【薄田キャスター】
「タピオカすごいですね、大行列!」
今、大ブームとなっているタピオカドリンクのお店は、きょうも大盛況。行列はまさに“人気のバロメーター”なんですね!
【並んでる客】
「なんか並んでると並びたくなる」
「(行列に)興味がある」
「惹かれる。それ(行列)自体に惹かれる」
人を呼び込む力がある行列…ですが・・・
【街の人は…】
「あまりにも長すぎたらちょっとってなりますけど…」
「めっちゃ暑いときは、あまり並びたいと思わない」
正直…並ばないで済むほうが、ありがたいというのが、本音。
そんな消費者の願いを叶えようと、新しいサービスが続々と始まってること、知っていますか?
日本初上陸の最新技術を使って、1分でも1秒でも待ち時間を短縮。
まさに「Time is money」!待ち時間を極限までなくすことで生まれるおカネを徹底取材!
大手コーヒーチェーンの「スターバックス」が6月から始めたのが…
『事前注文』サービス。
通常、カウンターでドリンクを注文する必要がありましたが、専用のアプリを使って、お店と商品を選択し、ネット上で決済すると指定された時間にお店に行けば“待つことなく”商品を受け取ることができちゃうんです!
【利用客】
「レジからつっきって、受けとり口まで来たので、そのまま、もらえること出来ました。通勤前とかには、いいかもしれないです」
このサービス、2020年中に全国でも展開されるということです!
こうした事前注文サービスは、大手牛丼チェーンでも…
サラダなどを販売する人気チェーン店でも始まっていて、今、外食チェーンでは、こぞって、こうしたサービスを導入しているんです。
さらに、大手ピザチェーンでは、待ち時間を1秒でも短くするため驚きのシステムを7月から導入!窯の中の様子をじっと伺うこのスタッフ。そして、ピザが出来ると…
【スタッフ】
「安全運転でいってきま~す!」
ピザ片手に、配達先の客の元へ向かうのかと思いきや…待機していた配達員に手渡し…これで、彼の仕事は終わりです。
実は、このスタッフ、焼きたてピザを配達員に届けるためだけに配置された、その名も…「ランナー」!
【ドミノ・ピザ ジャパン東日本第三営業課・石丸太郎 課長】
「ピザをデリバリー車両に持って行く時間を、限りなく0に近づけるために開発した」
たった数秒間の短縮…しかし、この「ランナー」の活躍もあって配達時間を10分以内に収めることも可能なんだとか。
今、“待たせない”サービスこそが消費者のハートを射止めるキーワードになっているようです!
続いては最新・待ち時間お知らせサービス。
【薄田キャスター】(阪急うめだ本店)
「いつも、大変多くの方でにぎわう、百貨店。このエレベーターホールのすぐそばに、実は、こんなカフェの混雑状況を示す掲示板が新しくできたんです。ちなみに、現在、こちらのお店が、10分以上待ちとなってます」
百貨店の中にあるカフェ10店舗の待ち時間が、リアルタイムで表示されています。
スマートフォンからも確認でき、わざわざ、お店に行かなくても、混雑状況が、簡単に分かるんです。
各店舗に設置された端末からも確認できるんですが、こんなに細かく待ち時間を表示できる秘密とは!?
【阪急うめだ本店 レストラン・カフェ営業統括部 北村健一さん】
「こちらの、センサーになります」
Q:このセンサーで、何を見ているんですか?
「お客様が、待ってる人数を、これが関知しています」
各店舗の前に設置されたこのセンサーがお店の前にできた行列を観測。AI、人工知能が、「このお店で」「この人数なら」「これぐらいの待ち時間だな」と分析してくれるんです!
【薄田キャスター】
「どれくらいの時間をかけて呼ばれるのか、実際にはかってみます」
女性客が並び始めた時に表示されていた待ち時間は「15分」。はたして…
【薄田キャスター】
「今呼ばれました、実際には13分45秒でした!」
【女性客】
「安心して待ってられる、イライラしないで」
「あと5人並んでいると言われても、何分かかるかなって思うけど、5分とかだったら、待とうかなと思うので、便利かなと」
このAIによる待ち時間計測サービス。
設置費用や維持費に“まあまあな金額”がかかっているそうですが…
【阪急うめだ本店 レストラン・カフェ営業統括部 北村健一さん】
「やはり、今までは特定のカフェに、お待ちのお客様が並ばれて、というのが、目立っていたんですけど、これが緩和されてですね、結構空いているカフェのほうを、最初から目指して、行っていただくことがありますので、非常に効果がある。カフェ全体の売りあげとしても好調に推移してる」
待ち時間を減らすサービス、続いては…
待ち時間が短くなれば、寿命が延びるかもしれない!?というサービス。
ある調査によると、最もイヤな待ち時間は「病院、薬局の待ち時間」だったそうです。
【街の人は…】
「病院はいやですよね、待つのはね」
「しんどいときは嫌ですね、やっぱり早く帰りたいし・・・」
そんな、悩みを解消した、“日本初”の最先端薬局が大阪にありました!
「梅田薬局」です。
【メディカルユアーズ 渡部正之社長】
「うちの薬局の特徴はこれです。このロボットが全て調剤してくれてます」
通常、薬剤師が棚から薬を取る作業が全自動!
日本で、ここにしかないスーパーロボットです!
人間がやれば探す手間などを含め1分以上かかってしまう作業も…
【薄田キャスター】
「お!30秒以内で三種類の薬を出してきましたね」
これまで、1日でトータル4時間も取られていたという調剤作業。ロボットの導入で、その時間はほとんどゼロに!
さらに、待ち時間を減らす、あるからくりも!
病院から、医師の処方箋データがロボットに直接送られてくるので、ロボットはそのデータを元に自動で薬をピックアップ。患者が薬局に来るまでにすべての作業が終わっているというわけです。
【利用客】
「処方箋出してから、お薬が出てくるまでが早いって感じますね。(仕事で)時間とりにくいので、時短してくれたら嬉しいですね」
このロボットの気になるお値段は、なんと2900万円!しかし、それでも導入に踏み切ったのには深~いワケが…
そもそも、「待ち時間が長い」という理由で、病院に行くこと自体を、敬遠する人が非常に多いんだそうです。
【メディカルユアーズ 渡部正之社長】
「いかに待たせないかが大事なんですが、それは患者をイライラさせないという意味もあるが、それ以上に、待ち時間をなくすという努力は、働き世代の忙しい方の受診率を上げることにつながる。受診率が上がれば、あらゆる疾患の治療成績が飛躍的に改善する」
待ち時間を減らせば、みんなが病院に行くようになる、すると、結果的に大きな病気の早期発見につながる…このロボットの最大の狙いは、人の健康寿命を延ばすことなのです。
客のイライラを解消するだけじゃない、お待たせしないサービス。
‘行列ゼロが売り’、なんていう時代はそう長く待つこと無く、やってくるのかもしれません!