1月14日の成人の日に先駆け、
先週、兵庫県佐用町で“一足早い成人式”が行われました。
晴れの日を迎えた喜びの一方で、
新成人たちが着ている色鮮やかな振袖については聞いてみると…。
【新成人】
「ずっと着ときたいとは思わないかな、ちょっと動きづらいです」
「機会があれば着たいけど、着る機会があまりないから」
あまりときめいてない様子。
若者だけでなく、街のシニアたちも…。
【街の人】
「私もあまり着たいと思わんし」
「着づらい!やっぱり難しい」
こうした声の通り、着物市場は今大ピンチ!
ピークだった1981年には年間1兆8000億円にまで達した市場規模が
去年は、なんと2700億円まで激減しているんです!
そんな業界のピンチに救世主登場!?
【薄田ジュリアキャスター】
「豪華な振袖ですが、値段が10分の1ですよ」
「こんなに簡単に着られるんだ、今までバカみたい」
普段、着物とは縁遠いあなたも必見!
お得で簡単なイマドキ着物のヒミツに迫ります!
日本の伝統的な服装・着物。実は、その着物がピンチを迎えています。
かつて、業界の市場規模は1兆8000億円に上りましたが、今はその7分の1近くにまで激減!
去年のこの時期には、着物の販売・レンタルなどを行う“はれのひ”が
債務超過によって経営破たんするなど、業界はかつてない危機に。
日本人の着物離れはこのまま進むのでしょうか?
【街の人】
「手の届かないようなお値段がするイメージがあって」
「トイレとか大変だったりするんで、くずれていくんでどんどん。」
「私は全然着れなくて。ひとりで着られない人が多いん違います?」
多くの人が挙げた、着物を着ない理由がコチラ!
1値段が高いこと、2動きにくいこと、3着るのが大変なこと。
う~ん、ごもっとも!
そんな中、着物のデメリットのひとつを解消し、売り上げを伸ばすお店が。
全国に120店舗を展開する“たんす屋”です。
【薄田ジュリアキャスター】
「こちらご覧ください。50万円は下らないであろう豪華な振袖なんですが、
それがこのお店では5万4千円。10分の1ですよ!」
店に並ぶのはなぜか激安の着物ばかり!
店員によると、元値が30万円はするであろう絹の着物が2万円ほど。
20万円の帯は、約4万円で売られています。
安さの秘密はどこにあるのかと、探っていたところ、
ひとりの女性が店内に。
【店員】
「きょうは買い取りのほうで?」
【客】
「はい!」
【店員】
「ありがとうございます」
たんす屋で売られている着物は、ほとんどがリサイクル品なんです!
こちらの女性が持ち込んだ着物の買い取り価格は、4枚で9000円。
色やサイズ、保存状態や着物の種類によって買い取り価格を決め、
着物を自社工場で補修、クリーニングし店頭に並べているんです。
【着物を売りに来た客】
「6~7年は眠ってました。置いておくよりは着てもらった方が着物も喜んでくれます」
【リユース着物たんす屋 松崎宣仁 取締役部長】
「ご家庭にはかなりの量の呉服や帯が眠っているので、そちらを再度利用させて頂いて、
着物文化というか、裾野を広げていこうと。」
日本の家庭にある着物の総額は、40兆円にも上ると試算されていて、
たんす屋はそんな“眠れるお宝”に目をつけたビジネスを展開。
年間の売り上げはこの15年間で約2倍になりました。
ちなみに、私も気になる着物を発見!
新品で買えば20万円はするという着物が、なんと…4万円です!
【薄田ジュリアキャスター】
「お買い上げで!お買い上げで!いつも着物は衝動買い!」
実は、私は茶道を習っていて、着物にはちょっとウルサイんです!
【薄田ジュリアキャスター】
「こういうフォーマルな場に着ていく着物で10万を下回ることはありえないことですよね」
一方、激安戦略ではなく、これまでのイメージを覆す着物で
売り上げを伸ばしている店が京都にあるdricco(どりっこ)です!
突然ですが、ここでクイズ!
【薄田ジュリアキャスター】
「こちらの着物は通常のものとは少し違うのですが、その違いが分かりますでしょうか?」
通常の着物と比べてみてください!
ヒントは、帯のまわり!よーく見てくださいね!
【薄田ジュリアキャスター】
「正解は、あれれ?着物が1・2・3枚に分かれているんです!」
こちらは、その名も“5分で着られる着物”。
生地が“上着”と“巻きスカート”、
そして、お腹に巻く“おはしょりベルト”の3つに分かれているんです。
【dricco 岩崎絵美社長】
「このおはしょり部分がぐちゃぐちゃになったり、ここを綺麗にするのは難しいじゃないですか。それをベルトにして、
そうすることでスッキリ感がでますね。」
上着と巻きスカートには紐があらかじめついていて、
それを結ぶだけでOK!
一人で簡単に、しかも短時間で着ることが出来ます!
そして、おはしょりベルトを巻き、差し込むタイプの帯をつけて完成です!
【薄田ジュリアキャスター】
「こんなに楽に着られるんだ。苦労してたのがバカみたい」
【dricco 岩崎絵美社長】
「おはしょりの部分なんですが、普通の着物を着るとおはしょりマジックテープで止めることで、
簡単に着られるだけじゃなくて、着姿が綺麗なのがポイントですね」
通常の着物だと、30分以上かかる着付け。
こちらの着物だと本当に5分で着ることが出来るのか!
成人式でしか着物を着た事がない番組スタッフが挑戦しました!
なんと、4分20秒で完成!
そして、5分で着られる着物にはさらなるメリットも!
着物の悩みといえば着崩ですが、これなら歩いても座っても、
たとえ踊っても…。
【薄田ジュリアキャスター】
「全然ずれてる感じもなく着た最初のまま。お尻まわりもしわもなく伸びています」
着物が3枚に分かれていることで、お互いが引っ張りあわず、着崩れしにくいんです。
価格は絹の着物が8万円から。ポリちりめん生地が4万5千円から販売。
5分で着られる着物がヒットし、この店は創業から3年で売り上げを
約3倍に伸ばしているんです!
【試着をした客】
「成人式の時は何十分も引っ張られながらやったんですけど、
めっちゃ早くてびっくりしました/楽やしかわいいし、最高やと思います」
【dricco 岩崎絵美社長】
「今まで普通に着物を着慣れていた方も絶対この3部式の着物のほうがいいやんって驚かれますし、
楽しい着物を着ようっていう着物文化の底上げをしたいと思っています。」