嗣代表】
「一番影響受けたのはペットホテルですね。緊急事態宣言の後はほとんど(利用が)ゼロにまでなりました」
“ステイホーム”の影響で、繁忙期には60頭ほど預かっていたというホテルの需要がなくなってしまったのです。
家賃や人件費などの固定費が、重くのしかかってきました。
ここを必要とする人たちのために、事業を辞めるわけにはいかないと、田中代表はクラウドファンディングに踏み切りました。
すると、なんとわずか3日で目標額の100万円を突破したのです。
送迎サービスを利用して、愛犬の「ゆうら」ちゃんを預けている栃原敏子さん。
彼女も、支援した1人です。
【支援した栃原敏子さん】
「(TDSPが)なくなったらすごい困ります。あの子が一番大好きで大事にしているところを奪ってしまうようで」
ゆうらちゃんは登園日の朝になると、いつもドアの前に張り付いて、迎えの車を待っているそうです。
【支援した栃原敏子さん】
「ゆうらちゃん、いってらっしゃい」
「スタッフさんも本当にかわいがってくださるし、なくなってほしくないですね」
「とてもありがたい存在」、「ずっと通い続けたい」、
田中代表やスタッフたちは、支援者から寄せられた言葉に強く励まされたといいます。
【TDSP 田中敦嗣代表】
「普段苦労してたのが、ちゃんとしっかりお客さんが評価していただいてたんだなというのは、ありがたく感じてます。今後も『なくなってほしくない』というような施設、サービスを継続していきたいと思ってます」