新鮮な野菜や果物が安く買えると地元で人気の京都府八幡市にある農産物直売所「旬の駅」。
これまでの新型コロナウイルス対策に加え、さらに感染リスクを減らそうと、4月から新たに始めたサービスがあるんです!
【店員】
「お待たせしました。そのままで結構ですよ」
店に入らず車で商品を受け取れるドライブスルーです。
【旬の駅京都店 前島亮子さん】
「車から一歩も出ずにこちらで持ち運びをして他のお客様との接触は必ず避けられると思います」
販売するのは、その日に仕入れた野菜などを厳選し、これでもかと詰め合わせた、お任せセット。
お釣りの受け渡しも避けようと、1箱5000円に設定しました。
前日までに予約しておいて、店の駐車場で受け取るだけ。
店員との接触も最低限で済むと利用者も日に日に増えているそうです。
【ドライブスルーを利用した女性】
「スーパーも人が増えているので子供もいるのであまり行けないですし車だと助かります」
「(商品の)中身見たらすごく沢山入っていたので良かったなと思います」
また、野菜を出荷している農家の人も…
【店に出荷している農家】
「学校が休校になって学校給食に納めている野菜の発注が全くない」
「余って新鮮さが劣って悪くなれば持って帰って処分せなあかんわけですよね。ドライブスルーの野菜の購入というのも増えていくと非常に助かります」
いまの時代は「対面しない・接触しない」がキーワード。
そうしたニーズに応えるドライブスルーは、客だけでなく農家にとっても大きなメリットとなっているのです。
【薄田ジュリアキャスター】
「新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために人と距離をとることはもちろんですがエレベーターのボタンなど、みんなが触る場所をなるべく素手で触ることは避けたいですよね。そこで今、この商品が話題となっているのですが一体何だか分かりますか?」
感染予防と機能を両立 “触らない”商品が続々誕生!
4月末に発売された「純銅削り出しアシストフック」。
素材には殺菌性が高いといわれる銅が使用されています。
【薄田キャスター】
「このアシストフックを取っ手にかけて押せば一切触れることなく開けられるんです」
「電車の吊り手や手すりを触りたくない」という声に応えるために作られた商品で、エレベーターなどのボタンはもちろん、タブレット端末などタッチパネルも操作可能です。
手がけたのは三重県の金属加工会社でコロナの影響で業績が落ち込んでいたところに注文が殺到。工場をフル稼働させても生産が追い付かず、5月末まで受注をストップしているそうです。
【ギルドデザイン取締役 松葉真一さん】
「年配の方の注文が非常に多くて、自分は田舎に住んでいるけど都会に住む孫に送りたいというのがほとんど」
【薄田キャスター】
「これまで思いつかなかった商品ですよね、こういうことがなければ…」
【松葉さん】
「作ろうとも思ってなかったと思います。頑張ってくださいとか応援の言葉をもらう商品というのは初めてですね」
そして、最先端の技術で「触らない」を実現した製品も次々と登場しています。
ドアノブやスイッチを触らず手をかざすだけで反応する自動ドアに…
ボタンに直接手を触れなくても操作できるエレベーター。
マスクをつけたままでも顔認証で開くゲートも開発されています。
さらに、人工知能を搭載したこちらのカメラは、レンズに映った最大20人の体温を体に触れることなく瞬時に測定。
発熱した人を検知するとアラームで知らせてくれます。
【アイリスオーヤマ BtoB事業グループ取締役本部長 石田敬さん】
「感染リスクを減らすということについては非常に意味のある商品が生まれたと思っていますし、コロナが終わったあとに何かを始める時には何らかの安心材料を人々に提供しなくてはいけない。そういった意味では体温の測定をさせてもらっていますよといったことが、安全の1つということにもつながると思います」
そして、こんな時代にも未来を感じる新たなサービスが生まれています。
ただの通販じゃない! ゲーム感覚で買い物が楽しめる!
こちらの映像、部屋の中から様々な靴が浮かび上がってきました。
これは、スマートフォンのカメラに映った実際の風景に商品のCGを合成したもので、選んで実際に買うことができるという全く新しい体験型の買い物サービスです。
【薄田キャスター】
「このサービスはただ買い物するだけじゃなくて、イチゴ狩り体験もできるそうなんです。いまこの画面はカメラに映った部屋の様子ですけど、あっ、部屋の中にイチゴが現れました」
「リアルですね。映し出しているのはリアルな空間なのにバーチャルのイチゴが沢山…ネットショッピングの感覚でカートに入れていくんですね。本当に家の中にいながらにしてイチゴ狩りをしている感覚を味わえますね」
このサービスを手掛けるベンチャー企業は…
【ツェッペリン 代表取締役 鳥越康平さん】
「家の中で外出時のように楽しめるという体験が良くも悪くも今ほど求められている時代はないのかなと思う。コロナ終息後も購買体験の一つとして広まることで新しい時代も開かれようとしているのかなと感じています」
買い物の在り方を変えるかもしれない画期的なサービスに期待を寄せるのが、滋賀県東近江市の向 佐登司さんです。
観葉植物のアンスリウムを生産しているのですが…
【湖東フラワー 向 佐登司さん】
「卸す花屋さんが軒並み店を閉めちゃっているので行き場がないですよね。廃棄なら当然お金にならないですし、市場に出せば売れるかというと、その先のお花屋さんが止まっているので結局値段も落ちてしまう」
苦境を乗り越える助けになればとサービスの導入を考えている向さん。
この日、試作の映像が届きました。
【向さん】
「すごいですね。浮いていますね。
ツヤもすごいんですね。きれいな赤い色になっていると思って。面白いですね」
「手塩にかけた自慢のアンスリウムの魅力をちゃんと伝えることができそうだ」と、確かな手ごたえがあったようです。
【向さん】
「納得して買ってくれるようになるんじゃないですか。仮にコロナが終息して外に出歩くようになっても便利さは忘れないですからね。人は便利な方に行くでしょうから、これは一つの方法として確立されていくんじゃないですかね」