内閣改造の目玉人事、小泉進次郎新環境大臣は…
【小泉進次郎環境大臣】
「環境に対する先進的な取り組みは日本が世界に売れます」
「持続可能性が問われている、このサステナビリティという問題について」
小泉大臣が口にした、「サステナビリティ」「サステナブル」という単語。
直訳すると、「持続可能な」という意味の言葉で、今、世界で重要なキーワードとして使われているんです。
地球温暖化で海面が上昇し、世界で10億人以上が危機にさらされるという予測や…このまま使い続ければあと50年で石油が枯渇するいうデータもあるほど環境問題は待ったなしの状況!
そこで、環境を守りながら、上手に社会を発展させ、将来まで持続可能な地球を作ろうと、世界各国で、「サステナブル」とう言葉が使われるようになりました。
しかし、日本では、まだ、この意識が低いともいわれているんです。
これからの時代を生きていくために是非知ってほしい!!
サステナブルな取り組みに迫ります!!
<アディダス>
【薄田キャスター】
「世界中で問題になっている海洋プラスチックごみがトレーニングウェアに生まれ変わっているんです。」
年間で少なくとも480万トンも出ているという海洋プラスチックごみ。スポーツ用品メーカー「アディダス」では、モルディブ沿岸などで回収したごみをトレーニングウェアに生まれ変わらせました。
【薄田キャスター】
「デザインがなによりかわいいですし、これがゴミでできていると言われても、全く実感がわかないぐらいさらっとした着心地で動きやすいです」
アディダスは、2024年までに素材で使われるポリエステルを全商品リサイクルポリエステルに移行することを掲げています。
<福助>
さらにこんなものも…
【フクスケ ルクア大阪店 南田穂菜美さん】
「天然の素材を使って、土に返る商品を開発いたしました。」
靴下メーカー『福助』が先月発売した商品は化学繊維を一切使わず、天然素材100%。土に埋めてたら自然に帰る!というのが売りなんです。
【薄田キャスター】
「柔らかく、優しく包み込んでくれる感じですね。毛糸の素材感が伝わってくる」
【フクスケ ルクア大阪店 南田穂菜美さん】
「ごわごわ感は残るが、天然素材の味を楽しんでほしい。靴下は消耗品というイメージが大きいかと思うんですけど、大事に長くいいものを履いていただくのもサステナブルの考え方」
身に着けるものをサステナブルにする、意外と実践できそうですよね。
企業は食品でもこの取り組みを始めています。
【イオンスタイル堺鉄砲町 中田博紀店長】
「特におすすめはお魚。一言で言ってしまうとサステナブルシーフード」
ここ最近、海外でもサンマなどの魚人気が高まり、乱獲が問題となっています。
『サステナブルシーフード』とは、海の資源が枯渇しないように産卵前の魚や稚魚をとならないなど、適切に管理して獲られた水産物の事。目印は“海のエコラベル”と呼ばれるこの青いマークで天然ものと養殖の2種類あり、イオンでは鮮魚・加工品など合わせて64種類を展開しています。
【イオンスタイル堺鉄砲町 中田博紀店長】
「特にこのサーモンが一押しで、魚売り場で一番売れている『ごちそうサーモン』です」
――Q:味に違いは?
「漁場を管理しているということは=魚の管理を徹底しているということなので品質で劣るということはない」
ということで…
【薄田キャスター 試食】
「あ~、すっごいとろとろ。脂がのっているんですけど後に残らない」
海の資源を取りすぎないことで将来も供給量が安定し、結果的に値段も安定する可能性を秘めています。
【イオンスタイル堺鉄砲町 中田博紀店長】
「とうなぎとかは年々漁獲量が減って、値段も上がってる。より多くのお客様にお求めやすい価格で提供するためにこういったことに着手しなきゃいけない」
さらに取材を進めると驚きの取り組みを見つけました!!
<徳島県上勝町>
人口1500人あまりの徳島県上勝町。
この町は、2020年までに焼却・埋め立てゴミをゼロにするという目標を掲げているんです!!その拠点となっているのが…
【上勝町企画環境課 菅翠事務主任】
「うちの特徴としましてはごみ収集車が走ってなくて住民の方が自分の車で出しに来ていただく」
町で唯一のゴミステーションには驚きの光景が広がっていました!
【上勝町企画環境課 菅翠事務主任】
「自分の家で、生活に合わせた分別をある程度してきていただいて、例えばビンだったら、透明・茶色・その他の色と3種類。この壁沿いに紙類が集まっているんですけど、いま9種類分別していまして」
紙パックでも、内側が白いものとアルミのもの。トイレットペーパな.どの芯も柔らかいものと硬いもので分けられているんです!!
【上勝町企画環境課 菅翠事務主任】
「生ごみとかを含めると町の分別は45種類。混ぜてしまうと、リサイクルできないので、資源ごとにきちんとわけることで資源化される」
上勝町にはもともと焼却炉がありましたが、ダイオキシンを規制する法律ができ、その基準を満たしていなかった為、使えなくなってしまいました。そのころからゴミを資源化する方向に舵を切ったんです!
いまでは、業者に頼んで焼却するものはゴムや革製品などほんの一部になりました。
街のみなさんは慣れた手つきでどんどん分別していきます。
【上勝町民】
「住んでるだけでゴミ減らすことに貢献できるんでこんな楽なことはないなと思ってます」
【上勝町民】
「めんどくさいね~、めんどいけど仕方ないね。町をきれいにするために」
やっぱり大変に思う人もいますが、住民のモチベーションを上げるためにポイント制度を設けています。きちんと分別するとポイントが溜まり日用品と交換できるんです。
【上勝町企画環境課 菅翠事務主任】
「実は(ごみの)紙とか金属の売り上げ金を商品の購入費用に充てています。ですので皆さんが分けていただいた売上金で商品を購入して住民の方に還元しています」
徹底した分別で、上勝町のゴミのリサイクル率は約80%!
さらに、古い着物や、町のお祭りで使った鯉のぼりをリメイクして販売するお店もあり、そもそもゴミとして出さない取組も行っています。
いまでは、欧米や、タイ・中国など国内・海外合わせて年間約1000人が町の視察に訪れています。
【上勝町企画環境課 菅翠事務主任】
「まったく上勝町と同じことをするのは難しいと合わないと思うので、その街にあったやり方でサステナブルな取り組みが広がっていけばいいかなと思う」
資源はいつまでもある、なんて言っている時代ではもうありません。
めぐりめぐって必ず私たちの利益につながるサステナブル。きょうから、ちょっとずつ実践してみませんか?